ファイナンシャルプランナー(FP)2級の難易度と合格率は?ほかの資格と比較

金融リテラシーが重要になってきた近年において、金融系の資格を取得する人はドンドン増えています。

実際に、ここ10年間でファイナンシャルプランナーの受験者数は、着実に伸びてきています。以下の表から、2023年は10年前に比べて、受験者数が1人以上増えていることがわかります。

試験実施年月受験者数
2023年9月29,220人
2022年9月31,989人
2021年9月32,697人
2020年9月29,789人
2019年9月25,806人
2018年9月24,177人
2017年9月23,317人
2016年9月22,984人
2015年9月20,404人
2014年9月19,432人
2013年9月17,449人
出典:日本FP協会

そんなファイナンシャルプランナーは以下のような、職業におすすめできるわけですが…

【FP資格取得をおすすめできる職業】
・保険会社や代理店の営業
ファイナンシャルプランナーを学ぶ際に、保険関連の内容が非常に広く深い。
・銀行員
今の銀行員は窓口での対応が少なくなり、保険や金融商品の営業に力を入れている。
・不動産関係の営業
不動産の売買や法律、税金をファイナンシャルプランナーでは学べる。顧客に具体的なライフプランを提案できる。

「実際に合格するにはどれくらい難しいのか…?」気になるところです。

そこで、このページでは

・合格率や勉強時間から考えるFP試験の難易度
・ほかの資格と比べて、どれくらい難しいのか
・【おまけ】FP試験の合格率を上げるためのテクニック

この3点に絞って情報をお伝えしていきます。

ちなみに、FP(ファイナンシャルプランナー)試験は、「日本FP協会」と「きんざい」2つの機関で受けられます。

上記のことを知らなかった人は、このページの内容には必ず目を通しましょう。(知らなかったばかりに、後で損する方もいるので…)

まず初めに、すべての調査結果を簡単にまとめておきました。

目次

【分析結果まとめ】FP2級の試験難易度はどれくらい?

「ファイナンシャルプランナー2級がどれくらい難しいのだろう?」

「そもそも独学で合格できる?」

そう思う方は非常に多いと思います。そのため当記事では、ファイナンシャルプランナー2級の難易度を、

  • 必要な勉強時間
  • 合格率
  • ほかの資格との比較

で分析します。

【必要な勉強時間】
必要な勉強時間は人によって変わりますが、150〜200時間ほどだと言えます。ファイナンシャルプランナー3級の資格を取得した直後から勉強すれば、100時間未満で合格可能です。

【合格率】
ファイナンシャルプランナー2級の試験では、2種類の試験学科試験、実技試験があります。以下が各試験の合格率です。

学科試験:40~50%(過去3年間)
実技試験:55~70%(過去3年間)

両方の試験で合格データが無いため、正確にはわかりませんが最低でも22%の確率で合格します。

【ほかの資格と比較した場合の難易度】
ファイナンシャルプランナー2級の試験はほかの試験よりも簡単です。理由は日商簿記2級や宅地建物取引士よりも勉強時間が短く、合格率が高いからです。

具体的には日商簿記2級の合格率は15%〜30%で、ここ数年の合格率は20%以下です。合格するためには、勉強時間も200〜350時間必要です。

ほかにも宅地建物取引士の合格率は平均15%です。合格のために200〜300時間勉強しなければなりません。さらにファイナンシャルプランナー2級は、学科と実技の合格は別けられているので、片方を合格して、もう片方を次の回で合格すれば2級を取得できます。

以上からほかの資格に比べて、ファイナンシャルプランナー2級の試験は簡単です。

【結論】
結論から言ってしまうと、ファイナンシャルプランナー2級の試験はやや難しいです。両方を同時に合格できるのは20〜30%台のため、簡単には資格を取得できないでしょう。

ほかの資格に比べれば簡単ですが、勉強時間は最低でも200時間も必要なため初心者には難しいです。ファイナンシャルプランナー3級を取得してから、2級の学習をすると取得しやすくなるでしょう。

FP2級の合格点まとめ

日本FP協会ときんざいどちらも合格点は6割です。以下に表でまとめました。

日本FP協会出題方法合格基準
学科マークシート(60問)36/60
実技記述式(40問)60/100
出典:日本FP協会
きんざい出題方法合格基準
学科マークシート(60問)36/60
実技記述式(5題)30/50
出典:きんざい

FP2級の受験者データまとめ

ファイナンシャルプランナー2級は幅広い業種や年齢の方が受験して、合格しています。とくに最近では、

  • 保険や共済組合の人
  • 金融や不動産業の社員

が受験しています。

保険や共済組合の人

保険の営業や共済組合の方が多く受験します。顧客向けの保険商品の紹介や将来に向けた備えなど、幅広い用途でファイナンシャルプランナー2級の知識は活用可能。うまく提案ができれば、営業成績も上がるのでビジネススキルとしても重宝します。

金融や不動産業の社員

不動産の購入や金融商品の見直しなど、顧客の悩みの解決をするために勉強します。顧客に合わせてライフプランや商品の提案が必要なため、ファイナンシャルプランナー2級の知識は役に立つでしょう。

最近では物価高騰の影響や金融商品、NISAやiDeCoへの投資など、金融知識への学習が注目されているので今後も増えると予想されています。

FP2級を取得するメリット

ファイナンシャルプランナー2級は家計の相談はもちろん、専門的な保険契約内容や不動産取引、税金を学習します。そのためメリットが多く、とくに4点が挙げられます。

  • 就職・転職が有利になる
  • 家計の見直しに役立つ
  • 資産運用に活用
  • ファイナンシャルプランナーとして独立できる

メリット① 就職・転職が有利になる

ファイナンシャルプランナー2級は税金や相続対策、保険の見直し、不動産など幅広い分野を学習します。金融知識がある証明になるため、とくに金融業界や保険業界への就職で有利になりやすいです。

就活前に資格を取得すれば、面接でアピールもできるでしょう。

ファイナンシャルプランナーの試験難易度は会計士ほど難しくはないですが、知名度は非常に高いです。そのため社会的信用も高く、履歴書にも書けるため周りの学生と差をつけられるでしょう。

メリット② 家計の見直しに役立つ

ファイナンシャルプランナーでは顧客に向けて、家計の相談やライフプランの提案をします。それを自分にも応用すれば、節税や資金繰りに使えます。

毎年金融関連の法令は変更されており、相続税の基礎控除引き下げなど個人の負担が増えている状況です。家計の防衛やファイナンシャルプランナーを生かした新しい収入源を作るなど自分の生活に大きく役立ちます。

メリット③ 資産運用に活用できる

ファイナンシャルプランナー2級の勉強では、株式投資や資産運用、投資信託など金融商品に関してもしっかりと学びます。

NISAやiDeCo、仮想通貨など投資に関して積極的に企業や国がキャンペーンを実施。「老後2000万円問題」など年金問題があるように、将来の不安が浮き彫りになっています。

超低金利で銀行に預けても、利息がほとんどつかず投資するほうが大きなリターンが得られます。

資産の運用やリスク回避の面でファイナンシャルプランナー2級は大きく役に立つでしょう。

メリット④ ファイナンシャルプランナーとして独立できる

ファイナンシャルプランナー2級以上の資格があれば、独立する道もあります。最初は副業的に始めて、徐々に顧客を抱えれば独立も可能です。

独立をすれば、自由な働き方が可能になり収入に上限がなくなります。

高い収入を得たい方やフリーランスを目指している方にも、ファイナンシャルプランナーはおすすめです。

そもそもFP試験は「日本FP協会」と「きんざい」で受けられる?

ファイナンシャルプランナー試験には2種類あります。きんざいと日本FP協会が実施し、取得できる資格は同じです。しかし2つの違いがあり、5つ紹介します。

  1. 受験者数
  2. 試験問題
  3. 合格率
  4. 試験難易度

1.受験者数

両方の試験の受験者数は以下の通りです。

きんざい日本FP協会
2023年9月28,094人23,917人
2023年5月27,239人24,727人
2023年1月36,713人29,466人

ファイナンシャルプランナー3級とは違って、2級ではきんざいのほうが受験者数が多いです。(実技は試験が違うので学科のみ記載しています。)

2.試験問題

ファイナンシャルプランナー2級の試験では、学科試験は同一問題です。しかし実技試験は、違います。

日本FP協会の試験では「資産設計提案業務」、きんざいの試験では、「個人資産相談業務」「中小事業主資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」のうち一つを選択します。

日本FP協会の方がきんざいよりもまんべんなく出題され、きんざいは試験の選択によって偏りが存在。

3.合格率

きんざいと日本FP協会のファイナンシャルプランナー2級の試験合格率は以下のとおりです。

きんざい日本FP協会
2023年9月22.75%53.54%
2023年5月17.51%48.82%
2023年1月29.07%56.12%

表から見ると、日本FP協会の方が合格率が高いです。ただし試験内容は同じのため、差は本来できないです。

合格率に大きな差を作る原因として、

  • きんざいの試験にはやる気がない人が多い
  • 独立を考えている人は日本FP協会の試験をうける

が挙げられています。

くわしく解説すると、きんざいの試験では、強制的に受験させられている人がいます。

具体的には、きんざいの受験者には金融機関に所属する社員が団体で受験しているケースが多いです。金融機関の人たちはやる気のある人も多いですが、中にはやる気のない人や勉強しない人が一定数存在します。

受験者にやる気が無いため、不合格になってしまいます。

ほかには将来独立を目指している方や自主的に資格取得を考えている人は、日本FP協会で受験する傾向が高いです。

以上から日本FP協会のほうがきんざいよりも合格率が高いと言えます。

4.試験難易度

試験の難易度は大きな差はありません。学科では共通の試験問題が出題されます。しかし、少しだけきんざいのほうが難しいです。

実技の試験で比較すると以下の通りです。

きんざい日本FP協会
2023年9月40.80%52.02%
2023年5月39.49%58.61%
2023年1月35.14%56.12%

上記で挙げた理由の通り、合格率に大きな差がありますが実際は大きくないです。

学科で平均20%の合格率の違いがあるため、それを除くと実技試験では同じぐらいの合格率になります。

【結論】どちらのFP試験を受けるべき?

結論としては、どちらを選択しても大差はありません。ファイナンシャルプランナー3級と違って、合格率に差はなく試験の難易度も変わりません。

そのため2級は、どちらを選んでも合格に影響を与えません。

FP2級の合格率について

ファイナンシャルプランナー2級の合格率は、学科が40〜55%、実技は55〜70%です。またきんざいは学科が20〜35%、実技は35〜45%です。

日本FP協会の合格率を分析

以下が日本FP協会の各試験の合格率です。

(毎年試験内容が少しずつ変わっているので、ここ最近10回分のデータを記載)

日本FP協会日程学科合格率実技合格率
2023年9月53.54%52.02%
2023年5月48.82%58.61%
2023年1月56.12%56.12%
2022月5年49.20%62.11%
2022年1月41.51%56.33%
2021年9月50.56%60.26%
2021年5月55.61%66.67%
2021年1月44.02%71.01%
2020年9月49.19%57.37%
2020年5月
出典:日本FP協会

直近10回ほどの合格率を分析すると、日本FP協会は実技は5割、学科は6割が合格します。

きんざいの合格率を分析

以下がきんざいの各試験の合格率です。

(毎年試験内容が少しずつ変わっているので、ここ最近10回分のデータを記載)

きんざい学科合格率実技合格率
2023年922.75%40.80%
2023年517.51%39.49%
2023年129.07%35.14%
2022年522.11%32.80%
2022年119.50%45.34%
2021年925.46%40.03%
2021年533.82%44.76%
2021年123.42%45.58%
2020年933.10%48.09%
2020年5月(中止)
出典:きんざい

きんざいの合格率はは学科の試験が著しく低く、2割ほど、実技はその倍の4割です。

FP試験の内容から難易度を分析

ファイナンシャルプランナー2級の試験の内容を日本FP協会ときんざいで比較して、学習しなければならない部分をすべて解説します。

日本FP協会の試験内容

日本FP協会の学科と実技試験の出題範囲は以下の通りです。

【学科試験】

スクロールできます
A ライフプランニングと資金計画
1.ファイナンシャル・プランニングと倫理
2.ファイナンシャル・プランニングと関連法規
3.ライフプランニングの考え方・手法
4.社会保険
5.公的年金
6.企業年金・個人年金等
7.年金と税金
8.ライフプラン策定上の資金計画
9.ローンとカード
10.ライフプランニングと資金計画の最新の動向
B リスク管理
1.リスクマネジメント
2.保険制度全般
3.生命保険
4.損害保険
5.第三分野の保険
6.リスク管理と保険
7.リスク管理の最新の動向
C 金融資産運用
1.マーケット環境の理解
2.預貯金・金融類似商品等
3.投資信託
4.債券投資
5.株式投資
6.外貨建商品
7.保険商品
8.金融派生商品
9.ポートフォリオ運用
10.金融商品と税金
11.セーフティネット
12.関連法規
13.金融資産運用の最新の動向
D タックスプランニング
1.わが国の税制
2.所得税の仕組み
3.各種所得の内容
4.損益通算
5.所得控除
6.税額控除
7.所得税の申告と納付
8.個人住民税
9.個人事業税
10.タックスプランニングの最新の動向
E 不動産
1.不動産の見方
2.不動産の取引
3.不動産に関する法令上の規制
4.不動産の取得・保有に係る税金
5.不動産の譲渡に係る税金
6.不動産の賃貸
7.不動産の有効活用
8.不動産の証券化
9.不動産の最新の動向
F 相続・事業承継
1.贈与と法律
2.贈与と税金
3.相続と法律
4.相続と税金
5.相続財産の評価(不動産以外)
6.相続財産の評価(不動産)
7.不動産の相続対策
8.相続と保険の活用
9.相続・事業承継の最新の動向
引用:日本FP協会

【実技試験】

V 資産設計提案業務
1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
2.ファイナンシャル・プランニングのプロセス
3.顧客のファイナンス状況の分析と評価
4.プランの検討・作成と提示
引用:日本FP協会

日本FP協会の試験ではまんべんなく出題されるため、全体的に学習しなければ合格できません。

きんざいの試験内容

きんざいの学科と実技試験の出題範囲は以下の通りです。

【学科試験】

スクロールできます
A ライフプランニングと資金計画
1.ファイナンシャル・プランニングと倫理
2.ファイナンシャル・プランニングと関連法規
3.ライフプランニングの考え方・手法
4.社会保険
5.公的年金
6.企業年金・個人年金等
7.年金と税金
8.ライフプラン策定上の資金計画
9.ローンとカード
10.ライフプランニングと資金計画の最新の動向
B リスク管理
1.リスクマネジメント
2.保険制度全般
3.生命保険
4.損害保険
5.第三分野の保険
6.リスク管理と保険
7.リスク管理の最新の動向
C 金融資産運用
1.マーケット環境の理解
2.預貯金・金融類似商品等
3.投資信託
4.債券投資
5.株式投資
6.外貨建商品
7.保険商品
8.金融派生商品
9.ポートフォリオ運用
10.金融商品と税金
11.セーフティネット
12.関連法規
13.金融資産運用の最新の動向
D タックスプランニング
1.わが国の税制
2.所得税の仕組み
3.各種所得の内容
4.損益通算
5.所得控除
6.税額控除
7.所得税の申告と納付
8.個人住民税
9.個人事業税
10.タックスプランニングの最新の動向
E 不動産
1.不動産の見方
2.不動産の取引
3.不動産に関する法令上の規制
4.不動産の取得・保有に係る税金
5.不動産の譲渡に係る税金
6.不動産の賃貸
7.不動産の有効活用
8.不動産の証券化9.不動産の最新の動向
F 相続・事業承継
1.贈与と法律
2.贈与と税金
3.相続と法律
4.相続と税金
5.相続財産の評価(不動産以外)
6.相続財産の評価(不動産)
7.不動産の相続対策
8.相続と保険の活用
9.相続・事業承継の最新の動向
引用:きんざい

【実技試験】

スクロールできます
Ⅰ 個人資産相談業務
1.関連業法との関係及び職業 上の倫理を踏まえたファイナン シャル・プランニング
2.個人顧客の問題点の把握
3.問題の解決策の検討・分析
4.顧客の立場に立った相談
Ⅱ 保険顧客資産相談業務
1.関連業法との関係及び職業 上の倫理を踏まえたファイナン シャル・プランニング
2.保険顧客の問題点の把握
3.問題の解決策の検討・分析
4.顧客の立場に立った相談
III 資産設計提案業務
1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
2.ファイナンシャル・プランニングのプロセス
3.顧客のファイナンス状況の分析と評価
4.顧客の立場に立った相談
IV    損保顧客資産相談業務
1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
2.損保顧客のニーズ及び問題点の把握
3.問題解決策の検討・分析
4.顧客の立場に立った相談
引用:きんざい

きんざいは日本FP協会と違い、実技試験では複数の選択肢があり、そのうち1つを選択して合格すればよいです。

FP2級の難しい分野は?

ファイナンシャルプランナー2級の試験で難しい部分は、

  • 金融資産運用
  • 不動産
  • 相続

が挙げられます。

金融資産運用ジャンル

金融資産運用の分野では、株式市場について理解しなければなりません。円安円高外貨についてのバランスや通貨の流れを学習します。ほかにもNISAやiDeCoなどはもちろん、投資信託やインデックス投資などの知識も問われます。

投資の経験者には簡単な分野かもしれませんが、未経験者には難しいです。海外の金融知識はもちろん、難しいカタカナ用語も理解しなければなりません。

そのため投資未経験者には、金融資産運用は難しいです。

経済の流れを先に理解すれば、後から簡単に用語を覚えられます。細かい内容ではなく、基本原理原則が大切です。

不動産ジャンル

次に難しい分野は「不動産」です。理由は不動産の売買や不動産を所有している人が非常に少ないからです。

不動産の取引はもちろん、法令や税金を知らなければなりません。しかし不動産自体馴染みが薄いためイメージしにくいでしょう。

そのため不動産の分野を攻略するには以下の項目を重点的に勉強しましょう。

  • 不動産の権利と取引
  • 不動産に関わる税金
  • 不動産関連の法令

不動産の取引項目では、登記と宅地建物取引業者の攻略が必要です。土地の差し押さえや権利の取得などを覚えましょう。

不動産の税金は、計算をせず項目だけ覚えましょう。譲渡による利益や控除金額など知識に注力すれば、計算の部分も理解しやすいです。

不動産の法令は、建築基準法と区分所有法から覚えるようにしましょう。そうすればほかの分野も理解しやすく、高得点も取りやすいです。

ファイナンシャルプランナー3級と違って相手に提案できる能力が2級には求められます。そのため早めに勉強を開始しなければなりません。

相続ジャンル

「相続」項目は民法の規定を最初に理解しましょう。法定相続分や遺言など基本的な内容を理解してから、税法を学ぶのがコツです。民法を理解せずに税法を学習すると、知識があやふやになってしまい、理解に苦労します。

基礎である民法が理解できれば、税法も体系的に理解しやすいでしょう。

相続は誰もが行うものですが、日常的には遭遇しません。そのため相続の勉強は自分の身近な家族を想定して理解するとわかりやすいです。

FP2級の難しい分野まとめ

ファイナンシャルプランナーで学習者が難しいと感じる分野には、

  • イメージしづらい、日常的に体験しない
  • 海外金融の考え方が必要

という共通点が挙げられます。

そのため最低でも理解しやすくするために、イメージして学習するのをおすすめします。

【まとめ】FP2級の難易度を調査してみた結果!

結論から言ってしまうと、ファイナンシャルプランナー2級の試験はやや難しいです。両方を同時に合格できるのは20〜30%台のため、簡単には資格を取得できないでしょう。

ほかの資格に比べれば簡単ですが、勉強時間は最低でも200時間も必要なため初心者には難しいです。ファイナンシャルプランナー3級を取得してから、2級の学習をすると取得しやすくなるでしょう。

【必要な勉強時間】
必要な勉強時間は人によって変わりますが、150〜200時間ほどだと言えます。ファイナンシャルプランナー3級の資格を取得した直後から勉強すれば、100時間未満で合格可能です。

【合格率】
ファイナンシャルプランナー2級の試験では、2種類の試験学科試験、実技試験があります。以下が各試験の合格率です。
学科試験:40~50%(過去3年間)
実技試験:55~70%(過去3年間)
両方の試験で合格データが無いため、正確にはわかりませんが最低でも22%の確率で合格します。

【ほかの資格と比較した場合の難易度】
ファイナンシャルプランナー2級の試験はほかの試験よりも簡単です。理由は日商簿記2級や宅地建物取引士よりも勉強時間が短く、合格率が高いからです。

具体的には日商簿記2級の合格率は15%〜30%で、ここ数年の合格率は20%以下です。合格するためには、勉強時間も200〜350時間必要です。

ほかにも宅地建物取引士の合格率は平均15%です。合格のために200〜300時間勉強しなければなりません。
さらにファイナンシャルプランナー2級は、学科と実技の合格は別けられているので、片方を合格して、もう片方を次の回で合格すれば2級を取得できます。

以上からほかの資格に比べて、ファイナンシャルプランナー2級の試験は簡単です。

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