小中学生「原爆の認知度」8割、知った方法「授業や教科書」

 小・中・高等学校向けの教科書を発行する光村図書出版が実施した、戦争と原爆に関する子供と保護者へのアンケート調査によると、子供の「原爆の認知度」は約8割、原爆を知ったきっかけは「学校の授業や教科書」がもっとも多いことがわかった。

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原爆のことを知っていますか
  • 原爆のことを知っていますか
  • 原爆のことを知っていますか
  • 原爆はどこに投下されたか知っていますか
  • どのようにして原爆のことを知りましたか
  • 子供に戦争や原爆のことを伝えるためには、どのような方法が適切だと思いますか

 小・中・高等学校向けの教科書を発行する光村図書出版が実施した、戦争と原爆に関する子供と保護者へのアンケート調査によると、子供の「原爆の認知度」は約8割、原爆を知ったきっかけは「学校の授業や教科書」がもっとも多いことがわかった。

 光村図書出版は、ロシアによるウクライナ侵攻や、初の被爆地での開催となったG7広島サミット等により関心が高まる戦争と原爆をテーマに調査を実施。対象者は小・中学校に通う児童・生徒の保護者。回答数は300人。調査期間は2023年5月11日から5月12日。調査方法はインターネット。

 小・中学生に「原爆のことを知っていますか」と質問したところ、全体の約8割(79.0%)が「知っている」と回答した。学年別では、小1・小2が6割弱(59.2%)、小3・小4が7割強(73.9%)、小5・小6が9割弱(89.2%)、中学生は9割強(90.9%)と、学年が上がるにつれ認知度も上昇することがわかった。

 原爆を知っている小・中学生に「どこに投下されたか知っていますか」と質問したところ、6割以上(64.6%)が「広島と長崎の両方」と回答。「広島だけ」18.6%、「長崎だけ」3.8%の回答とあわせると、約9割がどこに原爆が投下されたかを認識していた。

 「どのように原爆のことを知りましたか」と質問すると、1位は「学校の授業や教科書で知った」で約7割(67.9%)。2位の「身近な人から説明を聞いて知った」23.6%、3位の「新聞・雑誌・ネット等のニュース記事や報道番組等で知った」21.9%と大きな差があった。被害に遭った人や場所に直接触れて知る機会は、非常に少ないこともわかった。

 続いて、保護者に「子供に戦争や原爆のことを伝えるために適切な方法」を質問したところ、1位は「学校の授業や教科書」で71.3%、2位は「広島や長崎の資料館や跡地等の訪問」31.7%、3位は「映画やドラマ、アニメ、演劇等」29.7%となり、2位以下は子供が知った方法と異なる順位となった。

 また、「子供の身近に、戦争を経験された人はいますか」の問いには、74.7%が「いない」と答え、子供の4人に3人は身近に戦争経験者がいないことがわかった。

《藤本ゆう子》

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