どうして?日本で牛乳がペットボトル販売されない理由

 紙パック、ガラス瓶、そしてペットボトル。飲料の容器はさまざまだ。中でも、蓋を開け閉めでき、持ち運びも手軽なペットボトルは大変便利である。しかし、ペットボトルに入った「牛乳」は店頭で見かけない。どうしてペットボトル入りの牛乳はないのだろうか?

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どうして?牛乳がペットボトル販売されないワケ
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どうして?牛乳がペットボトル販売されないワケ

紙パック、ガラス瓶、そしてペットボトル。飲料の容器はさまざまだ。中でも、蓋を開け閉めでき、持ち運びも手軽なペットボトルは大変便利である。しかし、ペットボトルに入った「牛乳」は店頭で見かけない。どうしてペットボトル入りの牛乳はないのだろうか?その理由を検証してみよう。

1. 法律で禁止されていた

給食から家庭の食卓まで、ガラス瓶や紙パックはあってもペットボトルは見当たらない牛乳。想像すると見たことがないため違和感がある。どうしてないのだろうか?

栄養豊富なのがデメリットになった

牛乳はカルシウムをはじめ栄養価が非常に高い。このため、人間だけでなく雑菌も元気にしてしまう。摂氏10度以下でなければあっというまに雑菌が繁殖する。牛乳を衛生的に保つために、容器にはガラス瓶や紙パックが選択されてきたのだ。

冷蔵庫なら問題ないはず

温度が問題なら、ペットボトル入りでも冷蔵庫に保存すればいいのではないか?と疑問の方もいるだろう。しかし、メーカーはあえて「開封後に持ち運びしにくい容器」にしている。消費者の心理を考えると、蓋を開けた後も持ち運びしやすい容器に入っていると、長時間常温で持ち運んでしまうかもしれない。ペットボトルは口を直接つけて飲むシーンが極めて多い容器だ。そういった理由から、牛乳をペットボトルに入れて販売すること自体が法律で禁止されていた。

2. メーカーの努力で法改正

農林水産省のデータでは、牛乳の生産量も消費量も年々減少傾向にある。「軽くて便利なペットボトル入りの牛乳があれば、消費量が増加するかも」という意見から、生産者やメーカーは交渉を重ねた。

法律が改正される

2007年、適切な条件下で管理されればペットボトル入りでも十分安全であるとして、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」が法改正された。少しでも多くの消費者に手に取ってもらいたいという、生産側の努力が実を結んだのだ。

コストが大問題

しかし、いまだに店頭でペットボトル入りの牛乳は見かけない。生産者とメーカーが必死に取り組んだ法改正なのだが、販売には落とし穴があった。牛乳には牛乳専用のペットボトルが必要だったのだ。量の問題や、空気と遮断する素材の使用など、今までのペットボトルとまったく同じものを流用することができない。専用ペットボトルの開発、生産、牛乳をペットボトルに注入するマシンの導入などには莫大なコストがかかる。試算してみると、紙パックに比べて約1.5~3倍の販売価格になってしまうのだ。

3. 海外との比較

実は日本に対し、海外の牛乳はほとんどがペットボトル入りである。これには内容量、賞味期限などが関わっている。

種類と量が圧倒的で需要も高い

日本の紙パック入り牛乳は、業務用でもない限りほぼ1リットル入りだ。海外は大型ペットボトルに大容量で販売していることが多く、例えばアメリカでは1ガロン入りも珍しくない(1ガロン=4リットル)。これは、欧米が食文化の伝統的に牛乳消費量が多いためだ。大容量でも家族ですぐに飲み切るし、シリアルにかけたりパンにあわせたりする。すぐ飲み切るため衛生面の問題がない。また、味や容量に種類が幅広く、需要が高い。

びっくりするほど長い賞味期限

海外のペットボトル牛乳は、未開封なら非常用かと思うほど、賞味期限が長いものが存在する。2か月くらいの商品もあり、ロングライフミルクと呼ばれている。これは殺菌方法だけでなく、容器がペットボトルであることが要因だ。牛乳専用のペットボトルにはアルミ箔の層構造が採用され、長期間の空気遮断ができる。日本でもペットボトルが採用されれば、数か月は保存できる状態も夢ではないのだ。

結論

初期投資に莫大なコストがかかるペットボトル入り牛乳。せっかく法改正しても、何年も誰も手を出せないマーケットのようだ。ちなみに、牛乳に限らず、ペットボトルは一度口をつけたあとたった一晩で雑菌は2万倍に増える。どんな飲料でも早めに飲み切るようにしたい。

1か月保存する方法も?知っておきたい【牛乳】の期間別保存方法投稿者:
オリーブオイルをひとまわし編集部
監修者:
管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

どうして?牛乳がペットボトル販売されないワケ

《オリーブオイルをひとまわし編集部》

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