【センター試験2017】河合塾、教育進学総合研究所が出願状況を分析

 国公立大学の2次試験の出願が2月1日に締め切られたことから、河合塾は出願状況の概況をまとめた。また、教育進学総合研究所はセンター試験自己採点集計からみる国公立大の出願動向について分析している。

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河合塾の2017年度国公立大志願状況 (一部)
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 国公立大学の2次試験の出願が2月1日に締め切られたことから、河合塾は速報として出願状況の概況をまとめた。また、教育進学総合研究所はセンター試験自己採点集計からみる国公立大の出願動向について分析している。

 河合塾は、文部科学省が発表した2月1日午後3時現在の国公立大学の志願状況から、志願者数は前年同時点と大きく変化はなかったとしている。国公立大学の2次試験志願者数は45万5,509人で、前年最終日同時点と比較して99.9%だった。

 学部別系統別の志願状況をみると、2014年度入試までの数年間は資格取得に結びつく学部や理系学部に人気が集まった。しかし2015年度以降は就職状況が改善したことなどから、文系学部の人気が高まる「文高理低」傾向が強まる。国公立大学の前期日程の志願状況をみても、「文高理低」は継続しており、前期日程全体の志願者数比100.5%に対し「人文・社会」学系は前年比102.2%と増加。なかでも法、経済系など社会科学系の学部で志願者の増加が目立つ。

 旧帝国大を含む難関10大学の志願者数は、前期日程で前年比100.9%と前年並み。東京大学では前年比103.1%と増加。ほか、東京工業大学107.1%、一橋大学106.3%などが前年より増加している。京都大学は前年比98.0%と微減だが、教育学部が3割以上の志願者増となり、文学部、経済学部も1割ほど増加。一方で、理学部、工学部、農学部で志願者が減少し「文高理低」が鮮明となっている。志願状況の概況は、河合塾の大学入試サイトKei-Netに掲載している。

 中学・高校・大学進学に関する情報を提供している教育進学総合研究所は、「センター試験自己採点集計からみる国公立大の出願動向」をWebサイトに掲載した。センター試験の自己採点集計が終了し、今春の国公立大学の出願動向を集計結果から探っている。平均点が上がった文系では高得点者が多く、強気で出願する傾向が強まるという。特に志願者増が見込まれる経済・経営・商学系や法学系は、難化するとみている。

 難関大の理系学部は全体的に志望者が減少傾向だが、東京工業大学の人気は高く、中でも生命の仕組みについて学ぶ第7類は、ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典栄誉教授の影響か、志望者が増えている。

 大阪大学は世界適塾入試の導入により、文系の学部で後期日程を廃止。廃止により、文系学部の前期日程の定員が増えたため、志望者が増えても倍率は上がらない模様。対照的なのは神戸大学で、定員が減った文学部は志望者が増えており難化傾向となっているので注意が必要としている。出願動向はWebサイトで閲覧できる。
《田中志実》

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