17年卒の就活状況、学生半数がスケジュールに肯定的

 マイナビは9月14日、「2016年度(2017年卒)新卒採用・就職戦線総括」を発表。2017年卒の学生の特徴として、採用スケジュールの変更を肯定的に捉える学生が前年より増加していた。企業の旺盛な採用意欲も影響し、「超短期決戦」の採用・就職活動となった。

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2017年卒選考活動時期のルール変更の影響
  • 2017年卒選考活動時期のルール変更の影響
  • 1日のうち費やしている時間(4か月の累計)
  • 2017年卒インターンシップ参加有無による内々定率の差
  • 企業が現在感じている問題点
 マイナビは9月14日、「2016年度(2017年卒)新卒採用・就職戦線総括」を発表。2017年卒の学生の特徴として、採用スケジュールの変更を肯定的に捉える学生が前年より増加していた。企業の旺盛な採用意欲も影響し、「超短期決戦」の採用・就職活動となった。

 2017年卒の採用環境は前年に続き、採用選考活動開始の変更が行われている。前年の開始時期であった8月から6月へと、2か月前倒しとなった2016年度のスケジュールについて、学生の52.4%が「プラスの影響が大きかった」「どちらかといえばプラスの影響が大きかった」と回答。前年の変更時には、肯定的に捉える学生は2割程度だったため、肯定的に受け止める学生が増えていた。特に、研究期間との重複が軽減された理系学生や理系教員から高い評価があったようだ。

 期間が短縮されたことで、企業がエントリーした学生に対して速やかに選考への誘導を行った結果、内々定率は6月末時点で65.3%に。学生のエントリー数は前年より減少したものの、前年の選考活動開始時期である8月末時点(69.1%)とほぼ同じだった。

 3月から6月までの4か月間で就活準備に費やした時間の平均を累計すると、「就活準備」が微減し「就職活動」が増加。採用情報の公開から選考活動開始までの期間が短くなった分、学生の1か月あたりの負担は増加傾向だった。

 また、6月末時点での内々定率をインターンシップ参加の有無で比較すると、参加学生が72.1%だったのに対し、不参加学生は54.6%。前年8月末時点でも全体の同様の結果となっており、インターンシップ経験の有無が内々定率に影響していることがわかった。文理・男女別にみると、もっとも差が大きかったのは文系女子。参加学生の内々定率69.7%に対し、不参加は50.2%と19.5ポイントの差が生じていた。

 企業に2017年卒採用における課題を聞くと、「母集団の不足」59.6%が最多。そのほか、「面接への動員」「合同企業説明会での集客」「受験学生の質の低下」などがあがっていた。また、従業員規模1,000人以上の企業では、4割近くが「内々定辞退対策」を課題と感じている。

 なお、2018年卒の採用選考活動開始時期については、日本経済団体連合会が9月12日に今年と同様に6月とすることを発表している。マイナビでは、採用広報期間が短いからこそ、企業・学生双方が準備の段階で基礎を固め、納得度の高い採用・就職活動を目指す必要があるとまとめている。
《黄金崎綾乃》

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