Google歴史アーカイブ、広島・長崎の原爆に関する歴史的資料公開

 Googleは19日、広島平和記念資料館と長崎原爆資料館と協力し、両資料館が所蔵する原爆に関する歴史的資料を「Google歴史アーカイブ」で公開した。

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 Googleは、広島平和記念資料館と長崎原爆資料館と協力し、両資料館が所蔵する原爆に関する歴史的資料を「Google歴史アーカイブ」で公開した。

 Google歴史アーカイブは、20世紀の歴史的瞬間を物語る写真や文書、動画などを所蔵する資料館と協力し、世界中の人々が、これらの重要な史料にアクセスできるようにしようというプロジェクト。2012年10月に欧州を中心に17の博物館や資料館と協力し、アンネ・フランクやD-デイ(ノルマンディー上陸作戦)、アパルトヘイトなどをテーマにした42のオンライン展示を公開。今回、広島平和記念資料館、長崎原爆資料館の展示が加わり、日本の歴史的資料が初めてGoogle歴史アーカイブで見ることができるようになった。

 広島平和記念資料館からは、全55点の写真資料を公開。「失われた街を偲んで」「8月5日、最後の日記」「最期の言葉」「ヒロシマ」の4つの展示を見ることができる。原爆投下の前日まで、家族との団らんを綴った女子学生の日記や、原爆で枯れてしまった樹齢300年を超えるクスノキの逸話と写真、原子爆弾による壊滅的な破壊のようすを今に伝える資料を見ることができる。

 長崎原爆資料館からは、全177点の写真や動画資料を公開。「長崎原爆-都市の破壊」「長崎原爆と浦上天主堂」「長崎原爆と植物」の3つの展示を見ることができる。特に、キリスト教との関係から原爆投下を見つめる「長崎原爆と浦上天主堂」は、見る者により多様な視点を授けてくれるという。浦上天主堂が立つ長崎市浦上地区は、17世紀から19世紀までキリスト教信仰の中心地として知られ、原爆投下により、1万5,000人の信徒のうち、1万人あまりが亡くなったと言われている。

 なお、Google歴史アーカイブは英語でも公開。Googleでは未来の世代に向け、原爆投下にまつわる歴史的な資料を大切に継承していきたいとしている。
《水野こずえ》

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