8日間の英語漬け、国際的な視野を養成…高校生のためのTUJサマーカレッジ

 7月28日から8月5日まで、テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)にて英語集中プログラム「高校生のためのTUJサマーカレッジ2016」が開催された。アメリカの大学の授業を体験したり、将来のキャリアについて考えたりする8日間の英語漬けプログラム。

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8日間のプログラムの5日目、生徒たちは朝9時前に集合し、4つのクラスに分かれて授業に参加した。写真は「アート」のクラス <撮影:市原達也>
  • 8日間のプログラムの5日目、生徒たちは朝9時前に集合し、4つのクラスに分かれて授業に参加した。写真は「アート」のクラス <撮影:市原達也>
  • 「国際関係学」のクラス。教授やアシスタントの学生のさりげない誘導により、生徒たちの意見が引き出されるようすが印象的 <撮影:市原達也>
  • 「国際関係学」のクラス。「米国の大統領選挙」「移民問題」「テロ問題」の3つのテーマに分かれた生徒たちが、真剣な表情でグループディスカッションを行っていた <撮影:市原達也>
  • 「国際ビジネス」のクラス。マーケティングについてのプレゼンテーションの準備中 <撮影:市原達也>
  • 「アート」のクラス。自由な発想を認め合う姿が見られた <撮影:市原達也>
  • 「アート」のクラス。生徒たちのミニ・スケッチ <撮影:市原達也>
  • 「コミュニケーション」のクラス。どのような音楽を取り入れれば、映像をより“魅せる”ことができるか? <撮影:市原達也>
  • 企業訪問のようす 世界最大規模の保険グループ傘下のAIGジャパン・ホールディングスを表敬訪問した <画像提供:テンプル大学ジャパンキャンパス>
◆交流会も学びの場

 この日、生徒たちは午後から世界最大規模の保険グループ傘下のAIGジャパン・ホールディングスを表敬訪問した。将来のキャリアについて知識を深めることを狙いとした、キャリア・プランニングの一環だ。同社にはTUJの卒業生やインターンも在籍している。この日は人事の採用企画部長から、世界各地で約65,000人が在籍する同社で求められる人物像について、またAIGのようなグローバル企業に就職することを目指すために、高校生としてどのような準備をすべきかについて話を聞いた。生徒たちは、保険についてや同社の採用基準、職場環境などについて、鋭い質問を投げかけていた。

 その後、生徒たちは再びキャンパスに戻り、海外からの参加者とともに交流会に参加した。寿司職人による巻き寿司のデモンストレーションで盛り上がった後は、そのままビュッフェスタイルの夕食へ。英語が飛び交い、笑い声が響き渡り、賑やかだ。夕食後の交流会では、グループに分かれて、マシュマロをパスタに刺して高く積み上げる「マシュマロタワー」のゲームが行われた。どうすればより高くできるかをグループ内で話し合い、戦略を立てる。実は、これらの活動の企画には、TUJの心理カウンセラーが関わっており、欧米では一般的な想像力や理論的な思考を養う仕掛けがしてあるという。

◆参加者に聞く満足度

 国際バカロレア認定校に通う柳田和那子さん(高2)は、広島県からの参加だ。将来、日本とカナダの大学を進学先として視野に入れている。参考のためにTUJのパンフレットを取り寄せた際、TUJサマーカレッジについての広告を目にして興味を持った。「地元の友達以外の、夢を持った同年代の友達と将来のことを話せたのが楽しかった。海外の大学へは、受け身では行けないと実感した。将来は国際協力関係の仕事につきたい」と目を輝かせる。

 東京の私立高校の国際コースに通う宮地御寧さん(高2)は、昨年、学校の先生に「サマープログラムに参加してみては」と勧められ、TUJの「高校生のための英語を英語で学ぶスキルアップ講座」に参加した。今回は、TUJキャンパスでの2回目のサマープログラムとしてTUJサマーカレッジに参加。国際関係のクラスを受講し、テロ問題についてのディスカッションに参加した。「慣れない用語も出てくるのが大変」だが、「みんなで話し合いができるのは貴重な機会」と述べる。「以前日本の大学のオープンキャンパスで体験した授業に比べて、TUJのサマーカレッジは少人数制で先生と1対1で話せるのがいい」と語る。

 母親が日本人、父親がアメリカ人という大葉せりなさん(高2)は、家では日本語が7割、英語が3割。「国際科ではなく普通科の高校に通うことになったときに、『夏はサマープログラムに参加すること』を母親と約束した」という。昨年は別大学のサマープログラムに参加。「TUJのサマーカレッジは、英語を話す機会や多様な人と交流する機会が多いので、英語力が向上した」という。コミュニケーションのクラスを専攻し、「PCに興味があったので楽しかった。映像と音楽を組み合わせることは初めての体験だったが、先生の説明がわかりやすかった」という。ほかの参加者たちとSNSで繋がり、「サマーカレッジが終了しても、関係は続くと思う」とほほ笑む。

 生徒たちは、グループでのプレゼンテーションを行ったあと、アメリカの大学さながらの黒いガウンとキャップを身にまとい修了式に参加し、プログラム修了証を受取った。最終日は海外からの参加者と一緒にディズニーシーに遊びに行き、仲良くなった友人と最後の別れを惜しんでいた。

 15年続くTUJのサマーカレッジから、今年も世界で活躍する可能性を秘めた人材が羽ばたいていった。進学についての思いや、将来の夢を語る参加者たちのキラキラした瞳が印象的。10代で海外に触れ、国境を越えて仲間を作ったこの経験は、一生の宝となることだろう。

 来年の「高校生のためのTUJサマーカレッジ」に関する告知や募集開始詳細は2017年2、3月ごろに公開予定。毎回人気のイベントのため、情報公開は見逃さないようにしたい。TUJ大学学部課程やオープンキャンパス情報は、TUJ公式Webサイトで確認できる。通常、TUJのオープンキャンパスでは大学紹介や入学案内、キャンパスツアーや在校生体験談の紹介も予定されているため、興味を持った場合は一度、足を運んでみてはいかがだろうか。
《なまず美紀》

なまず美紀

兵庫県芦屋市出身。関西経済連合会・国際部に5年間勤務。その後、東京、ワシントンD.C.、北京、ニューヨークを転居しながら、インタビュア&ライターとして活動。経営者を中心に600名以上をインタビューし、企業サイトや各種メディアでメッセージを伝えてきた。キャッチコピーは「人は言葉に恋♡をする」。

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