大学の教育改革状況調査、GPA制度導入進む

 文部科学省は12月13日、平成26年度の大学における教育内容等の改革状況について公表した。学部段階においてGPA制度を導入している大学数は平成21年度360大学から平成26年度578大学に増加していることがわかった。

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文部科学省 大学における教育内容等の改革状況について(平成26年度)
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  • 初年度教育の実施状況
  • GPA制度の活用
  • カリキュラム編成上の工夫
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 文部科学省は12月13日、平成26年度の大学における教育内容等の改革状況について公表した。学部段階においてGPA制度を導入している大学数は平成21年度360大学から平成26年度578大学に増加していることがわかった。

 大学における教育内容等の改革状況についての調査は、大学における教育内容・方法に関する改善などの実施状況について定期的な調査を実施し、国民へ情報提供することで各大学のより積極的な教育内容等の改善を促す目的で行われるもの。平成26年度調査は、国公私立775大学のうち764大学から回答を得た。

 特に進展が見られた事項の例を見ると、新入生を対象に提供される初年次教育において論理的思考や問題発見・解決能力の向上のためのプログラムを実施している大学数は、平成21年度314大学(43%)から平成26年度466大学(63%)へ増加。将来の職業生活や進路選択に対する動機付け・方向付けのためのプログラムを実施している大学数も同様に、379大学(52%)から550大学(74%)に増加している。学部段階でGPA制度を導入している大学も、平成21年度360大学(49%)から平成26年度578大学(78%)へ29ポイントの増加が見られた。

 全国的にはまだ普及していないが、近年各大学によって取り組まれていると認められた中には、履修系統図(カリキュラムマップ、カリキュラムチャート)の活用がある。活用大学数は平成23年度299大学から426大学へ増加し、平成26年度は約6割の大学が導入していることがわかった。

 文部科学省は、「卒業認定・学位授与の方針」「教育課程編成・実施の方針」「入学者受入れの方針」からなる3つの方針に基づいた各種取組みの進展のほか、教職員の資質向上を今後の課題としてあげている。
《佐藤亜希》

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