【高校野球2014夏】6日目の結果と7日目の見どころ…東海大相模が初戦で散る

 第96回全国高校野球選手権大会が行われている甲子園は、6日目に入っても不安定な天候が続く。しかし、選手たちの懸命なプレーは変わらず、16日も雨の中、熱いドラマが生まれた。

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 第96回全国高校野球選手権大会が行われている甲子園は、6日目に入っても不安定な天候が続く。しかし、選手たちの懸命なプレーは変わらず、16日も雨の中、熱いドラマが生まれた。

【第1試合】鳴門(徳島)0-8近江(滋賀)
 近江は1回、2回とピンチを無失点でしのぐと、2回裏に堀口選手、小田選手の適時打など5安打を集中し、一挙5点を奪って試合の流れを掌握した。鳴門はファーストストライクから積極的に打ちにいくが、90キロ台のスローカーブと130キロ台の直球を織り交ぜた近江の小川投手を捉えられなかった。最終的に8点を失ったものの鳴門はミスのない鍛えられた守備を見せ、スピーディーで引き締まった試合だった。

【第2試合】城北(熊本)5-3東海大望洋(千葉)
 第2試合は雨の中、緩んだ足下の中での試合となった。東海大望洋が1点リードした2回裏、城北の攻撃前に落雷で一時試合が中断。再開後、望洋守備陣は雨水が浮くグラウンドへの対応に苦慮し同点とされるが、3回表には峰尾選手のセカンド強襲適時打で2点を追加し再び突き放す。その後、両校とも雨のグラウンドに適応し、試合は拮抗。3-2と望洋リードの8回裏、城北は四球とヒットで無死満塁のチャンスを作ると、諸冨選手のスクイズで同点とし、続く辻上選手の適時2塁打で一気に逆転に成功した。

【第3試合】東海大相模(神奈川)3-4盛岡大付(岩手)
 試合は雨のため開始が遅れた第3試合。1回裏、東海大相摸は注目度No.1投手の松本を攻め、2点を先取する。盛岡大付は2回表、5番遠藤選手の左越本塁打で2-1と食らいつく。その後、実力校同士の試合らしく緊迫した投手戦となった。迎えた6回の盛岡大付の攻撃。四球と安打で1、3塁のチャンスを作ると、再び遠藤選手が同点適時打を放ち、試合が動く。これにさすがの青島も動揺したか、死球で満塁とすると、続く立浪選手に2点適時打を打たれた。その後は自慢の投手リレーで追加点を防ぐも、松本投手相手に2点は重く、優勝候補と言われた相摸が初戦で散った。

【第4試合】角館(秋田)1-6八頭(鳥取)
 第4試合。角館が初出場の緊張をものともせず、初回から3連打の鮮やかな攻撃で先制点を奪う。しかし、対する八頭が4回裏、3番中尾選手の同点適時打で追いつくと、その後は八頭ペースへ。5回に1点、6回には鳥取県大会から好調をキープする西垣選手の適時打などで3点を追加して勝負を決めた。初勝利を目指した角館だが、一歩及ばなかった。

【7日目(17日)の見どころ】
 第1試合は、2年連続7回目の出場、沖縄尚学(沖縄)のエース山城投手は投球の際に足を膝を高く上げる独特のフォームから140キロを超す直球を投げ込む。全国で最初に甲子園出場が決まってから約1ヶ月間があった。選手の調整具合が気になる。対する作新学院(栃木)は4年連続の出場となる。変化球で打たせて取る藤沼投手、速球が武器の朝山投手の継投が勝ちパターン。また、栃木県大会で23盗塁を記録するなど、俊足の選手が多いのも強みだ。

 3度の甲子園準優勝誇る実力校、八戸学院光星(青森)が第2試合で登場。2年ぶり7度目となる甲子園で目指すは優勝だ。1番、3番、5番を打つ、北條、森山、新井の3選手は打撃好調だ。対するは、学校創立50周年の記念の年に初出場を決めた武修館(北北海道)。徳橋、山崎の両左腕の継投で勝ち上がってきた。初の甲子園となるが、普段通りの野球を心掛けたい。釧路からの甲子園出場は35年ぶりとあって、地元からの期待の声が大きい。

 第3試合。出場49校中最後に登場する関西(岡山)は3年ぶり9回目の甲子園だ。エンドランやセーフティーバントなど、積極的に足を絡めた多彩な攻撃パターンを持つ。また、1番逢沢、3番土井の両選手は岡山県大会で好調で5割を大きく超える打率を残している。対する富山商(富山)は、1回戦で得意のスライダーを駆使して日大鶴ヶ丘を完封したエースの森田投手が好調を維持できるか?

 第4試合は、開幕戦で優勝候補の龍谷大平安を破った春日部共栄(埼玉)と、1回戦で打線が爆発し16点を奪った敦賀気比(福井)の対戦。強力打線の敦賀気比が相手だけに、春日部共栄の投手陣は低めへのコントロールを意識したい。また、守備陣が1回戦と同様の集中力とを発揮すれば勝ちが近づく。敦賀気比は平沼投手の先発が濃厚。打線が好調なので、多少の失点は許容範囲だ。大量失点につながる与四死球だけは避けたい。

 大会6日目の第2試合目からは強い雨が降り、バウンドした打球の勢いが急激に変わるなど、普段とは異なる難しいコンディションの中での試合を余儀なくされた。最初は戸惑う場面も見られたが、選手たちはすぐに適応するあたりに今年のレベルの高さが伺えた。明日からは初戦を勝ち抜いたチームが登場する。勢いのあるチーム同士の戦いが楽しみだ。
《朝倉尚》

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