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高校の学習評価方法、「ペーパーテストが適切」という意識根強く

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高等学校における学習の評価の実態把握と改善に関する研究 研究成果報告書
  • 高等学校における学習の評価の実態把握と改善に関する研究 研究成果報告書
  • 評価に関する内規を設けていますか
  • 観点別学習状況の評価の実施状況について
  • シラバスを作成し生徒に配布していますか
 国立教育政策研究所は6月23日、「高等学校における学習の評価の実態把握と改善に関する研究」(科研費による研究成果報告書)をホームページで公開した。

 同報告書は、科学研究費・基盤研究「高等学校における学習の評価の実態把握と改善に関する研究」(平成20〜22年度)の研究成果をとりまとめたもの。全国の全日制普通科高校ならびに高等学校の中堅教員に対して行ったアンケート調査を通じて、各学校における評価の内規や学習評価の現状や課題を把握し、学習評価の課題と解決に向けた考察を行ったという。

 調査対象は全国の国立を除く公立高等学校(普通科)265校(回収率77.9%)、全国の私立高等学校(普通科)111校(回収率68.5%)の計376校(回収率74.9%)。実施時期は平成22年10〜11月。

 生徒の学力評価に関する校内の規定を設けているかどうかを尋ねたところ、全体で96.4%が設けていると回答している。

 各教科・科目等の授業の進め方、評価の方法、学習の仕方等についての計画書(シラバス)の作成状況は、公立で57.8%、私立で63.6%となった。

 設定した評価の観点ごとに学習状況を評価する「観点別学習状況の評価」の実施状況については、「すべての教科・科目で実施している」が31.3%、「一部の教科・科目で実施している」が12.5%となり、これらを合わせると43.8%となった。実施しているとする回答は公立が私立に比べて多い。

 評価についての生徒・保護者への周知の状況について、(1)評価の方法、(2)評価の基準(分割点など)、(3)各評価結果の割合、(4)通知表の見方について、(5)評価結果と事後の学習や指導との関連の5項目について尋ねた。まず、生徒への周知についての結果は(1)の評価方法が全体で76.6%、(2)の評価の判断基準は34.8%となった。(3)は各評価結果の割合を示すもので9.6%となった。保護者への周知の状況についてもほぼ同様の傾向となった。

 中堅教員(教務主任等)からのアンケートからは、「定期試験等で行うペーパーテストこそが簡易でより客観的であり、入試で問われる学力に近いものでもあり、評価方法として便宜上ほかに代え難いものだ」という意識が根強いことや、ペーパーテストでそれぞれの観点を適切に評価できるような作問が難しいといった意識が強いとしている。

 また、生徒の“関心・意欲・態度”は評価すること自体が難しく、個々の生徒の性格や表現力や文章力の違いもあってワークシートなどで評価するのも適切とは言えないという意識、さらに授業態度や提出物の状況、出席状況で評価するのは本質的でなく的外れなのではないかといった意識があることが分かったなどとしている。
《前田 有香》

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