【高校受験2016】大きく変わる大阪公立高校入試、志望校選択に影響…第一ゼミナール

 大阪府の高校入試に詳しい第一ゼミナールを運営する、ウィザス 情報企画室 室長の高澤隆一氏に、2016年の高校入試の変更点や動向、受験生へのアドバイスを聞いた。

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ウィザス 情報企画室 室長の高澤隆一氏
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◆ケアレスミスをなくすことが合格の秘訣

--入試当日のアドバイスをお願いします。

 解けない問題は必ずあります。今までできなかった問題を入試当日に解くのはなかなか難しいものです。大切なのは、解ける問題を必ず正解すること。見直しは、簡単な問題を中心に行ってください。不合格になるのは、みんなができた問題を、自分だけ間違うことですので、いわゆるケアレスミスをなくすことが合格する秘訣です。計算ミスや、スペルミス、そして解答欄がずれていないかどうか、当たり前のことが本当にできているか、しっかり見直しましょう。そうすれば、必ず合格できます。

◆子どもたちの頑張りを見つけてほしい

--入試直前の今、保護者がやるべきこと、できることはありますか。

 まずは体調管理です。中3で体調管理までできる生徒はなかなかいません。入試直前期に風邪をひいたり、インフルエンザにかかったりした場合、勉強時間数が激減します。ちょっとした体調の変化が、成績向上に大きく影響してしまいます。

 また、まじめな生徒ほどストレスをかかえます。直前期は受験生みんなが勉強していますので、なかなか成績が上がらないものです。大切なのは「子どもなりに頑張っている」という視点で接してあげることです。その頑張りは、大人からすると満足いかないものかもしれません。でも、子どもの小さな頑張りをしっかり見つけてあげて、次の大きな一歩を踏み出させてあげてほしいと思います。

◆難問を解く楽しみを知り、偏差値15アップ

--これまで指導されてきて、印象に残った生徒さんはいますか。

 ある公立トップ高校に合格した生徒が中2のときの話です。当時は、自分がトップ高校を受験するとは微塵も考えておらず、なんとなく地元の公立高校に通うと思っていたそうです。私は理数を指導しておりましたが、なかなか要領のいい生徒でしたので、中3の5月頃「いっしょに数学を楽しまないか」と声をかけ、「趣味の時間」と題して、難関高校の数学の過去問を、毎週日曜日に一緒に解いていきました。もちろん、最初は解くことができなかったのですが、基本的な知識を紡ぐことによって解けることがわかり、非常に楽しく感じたようです。その結果、数学の偏差値を56から71まで上げることができました。合格後、「趣味の時間が終わってしまうのか…」とぼそっと漏らしたのが印象的でした。

 受験勉強というのは、子どもが大人になる大きなチャンスです。私はその生徒を見て「大人になるということは、苦しいことを楽しめるようになることかもしれない」と教わりました。

--ありがとうございました。

 第一ゼミナールは、全国約150拠点で塾を展開し中学受験から大学受験までを指導。大阪公立高校最難関の文理学科に209名合格。旧3学区トップの天王寺高校文理学科へは塾別でもっとも多い46名の合格者を輩出している。独自の意欲喚起指導を推進し、従来の指導法に脳科学の研究成果を活かしている。

◆2016年大阪府公立高校入試スケジュール
 願書受付:2016年3月3日~7日
 学力検査:2016年3月10日
 合格発表:2016年3月18日
《田村麻里子》

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