【高校野球】夏の甲子園2013「全力プレー」7日目の結果と8日目の見どころ

 今日14日も強い日差しで厳しい暑さとなった甲子園。連日の猛暑による疲れも感じさせぬ、全力プレーが多く生まれた。15日の見どころとともに見ていきたい。

趣味・娯楽 スポーツ
7日目の試合結果(日本高等学校野球連盟)
  • 7日目の試合結果(日本高等学校野球連盟)
  • 日本高等学校野球連盟
 今日8月14日も強い日差しで厳しい暑さとなった甲子園。連日の猛暑による疲れを感じさせぬ、全力プレーが多く生まれた。15日の見どころとともに見ていきたい。

【第1試合】秋田商(秋田)0-5富山第一(富山)
 初出場の富山第一が秋田商に完封勝利を収め、春夏通して甲子園初勝利を飾った。富山第一は5回、3番・黒田選手の犠牲フライで先制すると7、8回にも着実に点を稼ぎ、秋田商を突き放した。秋田商は計7安打を放ったが富山第一・エース宮本のスライダーの前に倒れた。

【第2試合】済美(愛媛)9-7三重(三重)
 済美のエース・安樂投手の完投で初戦を突破、3回戦進出を決めた。安樂投手は初回に球速155km/hを叩き出し、2007年仙台育英(宮城)の佐藤由規投手(現ヤクルト)がもつ「甲子園史上最速記録」に並んだ。初回、三重の3番・長野のライトオーバーへの適時三塁打で先制を許し、この回2点を奪われたが、その後相手のミスで1点を返すと続く3回に6番・光同寺選手、8番・町田選手の適時打で2点を追加し逆転した。その後も着実に加点し、9点を奪った。三重は1回以降9回までに4度のチャンスを作るも波に乗れず、加点の機会を失うも9回に5点を奪う猛攻をみせたが力及ばなかった。4度のチャンスを生かせていたらと悔やまれる。

【第3試合】常葉菊川(静岡)5-3有田工(佐賀)
 常葉菊川が逃げ切り、3大会連続で3回戦進出を決めた。2回に7番・金子選手の適時打で1点を先取すると勢いに乗り、9番・前川選手が右中間を破る2点適時二塁打を放った。追われる形で迎えた4回、6番・桑原は右中間に大会第24号となる2点本塁打で5点を奪った。しかし、有田工も3回に1番・百武のセンター前適時打、4回に4番・古川の左中間フェンス直撃となる適時三塁打で5対2とし猛追。しかし、5回以降は打線が振るわず、あと一歩届かなかった。

【第4試合】日川(山梨)3-4x大阪桐蔭(大阪)
 夏の連覇を目指す大阪桐蔭が今大会初の延長戦でサヨナラ勝ちを決めた。1回戦で春夏通して初勝利をあげた日川が8回からじわじわ追い詰め、名門大阪桐蔭に立ちはだかった。日川は2回、6番・佐野(拓)の投手の頭上を越えるショート前スクイズで1点を先制。中盤5回、1死二三塁のチャンスを得るも後続が凡打に倒れた。大阪桐蔭は続く6回に無死満塁で二塁ゴロ失策の間に2者がかえり逆転、続く7回にも1点を加えゲームを決したかに見えた。しかし、日川が8回に1点を返すと9回に相手のミスを誘い、延長戦に持ち込んだ。延長10回裏大阪桐蔭の攻撃、1死一三塁の場面で7番・福森がライト前へサヨナラ適時打を放ち、苦しい闘いに終止符を打った。

 15日、第1試合は聖光学院(福島)対福井商(福井)。1回戦はどちらも終盤での逆転劇が印象に残る。ともに粘り強い戦いでお互いの隙を突く。

 第2試合は熊本工(熊本)対作新学院(栃木)。熊本工は鳥取城北戦で10安打を浴びながら2失点と好投のエース左腕・山下を擁する。作新学院は1回戦、攻める野球で序盤から得点を稼ぎ、さらには7盗塁を決めるなど相手の隙をつく戦いで17点という大量得点で追い込んだ。

 第3試合は常総学院(茨城)対仙台育英(宮城)。常総学院は1回戦に今大会初の完封勝利を収めている。落ち着いた守備と隙のない守り、そして力強い打線で仙台育英を迎え撃つ。仙台育英は浦和学院をサヨナラ勝ちで破り、2時間59分に渡る死闘を制した。同じく打線も守りも魅力あるチーム。注目のカードだ。

 第4試合は鳴門(徳島)対修徳(東東京)。鳴門は1回戦で14安打、12得点を奪い星陵相手に大差で快勝。修徳は強力打線を爆発させ「らしさ」を出したい。

 2回戦からは一筋縄ではいかないゲームばかり。明日のカードも甲子園常連校が並ぶ。必死に食らいつく「次のない戦い」だからこそ、ひとりひとりが輝いて見えるのかもしれない。
《田邊良恵》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top