【高校受験2016】東京都立進学指導重点校グループ作成問題<英語>講評

 平成28年度東京都立高等学校入学者選抜(都立入試)の学力検査が2月24日に実施された。リセマムではSAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、進学指導重点校(日比谷、西、国立、八王子東、戸山、青山、立川)のグループ作成問題について、「英語」の講評を速報する。

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2016年度 東京都立高校 進学指導重点校 グループ作成問題 講評 英語
  • 2016年度 東京都立高校 進学指導重点校 グループ作成問題 講評 英語
  • リスニング
  • 対話文
  • 物語文・説明文
  • まとめ
 平成28年度東京都立高等学校入学者選抜(都立入試)の学力検査が2月24日に実施された。リセマムでは、SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、進学指導重点校(日比谷、西、国立、八王子東、戸山、青山、立川)のグループ作成問題について、「英語」の講評を速報する。国語、数学についても同様に掲載する。

◆進学指導重点校グループ<英語>講評(SAPIX中学部 提供)

【リスニング】
 例年通り、問題Aと問題Bに分かれています。問題Aは男性・女性による3つの短い対話文でした。それぞれに対する質問が1つずつあり、適切な英文を選択肢から選ぶ形式、問題Bは短い英文が読まれ、その内容に関する2つの質問に対し英語で答える形式です。

【対話文】
 日比谷・国立が昨年に引き続き自校作成問題でした。グループ作成問題のタイプAは、宇宙開発がテーマで、タイプBに比べて難しい問題でした。問4以降が全て本文の内容理解に関する設問になっていることも特徴的で、短い時間で本文を正確に把握する力が問われました。タイプBは、題材的にもなじみがあり、解きやすかったと思われます。日比谷の自校作成問題は、並べ替え英作文、文の並べ替えなど難しい形式の問題が多く、最もレベルの高い出題でした。国立の自校作成問題は、将来に悩む高校生についての対話文で、昨年のLEDについての対話文と比べると読みやすく、全体的に問題も解きやすかったと言えます。全ての高校で、理解した内容をうまく別の言葉で表現する力が求められる問題が出されました。また昨年と同様、文章量が多く、効率良く解いていかなければ時間がなくなってしまいます。

【物語文・説明文】
 多くの学校がグループ作成問題で、戸山と八王子東で自校作成問題が出されました。タイプAは高校1年生の少年が主人公で読みやすい物語文でした。設問の多くは解きやすいものでしたが、問7の自由英作文では、質問に使われている英単語が難しく、苦戦した受験生もいたかもしれません。戸山の説明文は、内容が難解である上に、本文の内容を正確に理解していないと解けない問題が多く、本文の空所に当てはまる英文を選ぶ問2は特に難しかったと思われます。八王子東の物語文は昨年に引き続き、家族の絆を感じさせる読みやすい物語文でしたが、問1は文章を最後まで読み進めないと答えの出ない問題でした。戸山を除き、昨年と比べ取り組みやすかったと思われます。この物語文・説明文にかける時間を確保できたかどうかで差がついたでしょう。

【まとめ】
 自校作成問題に差し替えた学校の数は昨年より減少し、5校から4校になりました。対話文では日比谷の対話文(凧について)、物語文・説明文では戸山の説明文(セミについて)がそれぞれ難しく、時間もかかりましたが、全体の難度は下がった印象です。受験者の平均点を60点台に乗せる意図があったと思われます。
出題形式では、並べ替え英作文・内容一致・自由英作文などの「入試の核」となる設問は必ず含まれ、そこに図(イラスト)の読み取り・段落の並べ替え・理由説明などの問題を各校の方針に応じて加えるという形式は昨年と同様です。
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 このレポートは2016年2月25日に速報としてSAPIX中学部により作成されたもの。

 なお、SAPIX中学部は新小学6年生、新中1~3年生と保護者を対象とした「高校入試分析会2016」を3月12日より順次実施する。東京、神奈川、埼玉、千葉、兵庫の5会場で実施され、各地域の公立高校や難関国私立高校について、数値を交えての具体的な体験談など、地域に合った説明を行う。分析会の参加申込みおよび会場別の実施日程は、SAPIX中学部のWebサイトを確認する必要がある。

協力:SAPIX中学部
《編集部》

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