子ども時代の自然体験や家事手伝、人間形成に大きく影響

 国立青少年教育振興機構は10月14日、「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」の調査結果を発表した。

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 幼少期から小学生期までの体験の各カテゴリ別合計得点の平均
  •  幼少期から小学生期までの体験の各カテゴリ別合計得点の平均
  • 小学校高学年の「家事手伝い」と「自尊感情」の関係
  • 子どもの頃の体験の多寡と「文化的作法・教養」との関係
 国立青少年教育振興機構は10月14日、「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」の調査結果を発表した。この調査は、子ども時代の体験がその後どのような能力に結びつき、人間形成に役立っているのかを明らかにする目的で行われたもの。調査期間は2009年11月13日から11月16日まで、学生は学校を通した郵送法による質問紙調査で約11,000人、成人はウェブアンケートで約5,000人が回答した。

 その結果、小さい頃から動植物と触れ合ったり、家事手伝いなどの体験を多くしている高校生ほど読書量も多く、テレビゲームなどの遊びが少ない。また、けんかした友だちを仲直りさせることができるなど人間関係能力が高く、何にでもチャレンジしてみたいと意欲的な傾向にあることがわかった。

 また小学生の頃までに、自然体験や友だちとの遊びを体験した割合は中学2年生よりも高校2年生が多い。反対に誕生日を祝うなど家族での行事については中学2年生のほうが多くなっている。

 小学校高学年においては、家事手伝いをよくしている子どものほうが、自分を大切にする意識が高いという特徴が出ている。成人になっても同様な傾向で、子どもの頃の体験が豊富なほどやる気や生きがいを持っている人が多く、人間関係能力や教養が高いという結果になった。
《前田 有香》

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