「enaオンラインclass」校長が語る、多くの家庭がオンライン塾を積極的に選び始めた理由

 コロナ禍において多くの塾がオンライン化に苦戦する中、いち早く舵を取り、映像授業で学びの機会を担保した「学習塾ena」。2021年には「enaオンラインclass」を開校したena担当者に、オンライン塾の魅力を聞いた。

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インタビューに応じてくれたenaの米田暁比古氏、廣澤美幸氏、鈴木和智氏
  • インタビューに応じてくれたenaの米田暁比古氏、廣澤美幸氏、鈴木和智氏
  • ena教務部長の鈴木和智氏
  • enaオンラインclass校長の米田暁比古氏
  • enaオンラインclass校長代理の廣澤美幸氏
  • 提出されたシートにオンラインで赤入れして戻す

 コロナ禍において多くの塾がオンライン化に苦戦する中、いち早く舵を切り、映像授業で学びの機会を担保した学習塾がある。オンライン指導にさらに磨きをかけ、それを主軸にして、映像授業と双方向のコミュニケーションのハイブリッド型となる新しいスタイルの塾を誕生させた「学習塾ena」だ。

 2021年1月に開校し、小学3年~中学3年生まで多くの受講希望者を集めている「enaオンラインclass」について、ena教務部長の鈴木和智氏、enaオンラインclass校長の米田暁比古氏、校長代理の廣澤美幸氏にその特徴について聞いた。

臨機応変な対応が叶えた、一歩先の学び

--学習塾enaでは、対面授業に加えて映像授業も積極的に活用した学習スタイルを展開されていますね。コロナ禍を経てから現在に至るまでの、オンライン授業への取組みの経緯を教えてください。

鈴木氏:2020年の春から新型コロナウイルス感染症の状況が厳しくなり、子供たちは学校が一斉休校に、塾での集団授業も受けられない事態となりました。

 もちろん私たちの塾もそれまでは通塾での対面授業がベースでした。しかし、塾に行けないからといって子供たちの学びの機会が失われてしまうことはあってはならないと、録画スタイルの単方向映像授業と、Zoomを使った双方向ライブ映像授業を開始しました。

「自宅がenaの教室」になる enaオンラインclass

--各教育事業者がオンライン化に四苦八苦する中、貴塾は一歩抜きん出てオンライン授業を開始していた印象です。

鈴木氏:当初は、enaすべての校舎から選抜された教師陣が本部のスタジオで授業を撮影して配信する「単方向映像授業」のみでしたが、通っている校舎のいつもの先生が、時間割に沿ってリアルタイムに行う「双方向ライブ映像授業」と並行して、ダブル映像授業として運営しました。

 enaの対面で行われているすべての授業に基本的には単方向映像授業が用意されています。通塾希望者が戻ってきた流れを受けて、現在は対面授業と映像授業を融合させた「ダブル学習システム」を提供しています。

--まず「ダブル学習システム」について詳しく教えてください。

鈴木氏:塾での対面指導と家庭で視聴する単方向映像授業を組み合わせたのが「ダブル学習システム」です。全国に170校超あるenaの各校舎にて、担任の先生がクラスを受けもち、対面授業を行うのは従来の通塾スタイルと同じです。ダブル学習システムではそれに加えて、単方向映像授業を家庭学習の補助教材や復習として、いつでもどこでも何度でも無料で視聴することができます。

 一度授業で教わって理解できたと思っていても、再度映像授業で復習することによって、理解が不足している部分を補足したり、さらに理解を深められたりと、より確かな定着につながります。また、テスト前にもう一度、苦手な単元を見ておくといった活用もできるとあって、多くの受講生から好評を得ています。自分のペースで止めたり早めたりして学習できる点も、今の子供たちに受け入れられているようです。

「enaオンラインclass」開講の経緯について語る、ena教務部長の教務部部長の鈴木和智氏

映像授業プラスアルファの価値を提供

--そのノウハウをもって、2021年3月にオンライン塾「enaオンラインclass」を開校したということですね。

米田氏:はい。「enaオンラインclass」は、ダブル学習システムにおける対面授業の部分もオンラインに切り替え、すべてがWebで完結するスタイルとなっています。映像授業を中心に、塾に出向くことなく、ご自宅にいながら通常のena校舎と同じ指導を受けられるのが特徴です。授業そのものはダブル学習システムと同じく録画されたものを視聴しますが、決められた時間割で授業を受け、その時間帯はクラス担任が授業を管理し、全員が同時に視聴します。ただ映像を流すだけの授業ではなく、クラス担任が画面越しに受講生のようすをリアルタイムで確認し、映像を一時停止して解説したり、集中力を持続させたりするような声がけをします。

--プラスアルファの学びを提供してくれるのですね。具体的に、先生はどんな指導を行うのでしょうか。

米田氏:1コマの授業の中で映像そのものを視聴するのは1時間~1時間半。それ以外の時間は、教師と生徒がコミュニケーションを取りながら授業を進めます。

 試聴中の生徒たちの表情や態度で理解度や集中の度合いを把握し、映像を途中で一時停止し、映像を板書に切り替えて解説したり、重要なところを繰り返し再生して一緒に確認したり。生徒たちの理解に合わせて、問題を解く演習時間を確保することも教師の役目です。特に低学齢の生徒は集中力にも限界がありますので、数分に1回は動画を停止して「今から3分計るから、この問題とこの問題をやってみて」「次の解説に入る前に、ここまでノートにまとめておいて」といった声がけをしながら一緒に授業をつくり上げていきます。

--なるほど。一方的に動画を見るという受動的な学びではなく、対面授業と同じように先生が介入し、生徒たちとの双方向のコミュニケーションから授業を進めるのですね。

米田氏:授業のコンテンツそのものは、ena全校から選抜された、実力のある教師による優れた授業動画が揃っています。ですが、いくらわかりやすい動画でも、子供たちがそれを十分に吸収できるかというと、そこは私たちのサポートが必要なところだと思うのです。

 集中して見ているか、ちゃんと理解できているかということをリアルタイムで確認しながら進めていくことが、子供たちの集中力とやる気を引き出し、かつ映像授業の効果を最大限に引き出すことにつながっています。

「enaオンラインclass」だからこそ開かれる、子供たちの可能性

オンラインでこそ発揮される主体性

--オンラインクラスでの授業は、どのような雰囲気でしょうか。

米田氏:非常に活発です。集団での対面授業では、大勢の前で手を挙げて発言するという勇気が出ない子もいると思います。授業を遮ってしまったらどうしようとか、発言するタイミングも難しいですよね。

 それがオンライン授業ならチャット機能を使って、思ったことをすぐに先生に伝えられます。たとえば社会の授業で「山形県の庄内平野はさくらんぼの名産地」という話が出たときに「そこ行ったことある!」「近所のスーパーで売ってるさくらんぼ高い!」など、パッと伝えることができる。思ったことを先生に伝えられて、しかも先生や他の生徒からリアクションをもらえると、楽しくなって、積極的に授業に参加してくれるようになります。雑談から重要な論点に発展することもありますし、そもそもの疑問点やわからないことについてもその都度先生に質問を投げかけることができるのも大きなメリットです。活気という意味では対面の授業と何ら変わらないどころか、受け身の生徒が少ないような気がします。

オンラインだからこそ発揮できる子供たちの積極性について語る、enaオンラインclass校長の米田暁比古氏

--先生とのコミュニケーション方法が、声だけでなくチャットやメッセージ機能など、複数あるのですね。

米田氏:生徒たちはパソコンやタブレットはもちろん、リアクション機能やチャット機能といったICT機器の使い方にも慣れています。先生に解答を送ったり、メッセージを送ったりしているうちに、自然とタイピングが上達したといった話も聞きます。小学校低学年でもキーボードを駆使してメッセージを送ってくれる子はたくさんいるので、今どきの子供たちはすごいですよね。

 そういった意味では、オンライン授業は対面授業よりも“自己表現の場”として開かれていると感じます。大勢の前で質問したり意見を言ったりすることは気後れしてしまうけれど、実はきちんと自分の考えをもっていて、テキストを介したコミュニケーションで積極的に発言してくれる子もたくさんいますからね。

 テキストでのやりとりならではのメリットもあります。私は数学を担当していますが「この問題を解けたら答えをチャットで送って」というと、答えが3になった子、5になった子、さまざまな解答が集まってきます。対面だと誰か1人を指名して発言させて終わりですが、全員の解答が一度に見られるので、我々教師としてもクラス全体の理解度の把握や、ひとりひとりへの指導のしやすさにつながっています。

 また教師への個別のメッセージ機能を利用したり匿名投票の機能を利用したりすれば、生徒たちも「間違って恥ずかしい」といった心配をすることもありません。オンラインを活用することで、堂々と間違えられる環境を用意できるのです。これらはオンラインだから実現できることです。

画面の向こうの生徒ひとりひとりを見る

--映像配信であれば多くの受講生を確保できるところ、「enaオンラインclass」においては少人数クラスへのこだわりを貫いているそうですね。

米田氏:はい、1クラスの生徒数は最大25名としています。Zoomの一覧表示の枠が5×5なので、一画面で見られるその人数までとしています。これはオンラインに限ったことではありませんが、好きな教科や嫌いな教科であったり、疲れていたり集中が途切れたり、学年によっても授業への取り組み方はさまざまです。ひとりひとりの表情を見て、声をかけ、質問などにも対応できるのはやはり少人数だからこそできること。オンラインであれば、もっとたくさんの生徒に向けて一斉に授業動画を配信することも可能ですが、私たちは生徒ひとりひとりに目が届く教育を最も大切に考えているのです。

--リアルタイムでの授業サポートや発言のしやすさ。対面にはない、いろいろなメリットが見えてきますね。ではあえて、オンラインのデメリットを挙げるとしたら?

米田氏:そうですね、画面に映るのは子供たちの表情が中心なので、手元が見えないところですね。対面授業のように、どんなふうに解いているのか、机の間を歩いて見てまわることができないので「ここ計算ミスしてるよ」「ここから解き始めてみたら」と、その場でアドバイスをすることは難しいですね。そのフォローとして、授業後にノートや解いた問題などの写真を撮影して画像データで提出してもらい、担任がチェックするようにしています。

 また、誰が早く解き終わったか、誰がよく発言するのかを目で確認することは難しいですね。それゆえ、子供たちの間でも「あの子に負けたくない」「あの子よりも早く解きたい」といった仲間同士の競争心は芽生えにくい気がしますが、それを望んでいないご家庭も多いので、かえってメリットになっているとも言えます。周りとの比較が嫌だったり、プレッシャーに感じたり、大勢の集団に入っていくことをネックに感じているお子さんにとっては、オンラインクラスは入りやすいのではないでしょうか。ただし「enaオンラインclass」のお子さんは中学受験や高校受験を目指しているわけですから、競争がまったくないということではなく、毎月の学力判定テストや合格判定テストなどで自分の立ち位置がわかるようになっています。

「コロナでやむを得ず」から、積極的な選択へ

--withコロナの時代となり、オンライン塾を検討されている方も増えています。今一度、オンライン塾の一般的なメリットについて教えてください。

鈴木氏:やはり1番は時間のむだがないこと。通塾時間も、片道30分だとしても往復で1時間、週4日で4時間。塾から帰宅するのが20時過ぎだとすると、それから夕食を済ませてお風呂に入り、学校の支度をして…。ご家族だけでなく、お子さん自身の負担も大きいと思います。これがオンライン塾なら授業が終われば、すぐに自由時間を過ごせます。また、保護者様による送り迎えや、通学型の塾に持たせる夜食やお弁当を準備する手間がないのもメリットですね。

 またオンラインであれば、大雪だろうと台風だろうと関係なく、夏休みの帰省先や旅行先からも授業を受講することができます。部活や習い事で忙しいとき、疲れていたり体調が優れなかったりするときなど、通塾では欠席となってしまう場合でも、自宅で重要な単元だけでも視聴することもできるのです。

 少し前までは、「塾に行けない=その日の勉強はシャットダウン」だったわけですが、塾に行かないとカリキュラムが遅れてしまうといった学習機会の損失がないのがオンライン塾の最大の強みだと思います。

 もう1つ大きなメリットを挙げるならば、子供の学習内容が保護者の方も一目でわかるということです。従来の通塾スタイルでは、わが子がどんな態度でどんな授業を受けているのか見ることはできません。一方、オンラインであれば、授業のようすをちらっと見たり、一緒に視聴したり、「塾の先生はこんなふうに教えるんだ」という家庭学習のヒントを得ることもできるでしょう。画面には映らないものの、実はお子さんのすぐ横に保護者の方がいるということもよくあります。私たちだけでなく、保護者の方が直接お子さんの頑張っている姿を見ていただけるのは安心につながると思っています。

 コロナ禍というマイナス面から、やむを得ずオンラインクラスを選択した方もいらっしゃいますが、入塾してみると、上記のようなメリットに気づいたというお声を多数いただいております。

画期的な「提出シート」の仕組みについて語る、enaオンラインclass校長代理の廣澤美幸氏

--教科書は冊子を使用しているそうですが、提出物や宿題の管理はどのようにしているのでしょうか。

廣澤氏:提出専用のWebページを設けており、授業ノートや復習用のノートをデータで提出してもらいます。テキストと一緒にお送りする「提出シート」の上にノートを広げ、撮影すると、シート上に記載されている専用のコードが自動的にページにリンクする仕組みです。生徒は読み込んだ画像をそのまま送信するだけです。

提出された課題にオンラインで赤入れをし返却する

 提出した画像に対して、私たちもオンラインで採点をし、中身をチェックして赤入れを戻すようにしていますが、先生からコメントが付いたものは色が変わって表示されるなど、課題の進捗などもわかりやすいようシステム化されています。もちろん保護者の方も、お子さんの課題の提出状況などを確認できますし、先生からのコメントも閲覧できます。時折見ていただくだけでも「〇〇の単元が苦手なんだな」「この週は漢字テストを頑張ったんだな」という、お子さんの学習のようすがすぐにわかるようになっています。

「集団」から「個人」で学ぶ意識へ

--コロナ禍を経て、生徒の意識に変化を感じることはありますか。

鈴木氏:集団塾に通い、周りと競い合うのがこれまでのスタイルだと思いますが、最近は、自分のクラスや成績といった情報を周りに知られたくない、自分のやりたいように自分のペースでやりたいというニーズも増えてきています。今後オンライン塾が普及していくことで、学びの意識もますます集団から個人へと変わっていくと思います。

 確かに、受験というのは他人との競争の面もあります。ただ重要なのは、20人ほどの狭いクラスの中で自分がどの位置にいるかということよりも、重要なのはより広い視点で客観的に自分の力を知ることです。塾での自分の位置に振り回されるのではなく、自分と戦うこと。子供たち自身も、自分を俯瞰的に見る力が養う必要があると思います。

--「対面指導の方が成績は上がる」と思い込んでいる保護者の方も多いのでは。オンライン塾に対して壁を感じるご家庭も依然としていらっしゃいますね。

鈴木氏:そうしたオンライン塾への壁の正体は、漠然とした不安感ではないでしょうか。なぜ不安を感じるのかというと「自己管理ができる子でないとうまくいかないはず」という固定観念だと思うのです。「わかりやすい授業が用意されているけれども、果たしてうちの子はちゃんと視聴しているのか。それが力になっているのか」が見えづらいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 ただ映像授業を見せるだけでは、不安に思うのも当然。私たちはその不安の正体がわかっているからこそ、単に映像授業を見せるにとどまらないリアルタイムでの担任指導、25名という少人数クラス、ノートや課題の提出といった、対面の塾で行うサービスと同じように提供するよう注力しています。優れた映像授業を使いながら、クラス担任が必ずリアルタイムで授業を進行し、お子さんひとりひとりに目を向けて一緒に学ぶのが「enaオンラインclass」の唯一無二の強みです。

--最後に、オンラインクラスを検討しているご家庭に向けて、メッセージをお願いいたします。

鈴木氏:今までずっと、対面授業こそが塾の在り方だったと思います。デジタルの波が押し寄せてきた今、アナログな部分とデジタルの部分を融合させて、これまで以上の質を担保する学びを提供していかなければなりません。そのような思いのもと、私たち「enaオンラインclass」は、保護者様が抱くオンライン塾への不安を解消し、他塾にはない新しいスタイルを展開していきます。

 私たちは、画面を通して子供たちを前から見ています。保護者の皆さんは、授業を受けるお子さんを隣や背後からそっと見守ってほしいのです。そうやってお子さんの学びを多角的にバックアップしていくことが、お子さんの成長、ひいては志望校への合格につながっていくものだと思っています。

--ありがとうございました。

 「コロナ禍ですが、合格実績は着実に伸びています」と鈴木氏。先が見えないコロナ禍中にありながら、オンライン授業を開始しいち早く映像授業を展開し、ニーズをとらえた学びを提供してきたことが、伸び続ける合格実績にも表れているという。対面授業とオンライン授業のノウハウを知り尽くしたenaが提供する「enaオンラインclass」に大いに期待したい。

「enaオンラインclass」公式Webサイトはこちら
《吉野清美》

吉野清美

出版社、編集プロダクション勤務を経て、子育てとの両立を目指しフリーに。リセマムほかペット雑誌、不動産会報誌など幅広いジャンルで執筆中。受験や育児を通じて得る経験を記事に還元している。

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