東京都子ども読書活動推進計画…小2・5で平成19年度不読率の半減を達成

 東京都の小学2・5年生の未読者(不読)率は平成19年度に比べ半減しており、「第二次東京都子ども読書活動推進計画」の目標を達成したことが、東京都教育委員会が実施した調査から明らかになった。平成27年度からは第三次計画が実施される。

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「第二次東京都子ども読書活動推進計画」の概要
  • 「第二次東京都子ども読書活動推進計画」の概要
  • 「第三次東京都子ども読書活動推進計画」の概要
  • 全校で「読書週間」などを設けている割合と市区町村における計画の策定状況
  • 未読者をとりまく環境
 東京都の小学2・5年生の未読者(不読)率は平成19年度に比べ半減しており、「第二次東京都子ども読書活動推進計画」の目標を達成したことが、東京都教育委員会が実施した調査から明らかになった。平成27年度からは第三次計画が実施される。

 第二次計画(期間:平成21年~25年度)の主な目標のひとつとして、平成19年度の未読者(不読)率の半減があった。実際の成果は、小2が2.6%(目標2.9%)、小5が5.4%(同5.8%)、中2が13.2%(同11.7%)、高2が31.8%(同23.9%)。中2、高2は目標達成に至らなかったが、平成24年度の全国調査(中学生:16.4%、高校生:53.2%)と比べると、一定の成果があることがわかる。

 未読者をとりまく環境をみると、「身近な人に本を読んでもらったことがある」「身近な人と図書館や書店に行くことがある」「身近な人と本の話をすることがある」などの割合が、1冊以上本を読んでいる児童・生徒に比べ、30ポイント以上低い。未読者は身近な読書経験が少ないという傾向があり、読書環境の整備や家庭への啓発が必要だという。

 学校全体の読書活動推進に向けた取組で、全校で「読書週間・月間」などを設けている割合は、小学校で91.3%、中学校で55.5%、高校で73.3%だった。区市町村における「子ども読書推進計画」の策定状況は、全62自治体のうち49自治体が「策定済み」となっている。

 第三次計画(期間:平成27年度~31年度)では「不読率の改善」、未読者(不読)率を平成25年度の3割減、さらに平成35年度には半減を目標とした。平成25年度に2.6%の小2は、平成31年度には1.8%、平成35年度には1.3%を目指す。そのほか、「読書の質の向上」「読書環境の整備」を掲げた。

 また、3つの目標に対して、成長段階にあわせた取組を設定。小・中学生では「朝読書や各教科等における読書活動の工夫」「学校図書館リニューアル事例の発信」など5つの取組を、高校生では「学校訪問の実施による取組事例紹介」「書評合戦の実施」など6つの取組をあげた。

 そのほか、海外や自国のスポーツや文化を調べる・紹介するなどのオリンピック・パラリンピック教育を通した読書活動の推進を行う。
《黄金崎綾乃》

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