4月から成年年齢引下げ「不安」が「楽しみ」上回る

 民法改正により2022年4月1日から18歳以上が成年(成人)となることを知っている人は、当事者91%、保護者84%であることが、ソニー生命保険の調査結果からわかった。成年年齢引下げに対する気持ちは、当事者・保護者ともに「楽しみ」よりも「不安」が上回った。

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民法が改正され、2022年4月1日からは、18歳以上が“成年(成人)”になることを知っていたか、知らなかったか
  • 民法が改正され、2022年4月1日からは、18歳以上が“成年(成人)”になることを知っていたか、知らなかったか
  • 2022年4月1日以降、“18歳になれば親の同意がなくてもできるようになること”として知っていたもの
  • 18歳で成年(成人)は早すぎると思うか、遅すぎると思うか
  • 成年年齢の引下げに関する気持ちや状況
  • 自身の成人式の開催について、“成年(成人)になる年度”と“20歳になる年度”では、どちらに開催するのがいいと思うか
  • 自身の子供の成人式の開催について、“成年(成人)になる年度”と“20歳になる年度”では、どちらに開催するのがいいと思うか
 民法改正により2022年4月1日から18歳以上が成年(成人)となることを知っている人は、当事者91%、保護者84%であることが、ソニー生命保険の調査結果からわかった。成年年齢引下げに対する気持ちは、当事者・保護者ともに「楽しみ」よりも「不安」が上回った。

 「成年年齢の引き下げに関する意識調査2021」は2021年10月15日~18日の4日間、インターネットリサーチで実施した。調査対象は、2022年4月1日時点で18歳または19歳の人と、2022年4月1日時点で18歳または19歳になる子供がいる40~59歳の親。当事者500人、保護者500人、計1,000人の有効サンプルの集計結果を公開した。

 民法が改正され、2022年4月1日からは18歳以上が成年(成人)となることについて、「知っていた」と回答したのは、当事者91.4%、保護者83.6%。「知っていた」と回答した人に2022年4月1日以降、「18歳になれば親の同意がなくてもできるようになること」を聞いた結果では、当事者・保護者とも「結婚」がもっとも高く、「クレジットカードを作る」「携帯電話を契約・解約する」と続いた。

 「18歳で成年は早すぎると思うか、遅すぎると思うか」との問いには、当事者の55.2%が「早すぎると思う」、7.0%が「遅すぎると思う」、37.8%が「どちらともいえない」と回答した。保護者は「早すぎると思う」61.4%、「遅すぎると思う」6.0%、「どちらともいえない」32.6%。男女別にみると、18歳で成年は早すぎると思う人の割合は、当事者の女性60.4%、保護者の女性74.4%、当事者の男性50.0%、保護者の男性48.4%と、女性のほうが高かった。

 「2022年4月1日から自分が成年になることは楽しみ」という設問で「非常にそう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答した人は合計59.4%。「2022年4月1日から自分が成年になることは不安」という設問で「そう思う」と回答した人は59.8%。「2022年4月1日から自分が成年になる心の準備はできている」という設問で「そう思う」と答えた人は37.0%だった。

 一方、成年年齢の引下げに関する保護者の気持ち・状況は、「楽しみ」が45.0%、「不安」が69.0%と、子供が成年になることに対して大半の保護者が不安を抱いていた。「2022年4月1日から自身の子供が成年になる心の準備はできている」という保護者は35.8%にとどまった。

 自分が成年になることに不安を感じている人に対し、不安の内容を尋ねた結果では、「自覚がないまま大人になること」69.2%が突出して高くなった。ついで「クレジットカードでの高額な買い物」33.4%、「成人式の混乱」31.1%、「もうけ話に関するトラブル(マルチ商法等)」28.8%、「怪しいアルバイトに関するトラブル(荷受け代行等)」26.1%、「ローン契約での高額な買い物」25.8%、「借金」24.1%等。

 子供が成年になることに対する保護者の不安でも「自覚がないまま大人になること」が69.0%ともっとも高く、「クレジットカードでの高額な買い物」47.0%、「ローン契約での高額な買い物」44.3%、「もうけ話に関するトラブル(マルチ商法等)」42.6%、「借金」39.1%と続いた。

 成人式開催のタイミングについては、「成人式は成年になる年度より20歳になる年度に開催するのがいい」との回答が、当事者59.8%、保護者71.0%を占めた。
《奥山直美》

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