リセマム6周年

教員の6割が月51時間以上残業、9割以上が「給与削減は不当」

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学校での残業時間(1週間あたり)
  • 学校での残業時間(1週間あたり)
  • 給与削減要求は妥当か
  • 自宅での作業(1週間あたり)
  • 土日出勤での作業(1週間あたり)
  • 現在の給与に満足しているか
  • 5年前と比較して負担が変わったか
  • 教員の数についてどう思うか
 教員の6割が月51時間以上残業しており、教員の9割以上が「教員数が少ない」「給与削減は妥当ではない」と感じていることが、EDUPEDIAが12月に実施した「教員の勤務実態および給与に関する意識調査」より明らかになった。

 同調査は、全国の小中高校教員465名(公立・私立問わず)を対象に、自らの勤務状況を振り返るとともに、財務省が提案している「教員数削減・公立小中教員の給与削減」に対してどのような意見をもっているかを明らかにするため、インターネット調査を実施し、公立小中学校教員342名を中心に分析。調査期間は、12月4日~15日。

 学校での残業は週に何時間程度あるか尋ねたところ、「12時間~17時間」35%がもっとも多く、次いで「18時間以上」30%、「6時間~11時間」23%、「5時間以下」11%、「ほとんどない」1%が続いた。週に12時間以上残業する教員が65%を占めた。

 また、週に6時間以上自宅作業する教員が45%、週に4時間以上の土日出勤をする教員が56%を占めた。しかし、残業代として支払われるのは、教職調整額として、給与の4%(1日あたり約20分の残業に相当)となっている。このような現状に対し、給与に満足している教員は20%であった。

 5年前と比較して負担が変わったか尋ねたところ、「大きくなった」48%と「どちらかといえば大きくなった」32%の合わせて80%の教員が負担増を感じている。教員の数については、「少ない」48%と「やや少ない」45%の合わせて93%の教員が少ないと感じている。「人数を増やし、事務作業の軽減を望む。本来の子どもの教育に関わる業務に専念させてほしい」(宮城県20代公立小学校教諭)などの意見もあった。

 教員の給与は、授業設計などクリエイティビティの重要さから一般の公務員よりも高いが、日本の財政悪化を受け、2008~2011年度にかけて段階的に引き下げられた。また、第185回臨時国会では、財政制度等審議会において教員給与について年額10万円引き下げて一般の公務員と同じ水準にすべきだとする提言もされた。

 この給与削減について、「妥当ではないと思う」78%と「どちらかといえば妥当ではないと思う」17%の合わせて95%の教員が妥当ではないと感じている。「国の財政状況や不景気を考えると心が痛む。ただ、教師のモチベーションが下がることは間違いない」(東京都30代公立小学校教諭)や、一般企業の残業手当と比較しても、残業手当がない状態で、いろいろな課題を抱える児童を担任するのは大変な重労働。仕事に値するような給与が与えられない現状では、教師の質の向上は難しい」(島根県40代公立小学校教諭)などの意見があり、教師のモチベーションや質の低下に繋がる懸念がありそうだ。

 EDUPEDIAは、学校教員向けの教育実践や教材共有のWEBサービスを提供している。2009年にサービスを開始し、月間ユーザー数は10万人にのぼる。
《工藤めぐみ》

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