【大学受験2022】私大、総合型・学校推薦型の入学者55.2%

 旺文社教育情報センターは2022年9月30日、「2022年私大一般選抜志願者数は大幅減からの反動なく前年並!」と題した入試分析をWebサイトに掲載した。私大一般選抜の志願者はほぼ前年並みとなったが、総合型・学校推薦型選抜による入学者の割合は55.2%まで増えた。

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私立大学 一般選抜の志願者数(延べ数)の推移 (c) 2022 旺文社 教育情報センター
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 旺文社教育情報センターは2022年9月30日、「2022年私大一般選抜志願者数は大幅減からの反動なく前年並!」と題した入試分析をWebサイトに掲載した。2022年の私立大学一般選抜の志願者はほぼ前年並みとなったが、総合型・学校推薦型選抜による入学者の割合は55.2%まで増えた。

 「2022年私大一般選抜志願者数は大幅減からの反動なく前年並!」は、旺文社の調査データをもとに2022年度私立大学入試を振り返ったもの。

 私立大学一般選抜の志願者数(延べ数)は、2007年以降2019年まで増加の一途をたどったが、2020年は14年ぶりに志願者数が2%ダウン。入試改革元年となった2021年はコロナ禍も重なり、志願者数は大幅に減少した。2022年は、受験者数の減少、総合型・学校推薦型選抜の拡大等により、前年からの反動はみられず、ほぼ前年並みの志願者数となった。

 一般選抜志願者数が「当年・前年とも」に判明した私立大学の志願者数の増減を集計した結果では、2022年は169校で合計19.2万人の志願者が増加した一方、359校が志願者を減らした。2022年は、中小規模大学で志願者減がみられ、入学定員4,000人以上の大規模大学では半数以上が志願者を増やしているという。

 志願者数の多い上位大学の占有率は、上位10校で総数の3割強を占め、上位30校で半数を超えている。さらに上位100校までをみると8割強までを占めている。2021年と2022年は、全体の志願者数が減少している中、上位30校までの占有率は上昇している。

 私立大学一般選抜志願者数に占めるエリア別の占有率は、関東58.3%、関西24.2%、東海8.4%、九州4.1%、中国1.4%、東北1.2%、北海道1.1%、北陸0.7%、甲信越0.3%、中国0.2%。関東を筆頭に関西、東海の高さが目立ち、東京だけでも47.1%と高い割合。三大都市圏(埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・京都・大阪・兵庫)の占有率合計は88.3%に達している。

 一方、総合型選抜と学校推薦型選抜による入学者の割合は年々上昇。2022年集計によると、総合型+学校推薦型(総合型+公募制、指定校制、付属校・系列校の合計)は、前年より0.8ポイント増の55.2%となった。

 旺文社教育情報センターは、「一般選抜は志願者数こそ多いが、実際の入学者の割合をみると、私立大学進学へのメインストリームは全体としてはすでに、総合型・学校推薦型となっている」と解説。2023年入試についても「総合型・学校推薦型への志向は、受験生や保護者の安全志向と相まって継続が見込まれる」と分析している。

 入試分析の詳細はWebサイトで確認できる。「2022年私立大学一般選抜 志願者数上位100校の一覧」等も掲載している。


《奥山直美》

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