【高校野球2014夏】8日目の結果と9日目の見どころ…健大高崎、11盗塁で利府を圧倒

 大会は早くも8日目。今日も強い日差しと強い浜風の中、初戦を勝ち上がった勢いのあるチーム同士が激しくも爽やかな戦いを繰り広げた。昨年に比べて投手を継投するチームが目立ち、本日は全試合で21人もの投手がマウンドに登った。

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 大会は早くも8日目。今日も強い日差しと強い浜風の中、初戦を勝ち上がった勢いのあるチーム同士が激しくも爽やかな戦いを繰り広げた。

【第1試合】三重(三重)4-2大垣日大(岐阜)
 三重は初回、大垣日大の滝野投手の立ち上がりを攻め、3点を先取する。2回にも先頭の今井選手が左前安打で出塁すると、大垣日大は早くも高田投手へ継投。しかし、代わった高田投手から三重の1番、長野選手がセンターへの2塁打を放つと、スタートを切っていた1塁走者が一気に本塁を陥れ、さらに1点を追加した。大垣日大は3回表の攻撃で2点を返すも、その後は両チームとも投手が粘りの投球で無得点。そのまま三重が勝利を手にした。

【第2試合】東邦(愛知)2-3日本文理(新潟)
 東邦は先発の藤嶋投手が3回まで強力日本文理打線を1安打に抑えて流れを作ると、4回、5回に1点ずつを奪い2-0とリードして試合後半を迎える。しかし、日本文理は6回表、先頭打者の鎌倉選手から3連打と犠打、四球を絡めた鮮やかな攻撃で一挙3点を奪い、逆転に成功。日本文理の飯塚投手は2失点したものの、連打を許したのは5回のみで、ビッグイニングを作らせなかったのが勝利に結びついた。日本文理は準優勝した年以来の3回戦進出となった。

【第3試合】鹿屋中央(鹿児島)1-4星稜(石川)
 星稜は1-1で迎えた3回表、先頭の谷川が右前安打で出塁すると、続く佐竹がセーフティーバント。ここで鹿屋中央の内野陣にミスが重なり1塁走者の谷川が一気にホームを駆け抜けた。さらにこの回、1点を追加すると、星稜投手陣が2回以降、鹿屋中央打線を4安打に抑えた。星稜は最終回に福重、岩下の2投手を調整登板させ、次戦への意気込みを見せた。敗れた鹿屋中央も七島、米沢、空地の3投手の継投で自分達の野球を貫き、引き締まった試合を演出した。

【第4試合】健大高崎(群馬)10-0利府(宮城)
 健大高崎が1回裏に3安打と4つの盗塁で3点を先取して試合のペースを掌握。その後も走者が出るたびに走りに走りまくり、その勢いに利府のバッテリーは送球を諦めるほど。この勢いは最後まで衰えず、先制、中押し、ダメ押しと効果的に追加点を重ねた。最終的には11盗塁の猛“走”で圧倒した。利府は細かな投手リレーで健大高崎の打者の目先を変えようと試みたが、勢いに乗った健大高崎打線を抑えきれなかった。

【9日目(19日)の見どころ】
 第1戦に登場する山形中央(山形)は、小松とのシーソーゲームを9回の集中打で劇的な逆転劇を演じ、波に乗っている。対するは東海大四(南北海道)。初戦で強打の九州国際大を1失点に抑えた西嶋投手の投球術に注目が集まる。

 第2戦は、ともに初戦を息づまる投手戦の末に勝ち上がった、佐久長聖(長野)と聖光学院(福島)の戦いとなる。投手力の高い両校、打撃力では聖光学院が優位と見るが、佐久長聖は東海大甲府戦で5安打で3得点と効率の良い攻撃を見せた。

 2回戦最後のカードとなる第3試合は、甲子園優勝経験のある名門校がぶつかる。強打の両校だけに投手力が試合の鍵となりそうだ。絶対的エースの岸投手を擁する明徳義塾(高知)か、左腕田中投手と右腕福島投手の継投が得意な大阪桐蔭(大阪)か。投手戦となるか、はたまた打撃戦となるか、さまざまな展開が予想される楽しみな一戦だ。
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 今年の甲子園では、例年に比べて投手を継投するチームが目立つ。特に本日は全試合合わせて21人もの投手がマウンドに登った。それだけ投手のレベルが底上げされているということだろう。また、今年は北信越勢の活躍が際立っている。今日も新潟代表の日本文理と石川の星稜が勝ち上った。今後は北信越勢同士の対戦にも注目だ。
《朝倉尚》

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