昭和40年前後世代は必見「暗記ペン勉強法」の進化

 暗記ペンは塗って隠して覚えるだけではなかった。進化する暗記ペン勉強法について考えてみました。

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上が「塗って隠して覚える」 下が「書いて隠して覚える」
  • 上が「塗って隠して覚える」 下が「書いて隠して覚える」
  • 赤いシートで隠すと、塗った文字も書いた文字も読めなくなります。
 暗記ペンを使った勉強法と聞いてどんなものをイメージするでしょうか?

 昭和40年代生まれの私は、緑色のマーカーで暗記したいところを塗って、赤いシートで覆って文字を隠すという方法をイメージします。

 実際、学生時代には暗記用のミドリペンと赤いシートのセットを買って、使っていました。使いはじめのころは、加減がわからず、やたらとマーカーを塗ってしまい、ほとんどの文字が読めなくなって、勉強にならなかったという記憶があります。私だけではなく、私の周囲ではこの事件が頻発していたという記憶もあります。しかしそんな事件にもめげず、当時は、そのペンとシートのセットが画期的で、ものすごく流行っていました。

 そんな暗記用ペンですが、最近、新種の勉強法があるようです。新種と書きましたが、私が知らなかっただけで、決して最近のものではなく、けっこう昔からあったようです。

 最初に私が書いた従来の勉強法は「塗って隠して覚える」なのに対して、新しい勉強法は、「書いて隠して覚える」です。

 それぞれ、具体的には

【塗って隠して覚える】
 教科書や参考書などの印刷された文字の中で、覚えたい文字にミドリのペンを塗ります。塗ったところに赤いシートをかぶせると、黒く塗りつぶされたように見えて、覚えたい文字が読めなくなります。そして、隠れた文字を覚えるという勉強ができます。

【書いて隠して覚える】
 自分がノートを書くときに、大事なところ、覚えたいところをピンクやオレンジのペンで書きます。そのノートに赤いシートをかぶせると、ピンクやオレンジで書いた文字だけが消えて、自作の穴埋め問題となって勉強できます。

 市販の問題集の穴埋め問題も、ピンクやオレンジのペンで答えを書いておけば、同じく、赤いシートで答えを隠せます。いちいち答えのページを見にいく必要はなく、赤いシートをはずせば答えが現われます。

 画1、画像2をご覧になってください。

 隠して覚えるということでは同じですが、教科書や参考書など最初から印刷されている場合は「塗って隠す」、ノートや問題集など自分で書く場合は「書いて隠す」方法というすみわけになります。

 考えてみれば、昔から、市販の参考書や単語集に赤いシートが付いていて、2色刷りや3色刷りのオレンジ色っぽい文字をそのシートで隠して勉強するというシリーズがあったように思います。

 印刷されたオレンジ色の文字が赤いシートで隠せるのを見て、自分で書いた文字も、オレンジ色なら隠せるはずということに気づいた人が、この勉強法をはじめたのかもしれません。

 コクヨもこの勉強法に気づいたのか、2015年に、この書いて覚えることができるセット「チェックル」を発売します。

 しかし、お恥ずかしい話ですが、つい最近まで、チェックルのパッケージに書かれていた「書いた文字を隠せる」の意味を私はちゃんと理解できていませんでした。なんで今さら暗記ペンを発売するのかな?と思っていたくらいです。

 そして、ある日、この商品を手にする機会があり、説明をちゃんと読んで、「書いて隠して覚える」という勉強法があることを知りました。そうか、そういう勉強法があったのかと軽い衝撃を受けました。

 この「チェックル」は、従来の「塗って隠して覚える」だけではなく、「書いて隠して覚える」という勉強法を提案し、実践できる偉大な商品だったのです。そして、私に、「書いて隠して覚える」勉強法を教えてくれた恩師となりました。

 驚いた私は、「書いて隠して覚える」という勉強法って、どれくらいの人が知っていて、実践しているのかが気になりました。商品担当者に確認したところ、チェックルの購入者アンケートでは、チェックルを買って、初めて「書いて隠して覚える」を実践したという人が半数以上だったそうです。やっぱり、まだまだ知られていない!今知った私は、そんなに遅いほうじゃないと安心しました。

 簡単な方法なので、だれでも知っていそうな勉強法ですが、意外と知られていない勉強法かもしれません。

 そして、お店に「チェックル」は並んでいますが、「書いて隠す」しか知らない人は、お店でこの商品をみても、私と同じように、従来の「塗って隠す」タイプと認識して、「書いて隠す」という勉強法を想像できないと思います。

 なので、私と同じく、この暗記ペン勉強法の進化に気づいていない人に、是非、「書いて隠して覚える」勉強法をお伝えしたいと思い、記事を書いてみました。

 勉強は学生の仕事という時代ではありません。社会人になっても、資格取得のための勉強や、仕事を引退してからも趣味の勉強をしている人は多いと思います。この勉強法が役に立つ方がいらっしゃるかもしれません。

 みなさんは、「書いて隠して覚える」勉強法はご存知でしたか?

【文房具 温故知新】暗記ペン勉強法の進化について伝えたいこと

《ウェブマスター》

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