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奨学金、利用する大学院生の8割近くが「返済に不安」

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課程別の奨学金利用状況
  • 課程別の奨学金利用状況
  • 奨学金借入総額
  • 返済に対する不安
  • アルバイトの目的
  • 大学院における研究・生活上および将来の懸念
  • 収入不足による研究への影響
 奨学金を利用する大学院生の8割近くが返済に不安を抱えていることが、全国大学院生協議会が公表した調査結果から明らかになった。借入額は、「300万円以上」が過半数を超え、高額な学費や奨学金に苦労する大学院生の姿が浮き彫りとなっている。

 6~8月に実施した「2014年度大学院生の経済実態に関するアンケート調査」。全国82の国公私立大学の大学院在籍者を対象とした。

 同協議会によると、大学院の初年度納付金の平均は、現在、国立81.8万円、公立91.1万円、私立修士104万円、私立博士89.3万円。一方、授業料の負担主体は、「親・親戚の所得」が61.3%ともっとも多く、「奨学金」27.3%、「自らの預貯金」22.5%、「アルバイト」18.3%と続いている。

 奨学金の受給経験者は、「現在受けている」(37.8%)と「現在は受けていないが、過去に受けていた分の返済が未完了」(18.1%)を合わせて55.9%と、過半数を超えた。

 貸与制奨学金利用者の借入総額は、「100~200万円」が22.9%ともっとも多かったものの、「300万円以上」が過半数に達した。このうち、「700万円以上」が12.3%を占め、「1,000万円以上」という大学院生も3.0%いた。

 奨学金返済に対する不安では、利用者の74.7%が「ある」と回答。貸与総額が増えるにつれて、「かなりある」と答える人の割合が高くなり、「300万円以上」では「不安がある」が9割以上に達した。

 一方、アルバイトに従事している大学院生は52.6%。目的は91.0%が「生活費・学費(研究費を含む)を賄うため」とした。

 研究・生活・将来への不安や懸念は、「研究の見通し」(57.3%)、「生活費・研究費の工面」(57.1%)、「就職状況」(55.2%)が高い割合を示した。「授業料の工面」(33.0%)や「奨学金の返済」(30.0%)も3割に上った。

 「収入不足による研究への影響」については、59.8%が「受けている」と回答。具体的には、「研究の資料・書籍を購入できない」が42.6%ともっとも高く、「学会・研究会に行けない」(25.4%)や「調査に行けない」(24.1%)も高かった。

 また、研究時間については、57.4%が「十分に確保できない」と回答。理由は、「アルバイト」が最多の25.5%だった。
《奥山直美》

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