ロイロがベネッセを提訴…損害賠償額は1,600万円

 「ロイロノート・スクール」の開発・販売を行うロイロは3月27日、ベネッセが販売するWindows用アプリケーション「オクリンク」が「ロイロノート・スクール」に酷似しているとのことから、提訴提起を行う旨を発表した。

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 「ロイロノート・スクール」の開発・販売を行うロイロは3月27日、ベネッセが販売するWindows用アプリケーション「オクリンク」が「ロイロノート・スクール」に酷似しているとのことから、岡山地方裁判所に訴訟提起を行った。模倣により生じた損害について、賠償を求める。

 「ロイロノート・スクール」は、おもに教員に向けたタブレット用授業支援アプリ。2016年度には全国500校以上の学校で導入されており、過去には「第11回 日本eラーニング大賞 総務大臣賞」の受賞経験も持つ。

 模倣を主張するのは、ベネッセが販売する授業支援アプリ「オクリンク」。ロイロは、オクリンクがロイロノート・スクールに酷似しているとして、模倣を理由に提訴した。なお、オクリンクは、ベネッセが販売する授業・学習支援サービス「Classi(クラッシー)」とセットでのみ提供される授業支援アプリ。具体的な模倣箇所としては、製品画面の類似などがあげられている。訴訟提起の段階での請求額は1,600万円。

 ロイロは今回の件に対し「昨今、いわゆる『パクリ』に対して世間が大変厳しい見方をする一方、ベネッセという日本を代表する教育系企業がこのような製品の模倣を行うことに大変大きな憤りと落胆、企業倫理に問題を感じております」とコメント。

 ロイロ代表の杉山浩二氏は、「ベネッセに限らず日本の企業全般に対してですが、横ばかり見ていないで前を向いてほしいと思っています。弊社としては、今までこうだったからいいんだ、儲かれば何でもいいんだというのではなく、そもそもおかしくないか?とこういうことに気づいて行動できる子どもたちが育っていく環境にしていきたいです」と述べている。

※追記(2017年3月30日):ベネッセは、ミライシードに搭載される「オクリンクがロイロノート・スクールを模倣しているという事実はない」と回答。まだ訴状が届いていないため、これ以上のコメントは控えるとしている。
《佐藤亜希》

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