児童虐待が過去最多…内閣府「子供・若者インデックスボード」公開

 内閣府は2022年9月26日、「子供・若者インデックスボード」の最新版(ver3.1)を公表した。子供や若者に関する幅広いデータを整理し、わかりやすく紹介。子供と若者の意識や取り巻く現状等を各種データから可視化している。

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 内閣府は2022年9月26日、「子供・若者インデックスボード」の最新版(ver3.1)を公表した。子供や若者に関する幅広いデータを整理し、わかりやすく紹介。子供と若者の意識や取り巻く現状等を各種データから可視化している。

 「子供・若者インデックスボード」は、子供と若者の生育状況等に関する各種指標を整理し、可視化したデータ集。2021年4月に策定された「子供・若者育成支援推進大綱」において、子供と若者育成支援についての施策の評価や、社会総がかりでの子供と若者の育成に活用すべく、作成・公開することとされた。

 「子供・若者インデックスボード」は、子供と若者の現状を主観と客観の両面から明らかにするため、「I.子供・若者の意識」「II.子供・若者および子供・若者を取り巻く状況」の2部構成となっている。あわせて、内閣府が作成・公開している「III.満足度・生活の質を表す指標群(ダッシュボード)」には、子供と若者に関するデータを追記した資料も掲載している。

 たとえば、「II.子供・若者および子供・若者を取り巻く状況」の「家庭」について、2020年度の「児童相談所における児童虐待相談対応件数」は約20.5万件にのぼり、過去最多となった。また、「警察が検挙した児童虐待事件の検挙件数」についても、2021年で過去最多の2,174件。さらに、2020年には里親等委託率も22.8%で過去最多となっている。

 「学校」の「自殺」について、児童生徒の自殺数は2016年の320人から2021年では473人に増加した。「いじめの重大事態」についても、2015年度の314件から2020年度は514件、「パソコンや携帯電話等での誹謗・中傷被害」は、2015年度の約0.9万件から2020年度は約1.9万件と過去最多となった。

 「学校」の「不登校」については、高校における不登校児童生徒数は2015年度の約5.0万人から2020年度は約4.3万人、「高校中退」についても、2015年度の約4.9万人から2020年度は約3.5万人と減少した。その一方で、小・中学校における不登校児童生徒数は、2015年度の約12.6万人から2020年度は約19.6万人となり過去最多に。小学校の学校内外での暴力は、2015年度の約1.7万件から2020年度は約4.1万件となっており、小・中学生の学校に関連する問題が増加傾向にあることがうかがえる。

 また、「III.満足度・生活の質を表す指標群(ダッシュボード)」では、「家計と資産」「雇用と賃金」「住宅」「仕事と生活(ワークライフバランス)」等、子供・若者に関する幅広いデータを紹介。「子供・若者インデックスボード」は内閣府Webサイトで公開されており、今後も指標の加除やデータの更新が随時行われる。


《いろは》

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