発達障害は推計48万1千人、厚労省H28年調査

 厚生労働省は2018年4月9日、在宅の障害児の生活実態とニーズを把握することを目的とした「平成28年生活のしづらさなどに関する調査」の結果を公表した。医師から発達障害と診断された人は、48万1千人と推計される。

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障害の種類別にみた障害者手帳所持者数など
  • 障害の種類別にみた障害者手帳所持者数など
  • 年齢階級別身体障害者手帳所持者数
  • 生活のしづらさの頻度の状況
  • 障害者手帳者所持者数等、生活のしづらさが生じ始めた年齢別(65歳未満)
  • 発達障害と診断された者、日中の過ごし方の状況(複数回答)別
 厚生労働省は2018年4月9日、在宅の障害児の生活実態とニーズを把握することを目的とした「平成28年生活のしづらさなどに関する調査」の結果を公表した。医師から発達障害と診断された人は、48万1千人と推計される。

 「平成28年生活のしづらさなどに関する調査」は、全国約2,400の国勢調査の調査区に居住する在宅の障害児・障害者など(障害者手帳所持者や医師から難病と診断された者、長引く病気やけがなどにより生活のしづらさがある者)を対象に実施し、6,175人の有効回答を得た。調査の時期は、平成28年12月1日現在。

 障害者手帳所持者数は、559万4千人と推計される。このうち、身体障害者手帳が428万7千人、療育手帳が96万2千人、精神障害者保健福祉手帳が84万1千人。

 障害者手帳所持者数を年齢階級別にみると、0~9歳が3万1千人(0.7%)、10~17歳が3万7千人(0.9%)、18・19歳が1万人(0.2%)と20歳未満は全体の1.8%。一方、65歳以上は311万2千人と全体の72.6%を占めた。

 生活のしづらさの頻度についてみると、「毎日」の割合が65歳未満で35.9%、65歳以上(年齢不詳を含む)で42.8%と、「毎日」と回答した割合がもっとも高い。生活のしづらさが生じ始めた年齢をみると、65歳未満では「0~9歳ごろ」26.8%、「10~17歳」7.7%で、18歳未満と答えた割合が34.5%を占めた。

 医師から発達障害と診断された者の数は、48万1千人と推計される。このうち、障害者手帳所持者の割合は76.5%、障害者手帳非所持者の割合は21.4%。

発達障害と診断された者、日中の過ごし方の状況(複数回答)別
画像:発達障害と診断された者、日中の過ごし方の状況(複数回答)

 発達障害と診断された者の日中の過ごし方の状況をみると、65歳未満では「学校に通っている」が36.9%ともっとも高く、「家庭内で過ごしている」32.0%、「障害者通所サービスを利用」23.0%、「障害児通所施設」19.7%などが続いた。
《工藤めぐみ》

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