学習塾の市場規模は2年連続拡大…個別指導塾の伸び

 矢野研究所が9月28日に発刊した 2012年版「教育産業白書」によると、2011年度の学習塾・予備校市場規模は前年度比1.0%増の9,240億円と2年連続拡大。個別指導塾の伸びや、学習指導要領改訂による補習需要の拡大が影響しているという。

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学習塾・予備校市場規模推移
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 矢野研究所が9月28日に発刊した 2012年版「教育産業白書」によると、2011年度の学習塾・予備校市場規模は前年度比1.0%増の9,240億円と2年連続拡大。個別指導塾の伸びや、学習指導要領改訂による補習需要の拡大が影響しているという。

 同調査は2012年7月~9月、学習塾や各種教室、通信教育事業者、管轄省庁等にヒアリング、アンケート、電話による調査を実施し、所有するさまざまな既存資料と組み合わせて行ったもの。教育産業を網羅するレポートとして毎年発刊している。

 教育産業全体市場について、学習塾・予備校市場、英会話・語学学校市場、資格検定試験市場は拡大、他の市場も縮小幅が軽微に留まったため、2011年度の教育産業全体市場は2兆4,220億円(前年度比0.7%減)とほぼ横ばいであった。

 学習塾・予備校市場規模は9,240億円(前年度比1.0%増)であった。2011年4月からの「学習指導要領の改訂」で小学校の学習内容が増えたことにより補習需要が拡大し、自宅開放型の補習塾や個別指導塾の生徒数が増加した。また、映像授業と組み合わせた個別指導塾が増えたことや、家庭教師大手事業者による個別指導塾の拠点拡大等が個別指導塾の市場を活性化させた。当面、個別指導塾が学習塾・予備校市場を牽引するものの、少子化、募集要項の多様化に伴う受験機会の縮小や受験自体の難易度の低下などで今後は緩やかな縮小が予測されるという。
《工藤めぐみ》

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