【全国学力テスト】H29年度結果概要、学校種別正答率を公開…トップは国立校

 国立教育政策研究所は8月28日、おもに4月18日に全国の小中学校において行われた平成29年度(2017年度)全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)について、調査結果資料を公表した。中学校では国語A・B、数学A・Bのすべてで前年より平均正答率がアップしている。

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 国立教育政策研究所(NIER)は8月28日、おもに4月18日に全国の小中学校において行われた平成29年度(2017年度)全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果資料を公表した。中学校では国語A・B、数学A・Bのすべてで前年より平均正答率がアップしている。

 全国学力・学習状況調査、通称「全国学力テスト」は、全国の小学6年生と中学3年生を対象に、児童生徒の学力や学習状況を把握し、改善を図ることを目的に実施する全国調査。平成19年度から実施している。小学校では国語A・Bおよび算数A・Bを、中学校では国語A・Bおよび数学A・Bを実施した。

◆小学校

 公表された調査結果資料によると、4月18日に調査を実施した小学校の学校数は、公立が調査対象校数1万9,577校に対し1万9,456校(99.4%)、国立が調査対象校数75校に対し75校(100.0%)、私立が調査対象校数224校に対し114校(50.9%)。全校種合わせて1万9,645校(98.8%)で実施された。

 実施児童数は、各教科の中から回収した回答用紙がもっとも多かった教科の回答用紙枚数で算出。小学校では4月18日に全校種合わせて101万2,581人に対し学力テストを実施した。

 小学校における平均正答率は国語Aが74.9%、国語Bが57.6%、算数Aが78.8%、算数Bが46.2%。国語Aと算数Aは平成28年度より正答率がアップした。

 学校種別の平均正答率を見ると、国立校が国語A・B、算数A・Bのすべてでもっとも高い正答率だった。国立校の正答率はそれぞれ、国語Aが85.9%、国語Bが73.4%、算数Aが90.7%、算数Bが64.2%。国語Bを見ると、公立校57.5%と国立校73.4%を比較すると15.9ポイント、私立校68.9%と比較する11.4ポイントの開きがあった。

◆中学校

 中学校では、4月18日に調査を実施した学校数が、公立で調査対象校数9,628校に対し9,539校(99.1%)、国立が調査対象校数80校に対し77校(96.3%)、私立が調査対象校数759校に対し366校(48.2%)。全校種合わせて9,982校(95.4%)で実施された。実施生徒数は、調査対象生徒数113万1,433人に対し、102万4,189人だった。

 中学校における平均正答率は国語Aが77.8%、国語Bが72.7%、数学Aが65.2%、数学Bが48.7%。すべての教科で平成28年度より正答率がアップした。特に国語Bでは、5.6ポイントアップしている。

 学校種別の平均正答率を見ると、小学校同様に国立校が国語A・B、数学A・Bのすべてでもっとも高い正答率だった。国立校の正答率はそれぞれ、国語Aが91.3%、国語Bが90.1%、数学Aが85.8%、数学Bが73.1%。特に数学Bでは全国平均正答率48.7%、公立校48.4%、私立校61.2%であることに対し、国立校は最大で25ポイントの差をつけている。

 国立教育政策研究所のWebサイトでは、調査結果資料のほか、各教科の報告書や都道府県別、指定都市別の調査結果資料なども公開している。
《編集部》

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