高校生の半数が深夜0時以降の就寝、3割が「睡眠十分でない」

 文部科学省は小学生、中学生、高校生を対象に「睡眠を中心とした生活習慣等について」の調査を実施した。学校段階が上がるにつれ睡眠不足と感じる割合が増え、高校生では半数近くが深夜0時以降に就寝していることがわかった。

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起床時間と午前中の体調の関係性
  • 起床時間と午前中の体調の関係性
  • 寝る直前まで情報機器に触れると布団から出るのがつらいと感じるか
  • 睡眠時間は十分か
  • 朝食時に家族と会話するか
  • 何でもないのにイライラするか
  • 自分のことが好きか
 文部科学省は小学生、中学生、高校生を対象に「睡眠を中心とした生活習慣等について」の調査を実施した。学校段階が上がるにつれ睡眠不足と感じる割合が増え、高校生では半数近くが深夜0時以降に就寝していることがわかった。

 調査は全国的な実態を把握し、自立や心身の不調等についての質問も行い、生活習慣との関係性を明らかにするのが目的。全国の小学5年生から高校3年生までの学年ごとに100校を抽出(すべて公立学校)し、有効回収数は23,139票だった。

 睡眠の状況については、翌日に学校がある日の就寝時刻は学校段階が上がるにつれて遅くなっている。小学生の半数は22時までに就寝しているが、中学生になると、2割以上が深夜0時以降に就寝していた。高校生に上がると5割近くが0時以降に就寝している。睡眠時間に対して、「十分ではない」と回答した小学生は14.9%だったが、中学生は24.8%、高校生では31.5%と増加している。

 学校がある日の起床時刻が遅いほど、午前中の調子が悪くなることが「よくある」と回答する割合が高い。特に中学生がこの傾向がみられ、午前6時に起床する生徒は12%に対し、午前8時以降に起床する生徒の34.6%が「よくある」と回答している。また、学校から帰宅後、仮眠をよくとる小学生、中学生、高校生は、「午前中の調子が悪い」割合が高かった。

 寝る直前まで、情報機器(テレビ、ゲーム、携帯電話、スマートフォン、パソコン等)によく触れている小学生、中学生、高校生は就寝時刻が遅く、7割以上が「朝、布団からでるのをつらく感じる」と答えた。

 朝食の摂取状況は、学校段階があがるにつれて「毎日食べる」割合が低下している。小学生がもっとも高く89.3%、中学生は86.3%、高校生は81.9%だった。朝食を食べない理由として、小学生と中学生は「食欲がないから」がもっとも多かったが、高校生は「時間がないから」がもっとも多い理由だった。

 朝食時に家族と「会話をしていない」割合は学校段階が上がるにつれて高くなっており、小学生の4割が「よく会話をしている」に対し、高校生の3割が「会話をしていない」と答えている。

 「何でもないのにいらいらするかどうか」の質問には、高校生の14.1%が「よくある」、28.9%が「ときどきある」とし、4割の高校生が「イライラすることがある」と回答している。小学生と中学生はおおむね就寝時刻が遅いほど「よくある」「ときどきある」の割合が高くなっている。

 「自分のことが好きか」の質問に、中学生と高校生の4割が「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答し、小学生は5割を超えて「自分が好き」と回答した。

 調査結果の概要は同省のホームページで見ることができる。
《田中志実》

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