教員の半数以上、アクティブラーニングによる学生の変化を実感

 アクティブラーニングを導入している大学・専門学校教員の半数以上が、学生に良い変化を感じていることが、eラーニング戦略研究所の調査により明らかになった。効果を感じたアクティブラーニングの手法は、「グループディスカッション」がもっとも多かった。

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アクティブラーニングの導入目的
  • アクティブラーニングの導入目的
  • アクティブラーニング導入後、効果を実感したり授業・学生の良い変化を感じたか(学校種別)
  • アクティブラーニング導入後、効果を実感したり授業・学生の良い変化を感じたか(分野別)
  • 効果を感じたアクティブラーニングの手法
  • アクティブラーニングの課題
  • 今後のアクティブラーニングの実施方針
 アクティブラーニングを導入している大学・専門学校教員の半数以上が、学生に良い変化を感じていることが、eラーニング戦略研究所の調査により明らかになった。効果を感じたアクティブラーニングの手法は、「グループディスカッション」がもっとも多かった。

 「大学・専門学校におけるアクティブラーニング実施に関する調査」は、大学・専門学校におけるアクティブラーニングの実施状況を調査する目的で行われたもの。デジタル・ナレッジが運営するeラーニング戦略研究所が、アクティブラーニングを授業で実践している大学・専門学校の教員118人を対象に、Webアンケート方式で実施した。調査期間は2月14日~20日。

 アクティブラーニングの導入目的は、「能動的・積極的な授業参加」が84.7%ともっとも多く、ついで「知識の定着・確認」55.1%、「社会人基礎力の習得」36.4%だった。なお、「社会人基礎力」とは経済産業省が「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として定義したもので、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力、全12の能力要素により構成されている。

 アクティブラーニングを導入後、50.8%の教員が「主体性が出てきた」「学習意欲が向上した」「社会人基礎力がつき就職内定率アップにつながった」など、学生の変化を実感していた。学校種別では大学(理系)や専門学校、分野別では理工学科、芸術系分野で効果が高いことも明らかになった。

 教員が効果を感じたアクティブラーニングの手法は、「グループディスカッション」40%が最多。「学生参加型授業」35%、「体験学習」25%、「PBL(課題解決型学習)」23.3%などが続いた。多様な意見との触れ合いや、体験による気付きの中で学びへの興味関心を喚起させ、知識と実践を接続させる取組みのようすがうかがえる。

 一方、アクティブラーニングの課題として「授業の準備が大変」55.1%、「授業の進め方が難しい」「学習評価が難しい」いずれも42.4%と、課題を抱える教員が多いこともわかった。しかし、「今後も積極的に実施したい」「より高いアクティブラーニングの手法を活用したい」という教員が9割近くにのぼり、アクティブラーニングに対する意欲や期待は高かった。
《外岡紘代》

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