◆楽習保育とベビーシッターサービス 総合保育事業部は、保育園事業とベビーシッターサービスに関する説明を行った。「楽習保育」とは、保育園でも教育的プログラムが欲しいという保護者のニーズに応え、同社が独自開発した教育的プログラムを保育士が実践する。プログラムは学習的な内容だけではなく、運動や自然に親しむものも含まれ、保育士が専用教材を使うことで学びの要素を提供できるようデザインされている。 ベビーシッターサービスでは、訪問型の通常シッターから塾や学童への送迎サービス、病後児サービス、産後サービス、教育サービスなどきめ細かいケアプログラムが用意されている。これらのサービスには傷害保険なども含まれており、安全性への配慮が行き届いているところが特徴だ。◆クロスプロモーションも展開するドラゼミ 通信教育事業部は、幼児・小学生向けの通信添削学習「ドラゼミ」を展開している事業部だ。「ドラえもん」を生かした教材は子どもたちを飽きさせず根強い人気を誇るという。キャラクターを利用した教材は学習の習慣づけに役立っており、会員は全国で43,000人に上る。 指導の特徴は、作文、図形問題、そして個別担任制の添削指導だという。学習指導要綱にとらわれないため、マンガや「だじゃれをつくる問題」など「遊び」の要素を取り入れている。 「ドラゼミ」は企業アライアンス戦略も実践している。デジタルアーツとはコンテンツフィルタリングのセミナーや講習で協業しており、ローランド・ミュージック・スクールとは、相互の会員どうしで教材や情報を交換するクロスプロモーションを展開している。◆社会教育事業や公共施設運営も ShoProでは、子ども以外を対象としたビジネスも展開している。新事業企画部、社会教育事業部、矯正教育事業部などがそれを担当する。新事業企画部では、65歳前後のシニア層を対象とした絵画教室や「江戸文化歴史検定」事業を手掛けている。絵画教室は、シニア層を対象とすることで、昼間空いている学童施設やフィットネスクラブなどを有効活用している。今後は、教室の通信講座やフランチャイズ展開も考えているという。 社会教育事業部は、指定管理者制度を活用し、自治体の図書館、美術館、文化センターなどの運営を受託する事業を展開。すでに全国で46施設の運営実績もあり、ShoProのコンテンツを生かした児童施設(学童やキャンプ場など)の運営も行っている。 また、PFIによる刑務所運営事業も行っており、担当する矯正教育事業部は、刑務所運営のほか、犯罪者の社会復帰支援のための職業訓練なども行っている。将来的には、これらの運営ノウハウやプログラムなどを活用して、薬物乱用防止啓発訪問事業、出所者の就労支援事業まで広げたいという。 これらの3つの事業は、一般的な学習とは直接的な関係は少ないが、指導カリキュラム、コンテンツ、支援プログラムなどShoProとしての強みを生かせる部分でもある。事業範囲は多岐にわたるが、子どもとの接点を増やすことでShoProのコンテンツ力を最大限に活用していく戦略だ。