子どもの睡眠改善や学習力向上、NTT西とすららの「眠育」プログラム

 NTT西日本とすららネットは、「眠育」プログラムの共同トライアルを、2017年6月中旬以降より開始する。睡眠知識教育、睡眠・学習データの収集・解析を行い、分析結果をもとに生徒を指導することで、生徒の睡眠改善や学習パフォーマンス向上などの支援を目指す。

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 NTT西日本とすららネットは、「眠育」プログラムの共同トライアルを、2017年6月中旬以降より開始する。睡眠知識教育、睡眠・学習データの収集・解析を行い、分析結果をもとに生徒を指導することで、生徒の睡眠改善や学習パフォーマンス向上などの支援を目指す。

 OECD加盟国の中でも日本の睡眠時間は短く健康上のリスクや日中のパフォーマンスへの影響が示される中、睡眠対策は社会課題として認識が広がっているという。近年では学校現場で「眠育」の取組みも見られ、不規則な生活の問題点見直しによる成績向上や不登校生徒の減少などの成果が報告されているという。

 こうした背景を踏まえ、NTT西日本とすららネットは良質で十分な休息が取れる文化をつくる睡眠サポートプロジェクト「Peels」を開始。その第1弾として6月中旬以降より、子どもの睡眠改善や学習パフォーマンスの向上をサポートする「睡眠教育(眠育)」プログラムに関するトライアルを実施する。

 トライアルの対象は、クラウド型学習システム「すらら」で学んでいる中学生。睡眠に関する知識教育を進めたうえで、睡眠時のバイタルデータや学習履歴などの情報を収集し総合的に分析した後、生徒にフィードバックする。

 具体的な実施方法は、まず生徒に睡眠習慣や体内時計などの基本的な知識を付与する。その後睡眠センサーで心拍数や加速度などのデータを測定し、NTT研究所の技術により睡眠時間や入眠に要する時間などを推定。この睡眠状態と「すらら」から得られる学習量や学習速度、正答率などの学習データを統合的に分析し導出された結果をもとに、塾講師と生徒間で振り返りや目標設定を行う。

 今回のトライアルにより、子どもに良質な睡眠習慣への意識付け、日々ハイパフォーマーであるための自己管理能力を身に付けることを支援する「眠育」プログラムの実現性と有用性を評価する。

 NTT西日本とすららネットは、今後トライアルで得られた知見をもとに「眠育」プログラムに関する睡眠知識教材や分析技術、ユーザー体験についての改善を進め、教育現場に寄り添ったサービス創出を目指すという。また睡眠サポートプロジェクト「Peels」では、睡眠改善ノウハウの蓄積と睡眠解析アルゴリズムの深化を進めるほか、センサーメーカーや教育、他分野を含めたプロジェクトパートナーとの協業を展開していくという。
《荻田和子》

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