身長は横ばい、体重は減少傾向…平成25年度学校保健統計調査

 文部科学省は3月28日、平成25年度の学校保健統計調査(確定値)の結果を公表した。平均値の推移では、身長は横ばい、体重は減少傾向にあったが、親や祖父母世代より早期に発育する傾向がみられた。視力1.0未満や喘息(ぜんそく)は、親世代より増えていた。

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身長の平均値の推移
  • 身長の平均値の推移
  • 体重の平均値の推移
  • 年間発育量の世代間比較(身長)
  • 年間発育量の世代間比較(体重)
  • 肥満傾向児の出現率
  • 裸眼視力の世代間比較
  • 喘息の世代間比較
  • 虫歯の世代間比較
 文部科学省は3月28日、平成25年度の学校保健統計調査(確定値)の結果を公表した。平均値の推移では、身長は横ばい、体重は減少傾向にあったが、親や祖父母世代より早期に発育する傾向がみられた。視力1.0未満や喘息(ぜんそく)は、親世代より増えていた。

 調査は、学校における幼児、児童、生徒の発育と健康の状態を明らかにすることが目的。満5歳から17歳までを対象に平成25年4~6月に実施した。

 身長は、前年度とほとんど変化がなかった。平均値の推移では、平成6~13年度ごろをピークに横ばい傾向が続いている。体重は、前年度より若干の減少がみられた。平均値の推移では、平成10~18年度ごろをピークにして、その後は減少傾向がみられた。

 発育状態を世代間で比較したところ、身長、体重、座高のいずれも、父母世代(30年前)や祖父母世代(55年前)よりも男女の各年齢層で増加していた。ただ、祖父母世代から父母世代への増加割合より、父母世代から子世代への増加割合の方が小さい傾向にあった。

 年間発育量は、身長が男子は11歳と12歳、女子は9歳と10歳で最大の発育量を示していた。体重では、男子が10歳から14歳、女子が9歳から11歳の発育量が著しく、男女とも11歳時に最大の発育量を示した。世代間比較では、男女とも父母世代や祖父母世代より身長、体重で早い時期に最大発育量を迎えていた。

 肥満傾向児の出現率は、平成23年度以降、ほぼ横ばいで推移。女子よりも男子、地域別では東北地方や北海道で、肥満傾向児の出現率が相対的に高い傾向がみられた。

 裸眼視力1.0未満の者は、高校生65.84%、中学生52.79%、小学生30.52%、幼稚園児24.53%。いずれの層でも父母世代より増加していた。喘息のある者は、中学生が3.22%と過去最高となった一方、幼稚園児や小学生、高校生では減少した。父母世代との比較では、3~7倍の増加となった。

 虫歯の者の割合(処置完了者を含む)は、昭和50年代半ばをピークに減少傾向にあり、父母世代、祖父母世代よりも減少。高校生55.12%、中学生44.59%、小学生54.14%、幼稚園児39.51%と、すべての学校段階で前年度より減少した。「未処置歯のある者」の割合は、すべての学校段階で、昭和23年度の調査開始以来、過去最低となった。
《奥山直美》

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