女性ホルモンの減少や変動は病気のリクスを増加、大豆イソフラボンの効果に期待

 女性ホルモンの減少や変動が病気のリクスを増加していると女性ライフクリニック銀座院長の対馬ルリ子氏。婦人科疾患の予防には、女性ホルモンへの意識と知識が必要だと話す。

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女性ライフクリニック銀座院長の対馬ルリ子氏
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 女性ホルモンの減少や変動が病気のリクスを増加していると女性ライフクリニック銀座院長の対馬ルリ子氏。婦人科疾患の予防には、女性ホルモンへの意識と知識が必要だと話す。

 女性は産前産後など、女性ホルモンの変動によって気分が落ち込みやすく、世界的に男性より女性のほうがうつになる人が多いという。また、うつのほか、甲状腺疾患、骨粗しょう症、関節リウマチ、手根管症候群、貧血、片頭痛、アルツハイマーなども女性ホルモンと関係があるようだ。

 晩産化や出生率の低下により、以前に比べ女性が若い間に月経がくる回数が多くなっているという。そのため、女性は常に女性ホルモンの変動・揺らぎにさらされることになり、乳がん、子宮体がん、子宮内膜症、子宮筋腫になりやすくなっていると対馬氏は説明する。

 これらの婦人科疾患を予防するためには、女性ホルモンへの意識と知識が必要で、若い人ほど検診の習慣をつけることが必要なようだ。大豆イソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをする作用をもつことで知られており、米国では足りなくなった女性ホルモンを大豆イソフラボンを含んだ食事やサプリメントで補う試みもあるという。

 日本では、伝統的に大豆イソフラボンを含む大豆製品を多く消費することが、女性が更年期症状をあまり訴えない理由のひとつだと対馬氏は話すが、昔に比べ現代人の大豆の消費量は3分の1ほどに減っているという。さらに、大豆製品を食べている人の中でも、女性ホルモンの効果を期待できる人とできない人がいるようだ。

 大豆イソフラボンが女性ホルモンに似た働きをするためには、腸内細菌で「エクオール」とう物質を生み出す必要があるが、日本人の半数以上が自力でエクオールを産生することができないという。自分がエクオールを産生することができるかどうかを判断するには、「ソイチェック」という尿検査が必要だ。

 女性ホルモンの変動や減少がさまざまな症状に影響するため、若いころからの意識と知識が必要。女性ホルモンのバランスをとることを考える時期は10代後半から40代、低下していく女性ホルモンを補うことに意識を向けるのは40代後半以降だと対馬氏はアドバイスする。女性ホルモンを補うには、大豆イソフラボンの効果が期待されており、そのためにはエクオールが必要となる。
《編集部》

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