【大学受験】東京大が見解、英語民間試験の出願資格は困難

 英語民間試験を活用して英語4技能を評価する「大学入試英語成績提供システム」の導入見送りを受け、東京大学の福田裕穂副学長が英語民間試験の成績を出願資格とするのは困難との見解を示したと、一部メディアが報じている。2019年11月11日の記者会見で明らかにしたという。

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 英語民間試験を活用して英語4技能を評価する「大学入試英語成績提供システム」の導入見送りを受け、東京大学の福田裕穂副学長が英語民間試験の成績を出願資格とするのは困難との見解を示したと、一部メディアが報じている。2019年11月11日の記者会見で明らかにしたという。

 東京大学は2018年9月、一般入試の出願要件として、「CEFR対照表のA2レベル以上」に相当する英語力を基本方針に公表していた。「A2レベル」は、A1からC2まで6段階あるレベルの下から2番目で、実用英語技能検定(英検)の準2級から2級に相当する。

 東京大学では、英語民間試験の成績の提出は必須とせず、同等の英語力があると明記された調査書や証明書の提出を求めるほか、いずれも提出できない場合は事情を明記した理由書の提出も認めていた。

 一部メディアの報道によると、11月11日の記者会見で福田副学長は、2020年度に実施する東京大学入試について、「民間試験の成績や英語力を証明する書類を出願資格とするのは難しい」との見解を示したという。今後、東京大学からの新たな発表を待ちたい。

 他大学では、名古屋大学でも同様に「CEFR対照表のA2レベル以上」に相当する英語力を出願資格とし、英語民間試験の成績または調査書などの提出を求めていたが、大学入試英語成績提供システムの導入見送りを受け、英語民間試験に関する公表事項を見直す考えを明らかにしている。

 一方、当初から英語民間試験の成績を出願要件としない方針を打ち出している大学もある。東北大学では2018年12月、一般選抜入試では「CEFRにおけるA2レベル以上の能力を備えていることが望ましい」ことを出願基準とするものの、英語民間試験の成績を出願要件とはせず、CEFR対照表に基づいて点数化し合否判定に用いることもしないと予告している。
《奥山直美》

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