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京大と富士通、学習エビデンスデータ活用を共同研究

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エビデンスデータの統合・分析・可視化から実証への流れ
  • エビデンスデータの統合・分析・可視化から実証への流れ
  • 富士通が提供する学習行動の特徴を示すチャート
 京都大学と富士通は、効果的な教育手法の確立や学生の自主的な学習促進に役立てるための共同研究について発表した。学習エビデンスデータを活用した新しい教育・学習実現のための研究だという。

 研究の背景には、従来の大学教育改善が教員個人の経験や判断に委ねられることが多く、客観的かつ持続的な改善に有効な、定量的な評価の方法が望まれていることがある。

 京都大学は2004年ごろから各種の教育・学習支援システムを導入し、授業出席状況、試験結果、教材・資料の参照日時などの学習エビデンスデータを蓄積している。また、2014年4月にはedXによる講義の提供を行っており、教材ビデオの視聴日時や理解度テストの回答状況などの学習エビデンスデータが蓄積されている。

 一方、富士通は2004年から学習支援システムの提供を開始し、2012年には学習支援システムに蓄積されるさまざまなデータを分析して学習行動の特徴をチャートで示す機能を提供。学習エビデンスデータの活用により教育の高度化を支援するシステムの提供に取り組んできた。

 共同研究は2015年6月から実施されており、2016年3月まで行われる。京都大学内外のさまざまな学習支援システムに蓄積された学習エビデンスデータを活用し、これまで教員が行ってきた教育手法やカリキュラムおよび学生の行動が、どのような学習成果につながっているかを分析することで、新しい教育手法や自学自習を支援する学習手法、およびこれらを実現するためのICTプラットフォームを開発する。

 また、2015年6月から9月にかけては、MOOC(大規模公開オンライン講義)を対象にした学習データの分析・可視化を行う。その後、10月から12月には、学内の教育・学習支援システムのデータの統合・分析・可視化を行い、2016年1月から3月には大学教育の場での効果検証を行うという。

 同研究の成果を、京都大学はグローバルに活躍できる人材育成につながる教育の実現に活かしたいとしており、富士通は研究を通して開発するICTプラットフォームを活用し、学生に限らず誰もが利用できる効果的な生涯教育・生涯学習の環境を開発して提供し、社会に貢献していきたいという。
《外岡紘代》

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