【大学受験2021】立教大学「国語」記述式問題の活用見送り

 立教大学は2019年12月7日、2021年度入試において、大学入学共通テスト「国語」の記述式問題の活用を見送ることを公表した。共通テストについては、共同会派による記述式試験中止法案が提出されるなど、中止を求める動きもみられる。

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立教大学「大学入学共通テスト『国語』の記述式問題の活用を見送ります」
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  • 立教大学「2021年度一般選抜の変更点」
 立教大学は2019年12月7日、2021年度入試において、大学入学共通テスト「国語」の記述式問題の活用を見送ることを公表した。共通テストについては、共同会派による記述式試験中止法案が提出されるなど、中止を求める動きもみられる。

 2021年度より導入される大学入学共通テストでは、「国語」と「数学」において記述式問題が行われる。記述採点業務を受託したベネッセホールディングスの学力評価研究機構は、2019年11月12日に記述採点に関する準備状況の一部を公表。受験生ひとりひとりの将来を左右する重要な局面において、公平・公正な入試を実現すべく、大学入試センターの指導のもと、最善を尽くすと明言している。

 一方で、共同会派を組む立憲民主党、国民民主党、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」、社会民主党、共産党が、11月14日に「独立行政法人大学入試センター法の一部を改正する法律案」(通称:記述式試験中止法案)を衆院に提出。また、中京大学の大内裕和教授らが呼びかけ人となっている「入試改革を考える会」では、11月15日と12月6日の2回にわたって、文部科学省に対して、大学入学共通テスト全体について実施を延期するよう求める声明文を提出している。

 立教大学は、2021年度「大学入学共通テスト利用入試」において、大学入学共通テストの「国語」で出題される記述式問題を活用することを公表していた。しかし、記述式問題そのものの先行きが不透明な状況となったことを受けて、学内で再検討を実施。その結果、2021年度については全学部で大学入学共通テストの「国語」の記述式問題の活用を見送ることとなった。

 なお、立教大学は11月21日時点で、文部科学省による「大学入試英語成績提供システム」の導入見送り・延期を受け、立教大学の一般入試で利用可能なスコアのひとつとして、大学入学共通テストの英語成績を加えることを決定。英語資格・検定試験のスコアと大学入学共通テストの英語成績の両方を提出することも可能としており、その場合は立教大学独自の得点換算方式に基づき、より点数の高い方を合否判定に採用するという。この措置は過渡的なものであり、大学入学共通テストの見直しが予定されている2024年度以降の入試については、改めて学内で検討するとしている。
《黄金崎綾乃》

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