大阪市の学校選択制、中学校「やりたい部活動」で校区外へ

 大阪市は2018年10月2日、2018年度入学者の「学校選択制実施区における保護者アンケート」の結果を公表した。校区外の学校(学校選択制)を選んだ理由は、小学校では「自宅から近い」、中学校では「やりたい部活動」がもっとも多かった。

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現在通っている学校
  • 現在通っている学校
  • 校区の学校を選択した理由
  • どのような理由で学校を選んだか
  • 全体と「学校選択制による校区外の学校」の選択理由の比較(小学校)
  • 全体と「学校選択制による校区外の学校」の選択理由の比較(中学校)
  • やむをえず校区の学校を選択した理由
  • どのような方法で学校の情報を得たか
  • 「学校案内」の各学校のページについて、どの情報が役に立ったか
 大阪市は2018年10月2日、2018年度入学者の「学校選択制実施区における保護者アンケート」の結果を公表した。校区外の学校(学校選択制)を選んだ理由は、小学校では「自宅から近い」、中学校では「やりたい部活動」がもっとも多かった。

 「学校選択制実施区における保護者アンケート」は、保護者の選択理由を把握し、事前の懸念事項や想定の検証を行い、制度運用の改善を図る目的で実施。学校選択制実施区における市立小中学校1年生(2018年度入学者)の保護者全員が対象。2018年5月下旬に各区役所から学校を通じて保護者にアンケートが配布され、6月29日までに回収。小学校1万356件、中学校7,086件の回答を得た。

 現在通っている学校は、小学校の90.1%、中学校の91.7%が「校区の学校」と回答。「校区外の学校(学校選択制による)」は、小学校8.0%、中学校5.6%だった。「校区の学校」に通っている人のうち、「校区の学校が希望であった」は小学校で94.6%、中学校で95.5%。そのほか、「校区外の学校を希望したが、抽選等の結果、校区の学校となった」が小学校で0.4%、中学校で0.8%、「校区外の学校を希望したかったが、やむをえず校区の学校を選択した」が小学校で4.2%、中学校で2.9%を占めている。

 学校を選択した理由では、「自宅から近く、通学しやすいから」が小学校78.4%、中学校71.5%ともっとも多い。そのほか、小学校・中学校で順位は異なるものの、「校区の学校だから」「兄姉が通学しているから」「友達が同じ学校へ行くから」「通学路の状況から、通学上の安全がより確保されているから」という理由が上位になっている。

 校区外の学校(学校選択制)に通っている場合に限ると、小学校は「自宅から近い」45.7%、「友達が同じ学校へ行く」31.4%、「学校の校内環境」31.2%などが多い。中学校は「やりたい部活動」42.4%、「学校の校内環境」24.9%、「自宅から近い」23.9%、「教育方針や教育内容」23.9%などが多く、回答者全体の傾向とは異なる傾向が見られた。

 なお、「やむをえず校区の学校を選択した」と回答した人は、その理由について「通学の安全を確保することが難しいから」45.2%、「その他」26.0%、「選択できる範囲外であったから」23.8%などをあげている。その他の具体的な内容では、「友達関係を考慮した」「通学距離を考慮した」という意見のほか、小学校は「弟妹も同じ学校に入学できる保障がない」が多かった。

 学校の情報について、小学校・中学校ともに8割以上が何らかの方法で情報を得ていた。具体的な方法では、「『学校案内』冊子を見た」43.0%、「学校説明会に出席した」41.4%、「友人・知人に聞いた」27.6%が多い。「学校案内」の各学校ページで役立った情報では、「学校基本情報(所在地、児童生徒数・学級数、学校案内図、校舎や運動場の面積など)」70.6%についで、「『全国学力・学習状況調査』・『全国体力・ 運動能力、運動習慣等調査』の結果など」36.4%があがっていた。
《黄金崎綾乃》

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