【保護者の就活】就活に資格は必要ない?

 就活生を持つ保護者の質問に、キャリアコンサルタントで就活情報サイト「MyCareerCenter web」を運営する高嶌悠人氏が答える連載「保護者の就活」。第8弾では、就職活動と資格の関係性について聞いた。

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 就活生を持つ保護者の質問に、キャリアコンサルタントで就活情報サイト「MyCareerCenter web」を運営する高嶌悠人氏が答える連載「保護者の就活」。第8弾では、就職活動と資格の関係性について聞いた。

◆就職活動に資格って必要なのでしょうか?

 私は仕事がら保護者向けに就職活動のセミナーや座談会などを定期的に開催するのですが、よく挙がってくるのがこの質問です。親御さまの気持ちとしては、何か資格があると履歴書やエントリーシートに書ける要素が一つできるので、書くことがないよりはあったほうがよいと考えているようです。

 履歴書・エントリーシート(エントリー時に渡るプロフィールもここには含まれる)には、資格の有無について書く欄があるので、実際「資格はないよりはあったほうがよい」と思います。ただ、それが必須かというとそうとは言えないですし、アピールになるかというとこれも場合によるでしょう。

 例えば、簿記1級を取得しているのであれば、難易度の高い試験になるので合格したこと自体がアピールになるでしょうし、秘書や事務職などのサポート職を志望している学生が秘書検定の資格を取得するならアピールなるでしょう。

 このように、就職活動にとって資格が必要かどうかは何をアピールしたいのか(前述した例でいうと前者は能力、後者は志望職種を資格によってアピールしている)によって変わってくるのです。

 中には、秘書検定の資格を持つ総合職志望の女子学生が、秘書検定の資格保有をアピールしてしまったばかりに選考で苦労したという例もあります。選考官は総合職志望なのか事務職志望なのかがわからなくなってしまったのでしょう。もちろん、面接の中でどうしてその資格を取得したのかを説明できれば問題はないわけですが、資格を持っていることが就職活動によい影響を与えるとは言えない例として紹介させてもらいました。

 このように資格は必ずしも持っていたほうがよいわけではなく、その学生の志望業界や職種、置かれている状況による、というのが私の考え方です。もし直前に就職活動を控えているにもかかわらず、アピールできる経験に乏しい場合であれば資格試験にチャレンジするのもアリだと思います。それに、資格を持っていることで少しでも就職活動の自信になるなら、それもアリだと思います。

 保護者の方には、お子さまの考えや状況に合わせてアドバイスしていただければと思います。

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 リセマム連載「保護者の就活」は、就活生や就活を控える学生の保護者からの質問に対し、キャリアコンサルタントであり就活塾「MyCareerCenter」代表でもある高嶌悠人氏がアドバイスや適切な回答を行うシリーズ。

 学生や保護者からの就活に関する質問は、「MyCareerCenter」お問い合わせフォームで随時送信が可能になっている。

《編集部》

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