性同一性障害で学校に相談、小中高校で606人

 文部科学省は6月13日、小中高校を対象とした性同一性障害に関する調査結果を発表した。性別に違和感を持ち、本人や保護者が性同一性障害であると認識し、学校の教職員に相談のあった件数は全国で606件にのぼることが明らかになった。

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 文部科学省は6月13日、小中高校を対象とした性同一性障害に関する調査結果を発表した。性別に違和感を持ち、本人や保護者が性同一性障害であると認識し、学校の教職員に相談のあった件数は全国で606件にのぼることが明らかになった。

 調査は、学校における性同一性障害への対応を充実させるため、国公私立の小学校、中学校、高校、中等教育学校および特別支援学校について各都道府県教育委員会を通じて実施。対象時期は、平成25年4月~12月。学校ですでに把握している事例のみを調査対象としている。

 本人や保護者が性同一性障害であると認識し、学校の教職員に相談のあった件数は全国で606件にのぼる。ただし、児童生徒が望まない場合は回答を求めないこととしているため、この件数は必ずしも、学校における性同一性障害を有する者およびその疑いのある者の実数を反映しているものではないという。

 戸籍上の性別をみると、「男」39.1%(237件)、「女」60.4%(366件)、「無回答」0.5%(3件)。学校段階別にみると、「小学校低学年」4.3%(26件)、「小学校中学年」4.5%(27件)、「小学校高学年」6.6%(40件)、「中学校」18.2%(110件)、「高等学校」66.5%(403件)となった。

 服装や髪型、トイレの使用などについての特別な配慮をしている割合は62.2%。配慮の内容は、「トイレ」41.4%、「更衣室」35.3%、「服装(制服有)」31.3%、「研修旅行(修学旅行を含む)」27.9%だった。

 ほかの児童生徒や保護者には、「秘匿している」43.1%、「秘匿していない」22.4%、「ごく一部を除いて秘匿している」14.4%、「その他」10.1%、「無回答」10.1%となった。
《工藤めぐみ》

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