簿記の取得が最近流行っていますが、経理の年収はどれくらいでしょうか。
わからない人は多いと思いますし、年収が高ければすぐに取得したいと考えるでしょう。
そこで、今回は以下のような内容について調査を実施しました。
今回は、上記の内容をそれぞれ詳しく解説していきます。(5分ほどでサックリ理解できるようまとめました。)
経理(簿記)の平均年収はおよそ400万円
簿記の取得で年収が変化はしませんが、経理全体の平均年収は約400万円でした。
求人では、経験年数が年収に大きな影響を与えるため、以下の表を参考にしてください。
実務未経験者 | 実務経験あり (1年以上) | 実務経験あり (3年以上) |
---|---|---|
250~350万円 | 300~480万円 | 350~650万円 |
未経験の方は、簿記の取得級が高くても実務経験者よりも年収が低くなります。
実務経験が3年以上になると、大企業に転職する人も増えるため年収が大きく上がります。
3年以上の実務経験で年収に大きな差ができるように、実務経験の年数が多ければ多いほど年収は高いです。
【年齢別】経理(簿記)の年収データまとめ
年齢別の経理の年収は以下の通りです。
年収 | 月給 | ボーナス | |
---|---|---|---|
20~24歳 | 296.6万円 | 20.4万円 | 52.4万円 |
25~29歳 | 386.4万円 | 26.5万円 | 68.3万円 |
30~34歳 | 445.1万円 | 30.5万円 | 78.6万円 |
35~39歳 | 487.8万円 | 33.5万円 | 86.2万円 |
40~44歳 | 525.8万円 | 36.1万円 | 92.9万円 |
45~49歳 | 555.8万円 | 38.1万円 | 98.2万円 |
50~54歳 | 579.1万円 | 39.7万円 | 102.3万円 |
55~59歳 | 570.6万円 | 39.2万円 | 100.8万円 |
60~64歳 | 427.8万円 | 29.4万円 | 75.6万円 |
経理の年収は経験を積めば積むほど年収が増えていきます。年収は20代から40歳手前まで上昇し、40代以降は緩やかです。
年収全体的に伸びない原因としては、パートやアルバイトで経理を行っていたり、公認会計士や税理士など別の資格保有者が業務を担当しているからです。
中小企業に経理の需要が多く、大企業では会計事務所に一括で任せる傾向もあり、年収は上がりにくいです。
【男女別】経理(簿記)の年収データまとめ
男女別の年収は以下の通りです。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
年収 | 470万円 | 430万円 |
簿記の年収は男女で大きな差はありません。しかし女性の方が低い理由は、育児休暇やパート・アルバイトで経理の業務を行うからです。
ほかの業界や・業種と比べて、男女差がほとんどないため、女性におすすめの仕事です。
注意点は年収の上限が低く、活躍できる幅は少ないことです。
【まとめ】経理(簿記)は年齢や性別によって優位性はあるのか?
経理は年齢や性別で優位性はありません。
年齢が高ければ高いほど年収が高くなるのではなく、経験年数が高ければ高いほど年収は高くなります。
そのため40代になって簿記の資格を取得しても高い年収は期待できないので注意しましょう。
性別が原因で年収に差はできません。育児休暇や雇用形態など外部的な要因で年収が少しだけ差があります。
【企業によって違う?】求人から分析する年収データ
求人から見る経理の収入は以下の通りです。
職業名 | 時給 |
---|---|
営業事務 | 1,477円 |
経理事務 | 1,451円 |
一般事務 | 1,378円 |
事務 | 1,356円 |
月収で出す企業はほとんどなく、時給制が多いです。
パートやアルバイトで雇用する形態が多く、正社員として経理に配属されるには中途採用か新卒採用で入社しなければなりません。
東京や大阪では事務職の求人が多いため、経理職の派遣業務もあり、平均時給よりも大幅に高いです。
大企業でも金融関連企業や総合商社は、経理でも給与が高く、1,000万円を超えるところもあります。
経理(簿記)は独立によって年収が増えるのか?
経理の業務は、簿記資格取得者だけでなく、税理士や公認会計士も担当します。
そのため簿記の資格だけで独立する方は、少なくデータもありません。独立を考えている方は、税理士や公認会計士を目指しましょう。
経理(簿記)が年収を上げるためのポイントとは?
最後に、経理(簿記)を仕事とするうえで、年収を上げるためには「どのような行動を起こせばいいのか?」について考察したいと思います。
ポイント① 経験を積む
経理で収入を上げるためには、経験を積む必要があります。
経験を積めば積むほど年収や市場価値も高まり、高い収入を得るチャンスが広がります。
経験を積むといっても、ただ普通に業務をこなすのではなく、転職エージェントに質問をして市場価値の上げ方を確認しましょう。
ほかにも先輩が行っている業務を担当して、業務の視座や立場を上げるのも市場価値を上げる方法です。
一人で複数人分の業務ができれば、多くの企業にとって必要不可欠な人材になるでしょう。
ポイント② 繰り返し転職活動を行う
2つ目のポイントは転職活動を複数回行うことです。
最初の職場で高い収入を得られるのはごくわずかな人だけです。そのため多くの方は収入を上げるために、転職をして高い給与が見込める企業に転職しましょう。
アルバイトで経理を行っている人は、中小企業の経理に正社員として入社するのがよいです。アルバイトでは任されなかった業務を担当できるため、大企業に転職する準備が可能です。
また定期的に転職エージェントと連絡をとって、市場価値を上げる方法を定期的に確認しましょう。
ポイント③ 難しい級を取得する
簿記は級が高ければ高いほど、大きい企業に入社しやすいです。
中小企業では簿記2級で十分かもしれませんが、大企業では簿記1級を求めることもあります。
中小企業の正社員から大企業に転職するときは、簿記1級を保有していたほうが有利です。
連結決算など簿記1級でしか学ばない難しい内容を活用するからです。合格率は低いですが、大企業に転職を考えている方は一度挑戦してみましょう。