【大学受験2023】最終偏差値50から合格に導く、医学部予備校エースアカデミーの指導術とは

 医学部受験専門塾エースアカデミー。圧倒的な合格率に加え、医師・医学生が指導するもっとも安い医学部予備校としても注目が高まっている。その逆転合格の秘策はどこにあるのか。自身も医師である高梨裕介代表に話を聞いた。

教育・受験 高校生
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エースアカデミー代表で現役の医師でもある高梨裕介氏
  • エースアカデミー代表で現役の医師でもある高梨裕介氏
  • エースアカデミー代表で現役の医師でもある高梨裕介氏
  • 使用している教材は書店で購入できるものばかりだという
  • 最大限の学習効果が得られるよう問題演習時間を重視。講義を行わないため教室にはホワイトボード等がない
  • 基礎基本を徹底的に身に付けることが重要であると同時に、「冷静にデータを俯瞰して受験校を選ぶべき」と高梨氏
  • 自身の著書『医学部受験バイブル』(幻冬舎)を手にインタビューに応える高梨氏

 「偏差値50」。医学部を目指す受験生にとってはため息の出る数字だろう。

 共通テストのボーダー得点率が地方の国公立でも東工大レベル、学費は高額だが比較的入りやすい私立大学医学部でさえ偏差値は早慶の理系学部に匹敵し、平均倍率は12.8倍という狭き門だ。

 「君の成績では無理」「あきらめて他学部を受けるべき」…そう言われ続けた生徒たちを、次々と医学部合格へと導く医学部受験専門塾エースアカデミー。圧倒的な合格率に加え、現役医学生が指導するもっとも安い医学部予備校としても注目が高まっている。

 その逆転合格の秘策はどこにあるのか。自身も医師国家資格をもつエースアカデミー代表の高梨裕介氏に話を聞いた。

「わかった」で終わらせない、「できる」状態になるために

--学校の先生に「君の偏差値では絶対に医学部は無理だから他学部を受けなさい」と言われた生徒を医学部合格に導いているとのことですが、具体的な実績を教えてください。

 2022年度入試の実績で言うと、最終偏差値50台の生徒が11名、一般入試で医学部に進学しました。入塾時の偏差値ではなく、12月の最後の模試の偏差値が50台の子たちです。もちろんこの時点で全員がE判定。ちなみに、そのうち4名は国立医学部に合格しています。地方国立医学部に共通テストでもしっかりボーダーをクリアし、最終的に合格を勝ち取ることができました。これまでにも、入塾時の成績で偏差値30~40台という、医学部以前に大学受験もままならないレベルから合格した生徒が複数いました。

エースアカデミー代表で医師免許ももつ高梨裕介氏

--「医学部は頭が良い人しか行けない」というイメージは誤りなのですね。

 はい。エースアカデミーを開校して8年目、この小さな塾から300人以上の医学部合格者を輩出した実績から、基礎基本をしっかり定着させれば医学部に合格できるということが証明できたと思います。

開校8年にして300名を医学部合格に導く、そのメソッドとは?

--エースアカデミーではどんな教材を使い、どのような授業を行っているのですか。

 当塾では、難しい参考書や問題集は一切使っていません。使う教材は、数学は『基礎問題精講』(旺文社)、理科は『エクセル化学』『エクセル生物』(実教出版)や『宇宙一わかりやすい』(GAKKEN)シリーズ、英語は『DUO3.0』(アイシーピー)といった書店で買える一般的なものばかり。授業では集団講義は一切やりません

 授業を聞いて「わかった」状態になるのと、自ら問題を「できる」状態はまったく別物であり、医学部受験に合格するためには「できる」状態にする必要があります。そのために重要なのは自身の問題演習時間を増やすことであり、生徒たちはこうした基礎的な教材を使ってひたすら演習を積み重ねていきます

必要最低限の市販教材のみで合格へ導く

--確かに、この大教室には黒板やホワイトボードがありませんね。

 そうなんです。私が週単位で個別に作成する課題に各自取り組み、個別の面談で課題の進捗を現役医学生の講師にチェックしてもらい、学習のアドバイスをもらうという授業スタイルです。

 医学部入試は少ない定員に対して受験者数が多いため、1点を争う戦いになります。となると、難しい問題を解ける力よりも、解けるはずの問題を確実に得点する力、失点しない力が極めて重要になります。そのためには、いずれの教科にも取りこぼしがないよう全範囲を網羅して基礎を固め、正答率の高い標準的な問題を素早く正確に解き切る処理能力を高めておくこと。これが合否の分かれ目なのです。この処理能力は、講義をただ漫然と聞いて板書するだけではレベルアップできません。

 アメリカ国立訓練研究所(National Training Laboratories)により提唱された学習効果ピラミッド(ラーニングピラミッド)では、講義を受ける形式の学習が最も効率が悪いとされています。講義型の学習の定着率はたったの5%。つまり学習効率を最大限にするには自身の問題演習時間を増やすことであり、当塾では100%を演習に充てたスタイルをとっています。

<授業スケジュール(学習時間:18:00~21:00の3時間)>
 ◆暗記・計算トレーニング(各1時間)
  個別に指定された教材を使い、暗記・計算練習を毎授業1時間ずつ行う
 ◆自習(1時間)
  暗記・計算練習が終わり次第、自習時間
 ※3時間の中で個別に面談を行う

さながら試験会場のような教室で、黙々と個別の課題をこなし、基礎を定着させる

--基礎基本を繰り返す大切さは受験勉強において繰り返し強調されることですが、医学部合格に必要な偏差値を見ると最低でも60以上と言われていて、難関です。果たして本当に基礎力だけで合格ラインに届くのか。偏差値が足りていない生徒たちは一体どうやって「逆転」し、合格できるようになるのでしょうか。

 ここは誤解を解いておく必要がありますね。ずっとE判定だった生徒が合格すると「逆転合格」と言われますが、実際のところ皆が皆、実力が大きく躍進しているわけではありません。もちろん成績が大きく伸びる生徒もいますが、偏差値はそう簡単に50台から70台には伸びません。残念ながら苦手科目は最後まで苦手のままです。

 けれども今日ここで私が一番お伝えしたいのは、「逆転」しなくても医学部に合格できる方法があるということです。

 医学部受験界隈は誤った情報が溢れていて、残念ながらそれに影響されて合格が遠ざかってしまっている受験生がたくさんいます。当塾では正しい情報にもとづき取り組んでいる結果、合格につながっているのだと思います。

合格を勝ち取るために知っておきたい、世間の「誤解」

--その誤った情報というのは、具体的にどういったことなのでしょうか。

 大小さまざまありますが、今日はその中でも特に重要だと思われる4つの誤解についてお話ししたいと思います。

誤解1:基礎の徹底

 1つ目は、「基礎の徹底」に関する誤解です。

 これは先ほどの「基礎の徹底で本当に合格できるのか」という質問に関連しますが、「基礎の徹底」にはしっかり基礎固めをすると同時に、苦手科目に執着し過ぎないという意識をあわせもつことがとても大切です。

 たとえば、医学部に合格するには、数学の得手不得手に関わらず最低限『青チャート』を制覇しなければいけないという通説があり、学校でもそのように指導する先生が少なくありません。でも数学が苦手な子にとって『青チャート』を攻略するのはかなり負担が大きいということです。基礎とは到底言いにくい難問も含まれており、ましてやあの分厚い1冊を2周、3周とやるように追い込むのは、モチベーション低下の一因にすらなってしまいます。時間がかかるわりに内容が定着しないまま上滑りしてしまうだけなのです。

 当塾では、数学は『基礎問題精講』(旺文社)という薄い問題集を使うことで負担感を減らし、それでもまだ難しく感じる生徒には『やさしい高校数学』シリーズ(学研プラス)から始めて、スモールステップで確実に基礎演習を積み重ねていく方法を勧めています。

 数学が苦手だからといってたくさん時間をかけたところで、元々数学ができるライバルには追いつけません。だからこそ深追いするのではなく、数学は平均程度を手堅く得点できるレベルに仕上げ、努力で伸びやすい理科や英語にもっと時間をかけて全体の点数を上げていく。そうすれば合格にぐっと近づけるのです。

 実際に数学が偏差値50台レベルの生徒が英語や理科を伸ばし、国立・私立とも偏差値70前後の難関大医学部に合格するケースは毎年経験しています。当塾では各生徒の成績を科目毎ではなく全教科一括で管理しているので、全体の勉強量のバランスを考え、得意・不得意でメリハリをつけた適切なアドバイスができるからだと思います。

「冷静にデータを俯瞰して受験校を選ぶべき」と話す高梨氏

誤解2:受験校選び

 2つ目は、「受験校選び」です。

 医師になりたい。当たり前ですが、そのためには医学部に入ることが必須条件です。でも裏を返せば、全国82校(防衛医科大学校を含む)のうち、いずれかの医学部に受かれば良いわけです。

 そのためには「受かりやすい」大学を受けることが重要です。ただし「問題が易しい」=「受かりやすい」ではありません。ここも多くの人が誤解しているところです。

 入試問題は、国公立でも総合大学と医科単科大学では傾向が異なります

 総合大学は他学部との共通問題が含まれるため、標準的な問題が多く解きやすいのですが、医科単科大学は独自試験のため難問が並びます。私立大学も同様で、制限時間に解き切れないほど問題量が多かったり、専門用語が並ぶような難問を出したりすることは決して珍しくありません。

 こうした大学は「難問が出されると手も足も出ないから、自分はきっと受からないだろう」と考え、はなから敬遠する人が多いのですが、それはあまりにもったいないことです。なぜなら難問・奇問は多くの受験生が解けるはずはなく、そこではほとんど差がつかないからです。

 たとえば、超難問を出すことで有名な国公立の単科医科大学の合格者データを紐解くと、問題が難し過ぎるために結局は共通テストの得点率が合否に大きく影響していることが見えてきます。となると、共通テストの得点率次第ではチャレンジし甲斐があるわけです。

 実際「基礎問題精講」も難しいと感じるくらい数学が苦手だった当塾の生徒が、数学が難しいと言われる浜松医科大学に合格しました。つまり、苦手科目で難問が出題される学校あっても、総合的に受験校を見極めれば、その生徒にとって「受かりやすい」大学と言えるのです。

 繰り返しになりますが、偏差値が合格ラインに足りていなくても、苦手科目では直前まで粘り強く「皆が解ける問題を落とさない」程度に基礎をしっかりと固めておくこと。そして得意科目にもちゃんと時間を割いて伸ばすこと。生徒を見てきた限り言えるのは、この2つを愚直に続ければ、結果的に最低1~2校は医学部に合格できる可能性が高まります。得意・不得意にこだわり過ぎて、「xx大学は●●(教科)が難しいから無理」と決めつけず、冷静にデータを俯瞰して受験校を選ぶべきです。

 当塾では各生徒の共通テストの結果や過去のデータ、そしてこれまでの卒業生の実績から、ひとりひとりに対して全国から「受かりやすい」大学はどこかを分析し、個別に受験推奨校をお伝えしています。

データにもとづき、医学部受験に関する先入観と誤解を解く方法とは?

誤解3:受験校別対策

 3つ目は「受験校別の対策」についてです。

 2学期になると、学校の先生からは志望校を早く決め、過去問を解き始めるよう指導されます。その理由は、一般的に「大学ごとに特化した対策が必要」と考えられているから。でも医学部受験に限って言えば、まだこの時期は英語・数学・理科の基礎固めの方が圧倒的に重要です。

 そもそもそこまで個別の大学に特化した対策が不可欠だというなら、過去問演習の経験を多く積める浪人生活が長ければ長いほど、合格に有利なはずです。けれど実態として、上位の難関大学ほど現役・一浪の占める率が高いのは、その仮説が誤りという証明とも言えるでしょう。

 そのため当塾では、学校別の対策についてはまったく急ぐ必要はないと指導しています。現役生であればこの時期はまだ、数IIIや理科で未履修分野が残っている人も多いので、1つのミスが命取りになる医学部入試では、まずは全範囲を隙なく網羅するのが最優先です。

 また、学校では過去問を解くことで「相性を確かめろ」と言われることも多いのですが、これも同様に誤ったアドバイスです。

 先ほど「受験校選び」でも話したように、問題が易しいからといって受かりやすいわけではありません。たとえば関東近郊で言うと、筑波大学は問題が他学部と共通で易しめのため、医学部独自問題が多い横浜市立大学に比べると断然解きやすいわけですが、過去問が解けたからと言って「相性が良い」と判断すると痛い目に遭います。筑波大学は易しめの問題が多いだけに医学部の合格最低点が高くなりやすく、かなりハイレベルな戦いになります。いくら手応えがあっても確実に合格できるわけではないのです。

誤解4:優先順位

 最後は、「優先順位」についてです。

 たとえば共通テスト対策において「国語が苦手なら早くから対策をしておかないと国公立は無理」とか「社会は暗記が多いから1年生から始めるべき」といった意見は、細部に意識が向き過ぎていて全体が見えていません

 社会や国語はごく一部の大学を除いて共通テストでしか必要のない科目。英語・数学・理科の主要科目に比べて全体の配点に占める割合はそう大きくはありません。仮に国語や社会で高得点が取れなくても、配点比率が低い大学を選べば十分勝負できます。

 同様に、面接や小論文対策も決して急ぐ必要はありません。大学が公表しているデータからは、面接と小論文が合否に影響するのはごくわずかであることがわかっています。学科試験でしっかり得点できていれば、面接や小論文対策にはさほど力を入れなくても合格できるのです。

 先ほどの「学校別対策」も含め、限られた時間の中で何を優先すべきかは間違えないようにしなければいけません。

自身の著書『医学部受験バイブル』(幻冬舎)を手にインタビューに応える高梨氏

有益なのは「解けたはず」の問題の復習

--これから受験直前期に向かいますが、日常の学習ではどんなことに気をつければ良いか、アドバイスをお願いします。

 模試でも過去問でも、解説を読んでも理解できないような問題には深入りする必要はありません。それよりも「あー、これなんでできなかったんだろう?」「悔しい。また、同じミスをしてしまった」という「解けたはず」の問題をしっかりと復習する方がはるかに有益です。

 そういう問題こそ、入試で1点の合否を分けます。いつも使っている基礎の問題集に戻って類題を解き、念入りに穴埋めしておきましょう。

 当塾では現役の医学部生講師が、模試の結果分析のフィードバックから復習計画の立て方、効率的な学習法やメンタル面の悩みまで、何でも相談に乗ります。講師の大半が当塾の卒業生で、使用してきた問題集もほとんど同じ。ついこの間まで似たような壁にぶつかり、試行錯誤の末に合格を掴んだ先輩たちです。そんな彼らが日々の学習に伴走し、共感してくれるのは何より心強く、その点も当塾の大きな強みです。

 対面指導の校舎は東京のみですが、通信(オンライン)指導コースも設けており、こちらは全国から受講いただけます。

 10月15日に行う無料のオンラインセミナーでは、「合否に直結~医学部受験の誤った情報16選」として、ここでお話しできなかった医学部受験にまつわるさまざまな誤った情報について解説する予定です。入試を控えている受験生とそのご家族はもちろん、医学部受験に興味のある方ならどなたでも気軽に聞きに来てください。

「合否に直結~医学部受験の誤った情報16選」
10月15日開催オンラインセミナーの詳細はこちら


--本日はありがとうございました。


 医学部受験というと「共通テストも小論文も面接も…」とどんどん課題が追い重なっていくイメージ。しかし本日の高梨氏の話から、引き算の重要性に気づかせてもらった。

 受験生に与えられた時間は平等だ。エースアカデミーの最大の魅力は、その時間をいかに効率よく使い、合格に向けた最短ルートを歩めるかを追求し、シンプルなまでに削ぎ落としたメソッドにあると感じた。

 なお、現在エースアカデミーでは、無料プレゼントキャンペーンを実施中。医学部合格のための8つのPDF資料が入手できるだけでなく、合計7時間以上のセミナー動画を閲覧できる。詳細および申込み方法については以下を確認してほしい。

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《加藤紀子》

加藤紀子

京都市出まれ。東京大学経済学部卒業。国際電信電話(現KDDI)に入社。その後、渡米。帰国後は中学受験、海外大学進学、経済産業省『未来の教室』など、教育分野を中心に様々なメディアで取材・執筆。初の自著『子育てベスト100』(ダイヤモンド社)は17万部のベストセラーに。現在はリセマムで編集長を務める。

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