「おうち時間」「黙食」コロナ新語が浸透…国語世論調査

 情報機器の普及で言葉や言葉の使い方が影響を受けると思う人が9割に達することが2022年9月30日、文化庁の2021年度国語に関する世論調査結果より明らかになった。新型コロナウイルスに関連した「おうち時間」や「黙食」は、そのまま使うのがいいと回答した人が6割を超えた。

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国語に関心があるか
  • 国語に関心があるか
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  • 言葉や言葉の使い方について社会全般で課題があると思うか
  • 社会全般の課題
  • 言葉や言葉の使い方について自分自身に課題があると思うか
  • 自分自身の課題
  • 情報機器の普及で言葉や言葉の使い方が影響を受けると思うか
  • 情報機器の普及で受けると思う影響

 情報機器の普及で言葉や言葉の使い方が影響を受けると思う人が9割に達することが2022年9月30日、文化庁の2021年度国語に関する世論調査結果より明らかになった。新型コロナウイルスに関連した「おうち時間」や「黙食」という言葉は、そのまま使うのがいいと回答した人が6割を超えた。

 「国語に関する世論調査」は、日本人の国語に関する意識や理解の現状について調査し、国民の国語に関する興味・関心を喚起することが目的。2021年度は、2022年1月に全国16歳以上の個人6,000人を対象に実施し、3,579人の有効回答を得た。

 「国語に関心があるか」という質問では、81.8%が「関心がある」と回答。関心がある点は、「日常の言葉遣いや話し方」が79.4%ともっとも多く、「敬語の使い方」48.8%、「文字や表記の仕方あるいは文章の書き方」38.4%、「言葉の意味・由来や国語の歴史」35.7%と続いた。

 「言葉や言葉の使い方について社会全般で課題があると思うか」という問いには、84.6%が「あると思う」と回答。課題の内容は、「あらたまった場で、ふさわしい言葉遣いができていないことが多い」59.5%、「インターネットでの炎上のように、中傷や感情的な発言が集中すること」55.3%、「流行語や言葉の使い方の移り変わりが早過ぎる」45.1%、「敬語の乱れ」43.2%、「外来語・外国語等が使われ過ぎている」42.3%の順に多かった。

 言葉や言葉の使い方について自分自身に「課題があると思う」と回答した人は67.6%。年代が上がるほど、「課題があると思う」と回答した割合は低くなる傾向がみられた。自分自身の課題は、「あらまった場で、ふさわしい言葉遣いができないことが多い」63.5%が最多、ついで「敬語を適切に使えない」46.4%であった。

 情報機器の普及で言葉や言葉の使い方が「影響を受けると思う」と回答した人は90.6%。影響を受ける内容は、「手で字を書くことが減る」89.4%がもっとも多く、「漢字を手で正確に書く力が衰える」89.0%、「人に直接会いに行って話すことが減る」54.5%と続いた。

 新型コロナウイルスに関連した言葉の使われ方について、「そのまま使うのがいい」と回答した人は、「おうち時間」69.1%、「黙食」64.9%、「人流」50.2%、「ワクチンパスポート」44.9%。また、気になる言葉の使い方について「使うことがある」と回答した人は、「すごい」が59.0%、「なにげに」が47.1%、「半端ない」が46.4%、「ぶっちゃけ」が41.4%であった。

 「姑息(こそく)」という語句の意味について、本来の意味である「一時しのぎ」を選択した人は17.4%にとどまり、本来の意味と異なる「ひきょうな」を選択した人が73.9%と多数派となった。「割愛する」も同様に本来の意味である「惜しいと思うものを手放す」は23.7%である一方、本来の意味と異なる「不必要なものを切り捨てる」を選択した人が65.3%にのぼった。


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《奥山直美》

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