中高生の自転車事故、4月よりも5・6月が要注意

 全国の中高生の通学時(学業時を含む)に発生した自転車事故件数は、5・6月に多いことが「自転車の安全利用促進委員会」の調査により明らかになった。また、人口1万人あたりの自転車事故の件数は中学生・高校生ともに群馬がワースト1位だった。

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自転車の安全利用促進委員会「中高生の自転車事故実態調査 月別自転車事故件数(中学生・高校生)」
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 全国の中高生の通学時(学業時を含む)に発生した自転車事故件数は、5・6月に多いことが「自転車の安全利用促進委員会」の調査により明らかになった。また、人口1万人あたりの自転車事故の件数は中学生・高校生ともに群馬がワースト1位だった。

 「自転車事故実態調査」は、交通事故総合分析センターITARDAから提供を受けた事故データに基づき、「自転車の安全利用促進委員会」のメンバーでもある三井住友トラスト基礎研究所の古倉宗治氏と2015年に発生した事故について調査・分析したもの。

 中高生の自転車事故は、新生活が始まり慣れない道を運転する4月よりも、5・6月に突出して多いことがわかった。事故件数は高校1年生がもっとも多く、高校1年生の5・6月に発生する事故数はほかの月の1.4倍にのぼる。中学生でも1年生による事故が多い傾向にあった。通学路に慣れ始めることによる注意不足が事故の引き金になっている可能性があるという。

 都道府県別の自転車事故発生件数は、中学生が「群馬」「埼玉」「兵庫」、高校生が「静岡」「埼玉」「愛知」がワースト3。また、人口1万人あたりの自転車事故件数は、中学生・高校生ともに「群馬」がワースト1位だった。

 古倉氏によると、「自転車事故の発生場所は特に、比較的交通量が少ないと思われる歩道のない裏道交差点での事故の割合が1番高く、中学生の割合が特に高い」という。そのため、「自動車などのほかの交通の状況を十分に認知するとともに、信号や一旦停止の遵守、安全確認などルールの徹底が必要」とコメントしている。
《外岡紘代》

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