2017医学部入試総括と合格に不可欠なもの…メディックTOMASが報告

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メディックTOMAS市ヶ谷校の砂川元太郎校長
  • メディックTOMAS市ヶ谷校の砂川元太郎校長
  • メディックTOMAS市ヶ谷校の砂川元太郎校長
  • 医学部入試分析報告会(国公立大・私立大総集編)の会場のようす
  • 熱心にメモをとる保護者
 3月19日、メディックTOMAS主催により、アルカディア市ヶ谷にて医学部入試分析報告会(国公立大・私立大総集編)が開かれた。メディックTOMASは、個別指導で難関校に高い合格実績を挙げているTOMASから誕生した、医学部受験専門の個別指導塾である。

 依然として医学部入試は高倍率を極め、熾烈な戦いとなったが、メディックTOMASからは、在籍者155名中47名(現役生は55名中22名)が医学部進学を決めた。これは1名の合格者が複数校合格した場合の延べ人数ではなく、市ヶ谷駅前の1教室単体からの進学者の実数であり、メディックTOMASとしては過去最高となった。入塾試験を行わない医学部受験専門個別指導塾としては抜群の実績である。

 今春の医学部入試についての総括とともに、メディックTOMASではどのような指導でこの実績を勝ち取ったのか。報告会のようすをレポートする。

◆2017年の医学部入試、東大理三の合格最低点が19点up

 まず、メディックTOMAS市ヶ谷校の砂川元太郎校長より、今春の医学部入試が総括された。昨年のセンター試験では、国語が近年稀に見る易化で平均点が高騰したものの、5教科7科目の平均点については前年とほぼ変化はなかった。2次試験の国公立医学部の志願者を見ると、大手予備校が発表したセンター試験の結果からの出願予想と実際の志願者数に相違が生じた。具体的には、今年は出願減かと見込まれた千葉大学前期が前年より志願者を増やす一方、難化が予想されていた東京医科歯科大の実際の志願者は昨年比で減少した。入試内容については、一番の注目は東京大学の超易化だった。理科三類は合格最低点が19点もアップしたという。

 「今年の東大の化学は、高校2年生で教わる学校の定期試験レベルであり、教科書がきちんと理解できていれば解ける問題でした。こうした超難関校ほど、中学1年生から6年間かけてきちんと基礎を積み上げてきたかどうか、全体の実力を俯瞰する良問が出題されます。たとえば英語では、中学校で教わる基本的な単語であっても、その単語が本来もつニュアンスや真意を掘り下げて理解できているか。そういった観点で本当の意味での基礎力を問う素晴らしい問題ばかりです。」(砂川校長)

 一方、東京医科歯科大学、東京慈恵会医科大学、日本医科大学などのように、問題集に載っているような典型題ではなく、一見ハードルが高いように感じてしまう出題傾向の学校もある。だが砂川校長は次のようにアドバイスする。

 「今年の東京医科歯科大の化学では、ドーピングの問題が出題されました。見たこともないような問題に直面したとき『こんなことは誰も知らないはずだから、きっと本文を丁寧に読めば解けるはず』と開き直れる受験生は強いです。ただしそれは自分がやるべきことをやり尽くしたという揺るぎない自信があるからこそできること。ここまでやり尽くした自分が見たことのない問題なのだから、他の受験生も知らなくて当然だという発想ができれば、勝負はついたも同然です。

 同じく東京医科歯科大学の生物では、鳥の飛び方について問われましたが、これは生物の細かい知識を問われているわけではありません。つまり日頃から『こんなマニアックなことは試験に出ないからやらない』といった『引き算』で勉強していると、このように、本文をよく読み、柔軟な思考力が求められる学校の問題には太刀打ちできなくなるのです。自分が受ける大学にこれまで出題されたことがないからと省いていくような勉強法はNGです。自分で範囲を狭めず、さまざまなことに興味をもちながら勉強してほしいですね。」

 センター試験、個別試験ともに、出題側はすべての検定教科書につぶさに目を通しており、学校の学習指導要領の範囲を超えて出題することはまずない。砂川校長は、どんなに難関校を受験する場合にも、教科書の内容をきちんと理解しておくことはイロハのイであるとし、基礎基本の重要性を強調した。

 続いて、今春合格した生徒3名が合格までの体験談を語ってくれた。

◆E判定の難関校にも合格…慈恵会医科大に進学

 まず1人めは、現役で慈恵会医科大学に進学する藤巻さん。彼女は推薦での合格を目指して勉強していたが、医学部の場合、推薦枠は一般入試ほどではないものの狭き門には変わりがないため、一般入試対策も並行して進めていたという。

 「結果的には最初の目標だった公募の推薦入試に合格できず、一般入試も最初の6校は連敗でした。母が、これはもう浪人だと諦めたのか、予備校の話ばかりし始めて(笑)信頼されていないなぁと落ち込みました。当時の私を周囲の人たちは元気がなかったと言うのですが、自分としては、落ちても次、と冷静に気持ちを切り替えて淡々と前向きにやっていたつもりです。」と藤巻さんは振り返る。

 担当講師は、彼女の合格の要因として「少々厳しい指摘をしても、頑張りますと切り返してくれた」と、彼女の「芯の強さ」をあげた。

 「現役は最後まで伸び続けるということを自分自身で実感しました。私が合格した大学は後半の日程の大学ばかりです。最初は、100人前後の定員に対して何千人もの受験生が挑む、という現実に圧倒されていました。だから前半はそんな現実にひるんでしまい、諦めていた部分があったのかもしれません。けれど私は、模試の判定がE判定だった難関校でも最後まで諦めずに頑張り、合格することができました。皆さんも絶対に諦めないで頑張ってください。」

◆数学偏差値20からのスタート…東京医科歯科大に進学

 2人目は、同じく現役で東京医科歯科大学に進学する大原さん。「中学3年生で受けた模試の数学の偏差値は20」からのスタートだったという。「中学受験が終わってのんびりしすぎていたのか、大変なことになっていました」と今では笑って振り返るが、当時はさすがに自分でも驚いたとか。「そこから基本をコツコツとやり直しました。一度間違った問題は、解答だけではなく問題文も丸暗記するくらい、何度も解き直しをしました。さらに、演習の『量』も必要で、たくさんの問題にあたりました。こうした日々の努力の結果、高校3年の秋には数学の偏差値が70まで上がりました。」

 受験直前の1年間は、休日も平日と同様、早起きし、朝型のペースを崩すことなく自習室で黙々と勉強し続けたそうだ。

 「苦手だった数学も含め、センター試験で高得点が取れたおかげで順天堂大学にも合格することができました。もう間に合わない、と思うことが何度もあったけれど、今、振り返れば、そこからまたひと頑張りすることで何とかなったことが多かったように感じます。いつから始めても、間に合わないということはないと思います。」

◆大学附属校から1浪を経て…東京医科大学に進学

 最後に話してくれたのは、1年間の浪人を経て、見事、東京医科大学に進学を決めた林さんだ。

 林さんは中学時代、テニス部に所属し、部長を務めながら全国大会に出場した経歴をもつ。だがそのテニスは中学3年生で引退した。両親が医師だったこともあり、「自分も高校からは医学部を目指して真面目に勉強しよう」と固い決意で高校に進んだものの、実際は「大学附属校だったこともあり、周囲の雰囲気に流されるまま高校3年生の夏まで結局何も勉強しなかった」と苦笑い。メディックの門を叩いたのは高校3年生の夏だった。「君、本当に高校3年生なの?と(笑)。学力的には中学3年生レベルといったところでしたから」と、砂川校長は当時のようすを語る。

 結局お尻に火がついたのはセンター試験の1週間前。1月に行われるメディックの冬期直前個別合宿に参加した頃だった。当然ながら結果は惨敗。「ようやく、これはまずいと気付き(笑)、2月からひたすら勉強し続けました。」

 浪人生になった当初は、予備校とメディックを併用していたが、予備校は基本は理解できている前提で授業が進められるため、スタートが大幅に遅れた林さんはついていけなかった。そのため「自分には個別指導の方が合っている」と思ったと言う。

 「今何をやるべきか考えたとき、基礎基本の定着を最重要視するメディックで、しっかりやりたいと思いました。」

 砂川校長は、林さんの決意が揺るぎないものであることを日々強く実感していたそうだ。「やる気がある、ないに関わらず、メディックの自習室が開く毎朝7時半には必ず来ていました。スランプに陥っても、生活習慣を崩すことは絶対になかったですね。」

 1週間休みなしで分刻みのスケジュールをこなし、「勉強の量だけは絶対に誰にも負けない、と言えるくらい勉強した」とのこと。ただ、英語だけは後悔が残ると言う。

 「実は一番伸びにくかったのは英語でした。1年間ではそう簡単に追いつけないものがありましたね。英語は、特に現役生の皆さんには、少しでも早くコツコツと勉強しておいた方がいいとアドバイスを贈りたいです。」

 医学部の入試問題では基礎学力がしっかり身に付いているかが問われるため、最後まで教科書で基礎的な知識を確認し続けたと言う林さん。「メディックで基礎基本を固められたからこそ1年後の結果につながったと思います。」

◆医学部合格に不可欠な2つの「姿勢」

 講演の締めくくりに砂川校長は、まず、医学部合格に不可欠な2つの「姿勢」を説いた。

 1つ目は勉強の姿勢。「好きか嫌いかで決めない。やるべきことを理性的に勉強できる生徒は100%近く合格できる」と喝破した。「自分が決めた勉強法をブレずにやり通せるかどうか。自分で勝手に限界の線引きをせず、結果が出るまでやり抜けるかが合否の分岐点です。」

 2つ目は将来、医師となる姿勢だ。ほとんどの生徒は、医師を目指したきっかけは答えられるが、その先がないことが多いと言う。「すべての主語が一人称だと医師としては伸びません。自分がこれをやりたいといった一方的な思いだけではダメ。他者をおもんばかれるかどうか。つまり患者さんの心に寄り添えるかどうかが問われるのです。今後、面接が複数回実施される学校が増える可能性もあり、この点は一層重視されていくことになるでしょう。」

◆医学部合格には基礎基本が重要

 最後に改めて、合格者が口を揃えた「基礎基本の重要性」を強調した。砂川校長がもっとも重きを置いているところだからこそ、彼らの意識にも深く浸透していたのだろう。

 「どんな難関校を目指すにしても、必ず教科書を読み通し、知識の確認をすることが大切です。あらゆる予備校、塾が存在しますが、この基礎固めの部分はセルフサービス、つまり自学自習です。メディックTOMASでも同じです。そこが自学自習できない人はそもそも医学部受験生にはなれません。ただし我々は、このセルフサービスの部分を生徒がきちんとやり遂げられるよう、個別にペース配分して指示を出し、日々厳しく問い続けます。たとえば、数学であれば、3か月間で青チャートの例題750題を3回回す、といった内容です。こうした基礎を重視したルーティンワークの分量を減らしてはいけません。良質な基礎問題を『量』で圧倒すること。ここに甘えが出ないように、生徒に発破をかけ続けるのです。」

 盤石な基礎力を築いておけば、成績に多少の波があっても必ず間に合う。今春、栄冠を勝ち取った先輩たちの成績推移を見せながら、ひとりひとりの能力に見合った学習プランをアドバイスする。

 自学自習による基礎基本と、医学部入試に精通したプロ講師による完全1対1の個別指導のハイブリッド。そこに現役医学部生によるティーチングアシスタントが、メンタルを含めたアシストに入る。小規模だが手厚く、きめ細やかで温かい。家族のような深い愛と団結力で、個々の力を最大限に引き延ばしてくれるのが、メディックTOMASの一番の強みだ。
《加藤紀子》

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