大学の新図書館が続々オープン…設備やサービスに工夫

 武蔵野大学、明治大学、立教大学、大阪経済大学は、2012年に新図書館がオープン、また、東京経済大学でも2014年4月に新図書館が開館されるなど、全国の大学で新図書館が続々と誕生している。

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東京経済大学・新図書館イメージ
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  • 明治大学和泉キャンパス・新図書館
  • 武蔵野大学有明キャンパスの新図書館・集中して学習できる個別ブースの研究閲覧室
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 武蔵野大学、明治大学、立教大学、大阪経済大学は、2012年に新図書館がオープン、また、東京経済大学でも2014年4月に新図書館が開館されるなど、全国の大学で新図書館が続々と誕生している。

 近年オープンの新図書館では、所蔵図書や閲覧席を充実させるだけではなく、学習をサポートするための設備やサービスなどにも工夫を凝らし、従来にはなかった新しいタイプの「学びの場」づくりに取り組んでいる。

 東京経済大学では、2014年4月に新図書館が開館予定。周囲に位置する緑あふれる森からの風と自然光を導くなど、「環境保全」と「省CO2」を両輪とした「環境共生型図書館」の実現をめざすという。また、30種の野鳥がさえずり、東京名湧水57選の「新次郎池」などの豊かな自然環境から、新図書館やキャンパスにつながる「森の回廊」の整備も進めている。

 武蔵野大学有明キャンパスの図書館は2012年4月に開設。約16万冊を収蔵し、260席の閲覧席を用意する。1階はリサーチフロアで、電動式の集密書架に豊富な専門書を所蔵し、2階はコミュニケーションフロアとして文庫や新書などの図書のほか、雑誌、新聞、視聴覚資料などを収蔵。明るく開放的な閲覧席の一角には、学祖・高楠順次郎に関する資料も展示している。3階はスタディーフロアになっており、図書や学術雑誌を中心とした書架を配置し、閲覧席を多数設けて学習環境を整えている。

 明治大学和泉キャンパスでは2012年5月、おしゃれな外観の「入ってみたくなる図書館」がオープン。さまざまなタイプの閲覧席を用意し、総閲覧席数は1,227席、総座席数は1,259席となっている。蔵書数は約30万冊から始め、最終的には約60万冊にまで増やす予定。通常、書庫は地下にあることが多いが、同図書館では2階から4階にガラス張りの「積層集密書庫」を配置。書棚は通常よりも4度傾いており、震災の際もすぐには書籍が落下しない仕組みになっている。そのほかカフェを併設し、コーヒーを飲みながらゆっくり読書を楽しむこともできる。なお同図書館は、杉並区民(20歳以上)も登録すれば利用が可能。

 立教大学池袋キャンパスに新しくオープンした「池袋図書館」は、最大収蔵可能冊数200万冊、閲覧席数1,520席と、単館としては国内屈指の規模だという。軽飲食をすることが可能なリフレッシュルームやソファ席を設置しており、じっくりと本が読める。館内には約300台の設置用PC、約200台の貸出用ノートPCを用意しているほか、グループワークに対応した学習室の設置や大学院生がレポートや論文作成のアドバイスを行う「ラーニング・アドバイザー」の常駐など、学習サポートも充実している。

 大阪経済大学では、「Veritas liberabit vos(真理はあなたたちを自由にする)」を掲げた新図書館が2012年5月にオープン。学生がゼミやグループで活用できるスタディルーム、学習に疲れたら一息つけるドリンクコーナーなどを設置。一般の人への閲覧や貸出などのサービスも行っており、学生のみならず、地域の人々も利用しやすい環境を整えた。閲覧席・カウンター席は824席で、約55万冊の図書と6000タイトル余の雑誌を所蔵している。
《水野こずえ》

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