H28年度の科研費配分、採択件数トップ機関は東京大学

 文部科学省は10月13日、平成28年度科学研究費助成事業の配分について公表した。新規採択件数2万6,676件のうち、54.8%を国立大学、26.4%を私立大学が占めた。新規採択・継続分を合わせた機関別採択件数トップは東京大学だった。

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 文部科学省は10月13日、平成28年度科学研究費助成事業の配分について公表した。新規採択件数2万6,676件のうち、54.8%を国立大学、26.4%を私立大学が占めた。新規採択・継続分を合わせた機関別採択件数トップは東京大学だった。

 平成28年度の科学研究費助成事業(科学研究費補助金および学術研究助成基金助成金)への新規応募件数は10万1,234件、そのうち2万6,676件が採択された。新規応募件数は前年度比1,759件増となり、過去5年で年率3.3%と長期にわたり増加傾向にある。一方で、新規採択率(政策目標30%)は5年連続減少し、平成28年度は26.4%だった。

 研究者の所属研究機関種別にみると、新規応募件数のうち49.2%を国立大学が占め、私立大学31.0%、公立大学7.6%、その他12.2%。採択件数では、国立大学が54.8%、私立大学が26.4%、公立大学が7.3%を占めた。採択件数における私立大学のシェアは拡大傾向にあり、平成19年度の21.9%から4.5ポイント上昇。一方で、国立大学のシェアは平成19年度の59.7%から減少しており、国・私立大学間の差は縮小している。

 また、配分額合計649億円のうち、410億円を配分された国立大学が全体の63.2%を占めている。私立大学は120億円で18.5%、国立大学は37億円で5.7%、その他が81億円で12.5%。

 なお、研究者登録人数と新規応募件数の比率では、58.7%の国立大学がもっとも高く、研究者8万4,843人に対して新規応募件数は4万9,769件。私立大学は研究者11万8,178人に対して応募件数3万1,361人で、比率26.5%だった。

 新規採択・継続分を合わせた採択件数がもっとも多い機関は、東京大学3,862件。新規採択件数も多く、3,862件のうち1,407件が採択されている。ついで、京都大学3,050件(うち新規1,133件)、大阪大学2,585件(うち新規957件)、東北大学2,510件(うち新規961件)、九州大学1,962件(うち新規691件)など。私立大学では、慶應義塾大学1,028件(うち新規395件)、早稲田大学982件(うち新規344件)となった。
《黄金崎綾乃》

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