短時間睡眠は肥満リスク増、早大・花王

生活・健康 その他

画像はイメージ
  • 画像はイメージ
  • 早稲田大学
  • 花王
 早稲田大学スポーツ科学学術院の内田直教授と花王は1月11日、睡眠時間の短縮が肥満リスクを増加させるメカニズムを解明したことを発表した。睡眠時間の短縮は、食欲抑制ホルモンの減少や空腹感の増加などの食欲に影響することがわかった。

 これまでの研究では、睡眠時間が短いと肥満のリスクが高まることは知られていたが、睡眠時間がヒトのエネルギー代謝におよぼす影響についてはさまざまな研究成果があるものの、メカニズムについては明確になっていなかった。

 今回の研究では、花王が2004年に民間企業で初めて導入した「メタボリックチャンバー」を活用。ヒトのエネルギー代謝を日常生活に近い環境で、正確に長時間測定できる部屋型の代謝測定装置を用い、平均年齢23.2歳の健康な男性9人を対象に常時モニターした。

 AとBの2つの試験条件をランダムな順番で実施。Aは、3日間7時間睡眠を行い、3日目の7時間睡眠および翌日の回復睡眠を含む48時間。Bは、3日間3.5時間睡眠と3日目の3.5時間睡眠および翌日の回復睡眠を含む48時間。決まった食事をする中で2週間の休止期間を挟んで測定した。エネルギー代謝と睡眠の関係をこのような装置を用いて調査するのは斬新(ざんしん)な研究だという。

 研究の結果、睡眠時間を短縮すると夜間のエネルギー消費量の増加にもかかわらず、1日のエネルギー消費量は有意に変化しないことが判明。一方で、睡眠時間の短縮は食欲抑制ホルモンの減少や空腹感の増加など、食欲への影響が明らかになった。そのため、睡眠時間の減少が肥満につながるとういうこれまでの見解を裏付けることができたと考えられる。

 今後は、食物などのエネルギー摂取量と睡眠時間、活動量などの相互関係について詳細に調査する研究が望まれるという。また、今回の研究結果をまとめた論文は、イギリスの電子ジャーナル「Scientific Reports」に1月10日に掲載された。
《田中志実》

【注目の記事】

編集部おすすめの記事

特集

page top

旬の教育・子育て情報をお届け!(×をクリックで閉じます)