【大学受験2020】合格者の男女比や出身地…東大入試を分析

 SAPIX YOZEMI GROUPによる東大合格を目指す受験生のためのWebサイト「東大研究室」は2020年4月3日、「2020東大入試状況」を公開した。2020年度東京大学入試を振り返り、前期日程の志願倍率や合格最低点、合格者の分析、推薦入試の状況などをまとめている。

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東大研究室の「2020東大入試状況」
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 SAPIX YOZEMI GROUPによる東大合格を目指す受験生のためのWebサイト「東大研究室」は2020年4月3日、「2020東大入試状況」を公開した。2020年度東京大学入試を振り返り、前期日程の志願倍率や合格最低点、合格者の分析、推薦入試の状況などをまとめている。

 東京大学の2020年度前期日程の志願者数は、全6科類の合計で、2019年度より224人少ない9,259人。2年連続の志願者減となった。SAPIX YOZEMI GROUPでは、減少の主要因を受験生の「超安全志向」と分析。2021年度からの入試改革への不安に加え、センター試験の平均点ダウンが重なったことも影響したという。

 第1段階選抜は、2017年度以降4年連続で全科類が実施。合格最低得点率は、文科一類69.0%、文科二類68.0%、文科三類63.9%、理科一類75.7%、理科二類69.6%、理科三類67.9%。前年度と比べると、文科三類がマイナス19.4%、文科二類がマイナス12.9%、理科二類がマイナス10.4%など、点数が下降した科類が目立っている。

 センター試験と2次試験の総合点は、2019年度に合格者成績が文科の中でもっとも高かった文科二類の志願者が敬遠傾向から減少し、最終の合格最低点も前年度より3.7%下降。合格者の最低点は、文科三類338.8667に対し、文科二類は337.6111と、わずかに低かった。理科三類の合格最低点は、2019年度から横ばいで、70%台を維持した。

 合格者に占める女子の割合は、全科類の合計で前年度より1.7%上昇し、19.1%。女子学生向けの住まい支援制度導入など、女子学生増を目指した大学のアプローチもあり、2020年度は3年ぶりに女子割合が上昇したものの、今回も20%に届かなかった。

 合格者の出身地では、関東(1都6県)出身者の割合は56.9%と、2年連続で減少。関東以外の割合は、6年ぶりに43%台となった。合格者の出身地別合格率は、「近畿」が41.9%ともっとも高いほか、「北海道」が41.2%、「四国」が39.2%と、例年より大きく大きく伸ばしている。

 5回目の実施となった推薦入試は、全学部・学科の合計で173人が志願。全体の志願倍率は1.7倍と、全5回とも2倍に満たなかった。全5回を通して、教養学部、理学部、法学部などの倍率が高い一方、医学部・健康総合科学科は5回とも倍率1倍未満、志願者2人以下という状況だった。最終合格者数は73人で、3年ぶりに70人台となった。

 このほか、2021年度入試についても解説しており、一般選抜の「英語」では、従来の大学入試センター試験で「筆記」のみ課されていたものが、2021年度の大学入学共通テストでは「リーディング」140点満点、「リスニング」60点満点と、「7:3」の比率に換算される。学校推薦型選抜は、「合計4人までとし男女各3人以内。ただし、同一学部(医学部は各学科)への推薦は男女各1人以内」に変更となる。
《奥山直美》

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