【2022年最新】中小企業診断士はなくなる?役に立たないという噂は本当?

「資格なくても同じ業務を担当できる」
「中小企業診断士に独占業務が存在しない」

中小企業診断士は、上記のような事が言われることも多く、ネットの意見など耳にする方も多いでしょう。

そのような中小企業診断士の現状を、まずは下記のような結論を出しました。

【ざっくり結論…】
中小企業診断士における2022年現在の需要は…

  • AIに仕事を取られる可能性が低く、今後も存在し続ける可能性が高い
  • 新しい企業が誕生すれば需要がある
  • 少子高齢化で一人あたりの需要は増えている

このように「中小企業診断士にまったく需要が無い」「絶対にやめとけ!」と言い切る事はできません。(少なくとも当サイトでは)

とは言え、実際に調査していく中で「やめとけ」と言われるだけの根拠も出ているので、詳しく解説していきたいと思います。

目次

「中小企業診断士はなくなる?」役に立たない!と言われる3つの理由が判明!本当なのか?

あくまで「絶対なくなる!」と理由を断言する事はできませんが、可能性はある…といった話として目を通していただければと思います。

なくなる理由①独占業務が存在しない

中小企業診断士には独占業務が存在しません。独占業務とは、ある特定の資格のみしか行えない業務のことです。

たとえば手術など高度な医療行為が必要な場合は、医師しか担当できません。医師以外が手術や高度な医療行為を行えば、違法行為もしくは犯罪行為として刑事処罰される可能性も。

医師しかできないため、業務が減ることなく安定して稼ぐことが可能です。一方で中小企業診断士は、経営コンサルタントや戦略コンサルなど他の肩書の労働者と案件獲得を競争しなければなりません。

単純に言えば、案件一つに応募が多数来ます。

なくなる理由②資格だけでは食べていけない、十分に稼げない

2つ目の理由は、中小企業診断士は資格だけでは食べていけません。理由は資格と何かをかけ合わせて、希少価値を作らなければ役に立たないからです。

一般的に中小企業診断士は、以下の2通りの方法が業務として、存在します。

  • 資格を生かして自社の経営状況を診断をする
  • 独立して専門分野の中小企業やスタートアップの経営補助

もし自分が会社に属していて、資格を取得すれば会社内で経営部門で活躍できるかもしれません。中小企業で経営部門がなければ、社長や経営陣と関係を強くできるため昇格できる可能性が高くなります。

他にも独立して、自分が好きな分野や興味のある分野に属している企業を中心に業務を行う方法もあります。多数の類似企業を担当するため、競合他社や企業の弱点を客観的に判断可能です。

なくなる理由③就職のときに直接役に立つわけではない

中小企業診断士の資格は、就職のときには役に立ちません。中小企業診断士は、社会人になってから価値を持ちます。

中小企業診断士で学べる内容は、スペシャリストではなくゼネラリスト(総合職)向けの内容です。そのため就職には役に立ちませんがスキルアップや転職には有利に働きます。

社会人としてのスキルアップができるため、他の企業でも活躍ができる可能性が高いと判断されるからです。

【逆に…】「中小企業診断士はなくならない」将来性ありと言われる理由

「中小企業診断士はなくなる」「近い将来には廃止されるだろう」と言われる理由も、ここまでの内容でだいたいはわかりました。

とは言え、一定の条件を満たしている人には自信を持っておすすめできる資格だと考えます。

なくならない理由①AIに業務を取られる心配がない

1つ目の理由は中小企業診断士の案件はAIに代替できないからです。

2015年12月に公表された、野村総合研究所とオックスフォード大学の共同研究では、「AIによる代替可能性の高い職業」というテーマで、中小企業診断士は0.2%しか代替できないと発表されました。

つまりAIが誕生しても、案件が無くなる可能性は低く今の状態をキープできるといえます。

案件が無くなる可能性が低い理由は、下記のとおりです。

  • 数字に表れないものを読み取る能力
  • 高いコミュニケーション能力

数字の読み取りができるAIに対して、人間の感情や考えを汲み取る力はありません。

そのためAIでは代替されず、このまま需要が存在するといえます。

なくならない理由②勉強内容が経営や会社の構造理解につながる

たしかに中小企業診断士としての資格および能力だけでは、ビジネス業界で戦っていく力として不足していると考える方も多いでしょう。

しかし、あくまで会社経営に携わっていく上での”登竜門”と考えれば、非常に魅力的な目標になると考えています。

中小企業診断士の資格を取得するためには、会社経営の構造理解は必須となっているため、資格を所持しているだけで一定の能力を有しているという証になるのです。

よって、中小企業診断士のみでは役に立ちづらいかもしれませんが、一定の能力を有している証として、中小企業診断士は今後も必要と言えるでしょう。

【これが実態】中小企業診断士で食っていけるのか?儲かるのか?

実際のところ…他の人がなんと言おうと、自分自身は中小企業診断士でしっかりと稼いで食っていけるのか?かが重要です。

そこで、あくまで一例ですが実際の話を少しまとめたので、参考にしてみてください。

実態①「人生変わるレベルの成功も失敗も無い」という話

中小企業診断士の資格を取得しても、人生が変わるレベルでの変化はありません。

理由は以下の通りです。

  • 医師や弁護士のように独占業務がない
  • そもそも就活に影響がほとんどない
  • 案件獲得が難しい

中小企業診断士の業務は、経営コンサルタントや戦略コンサルなどほかの肩書の人達のように競合がいます。

独占業務ではなく、スキルアップ資格のため劇的な変化はありません。

他にも新人中小企業診断士は案件の獲得が難しく、簡単に実績を積めません。

実態②年収は高いが、兼業で収入を高めなければならない

中小企業診断士の年収は高く、平均年収は約739万円です。

日本の平均年収が443万円なので、300万円ほどの差があります。

しかし中小企業診断士の業務は相談業務だけでなく、他の内容も含めた内容になっています。

一般社団法人 中小企業診断協会のアンケート調査結果では以下の通りです。

平均報酬(平均)最高報酬(平均)回答数構成比(%)
経営指導97千円/日141千円/日1,09229.78
講演・教育訓練130千円/日191千円/日89224.33
診断業務108千円/日207千円/日80722.01
原稿執筆5千円/枚(400字)6千円/枚(400字)44412.11
調査・研究49千円/日87千円/日43211.78
参考:一般社団法人 中小企業診断協会

経営指導や診断業務がメインで、他にも本や書類の執筆はもちろん、講演会での相談業務も担当しています。

収入が高くても、さまざまな業務の組み合わせでできています。

実態③アルバイトの募集も存在する

中小企業診断士にはアルバイト業務が存在します。

正社員として雇われず、個人事業主として独立したが上手くいかなかった人が業務を行っています。時給は他の業種に比べて高いわけではなく、数百円しか変わりません。

つまり中小企業診断士でも収入に大きな格差があります。うまく案件の営業方法を見つけたり、他社との差別化ができれば高収入が得られます。

反対に営業ばかりして実績がまったく作れない人も多いです。マーケティングの観点を活用したり、SNSを使って集客する工夫が必要です。

【最後に】難易度や合格率と将来性を考えても、中小企業診断士はおすすめできるのか?検証

中小企業診断士の現実や将来性を確認したところで、試験の概要や合格率、独学で合格できるのかを解説します。

とくに今後受験を検討されている方や中小企業診断士に興味のある方は必ず目を通しましょう。

試験概要

中小企業診断士の試験のスケジュールや受験料は以下の通りです。

1次試験2次試験
受験料13,000円17,200円
出願期間4月上旬~5月末8月下旬〜9月中旬
試験日程8月上旬の2日間(筆記)10月中旬~下旬
(口述)12月中旬
試験実施場所札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇の8都市
受験資格なし1次試験合格者のみ
合格率(2021年度)36.4%18.3%
参考:中小企業診断士協会

中小企業診断士の合格率は低く、平均5%です。

また試験は長期に渡るため、試験対策を十分に行わなければ合格はできません。

試験難易度

結論からいいますと、中小企業診断士試験の難易度は非常に難しいです。

各試験の合格率が20〜40%のため、全体の合格率は4~8%だからです。

下記に合格率の推移を紹介します。

年度1次合格率(A)2次合格率(B)試験合格率(A)×(B)
平成29(2017)21.70%19.4%4.2%
平成30(2018)23.5%18.8%4.4%
令和元(2019)30.2%18.3%5.5%
令和2(2020)42.5%18.4%7.8%
令和3(2021)36.4%18.3%6.6%
引用:中小企業診断士協会

合格に必要な勉強時間

試験に合格するために必要な勉強時間は、以下の通りです。

No.科目必要な勉強時間
1財務・会計150時間
2企業経営理論130時間
3運営管理120時間
4経済学・経済政策120時間
5経営情報システム110時間
6経営法務110時間
7中小企業経営・政策60時間
8事例1~事例3100時間
9事例4100時間
引用:中小企業診断士協会

1〜7は一時試験、8と9は二時試験の科目です。合計で最低でも1,000時間の勉強をしなければなりません。

経済や経営、商学部を大学で学んだ方は、上記の時間よりも短くなるかもしれません。反対にまったく関係のない学部では、上記の時間よりも多くなると考えておきましょう。

中小企業診断士と他の資格を比較した難易度

他の資格と中小企業診断士を偏差値で比較してみました。

資格名偏差値
中小企業診断士67
日商簿記検定試験 1級67
気象予報士64
不動産鑑定士74
参考:資格のとり方

中小企業診断士の難易度は、相対的に見て難易度が高いといえます。

理由は気象予報士の資格は難易度が高いといわれており、簿記1級と同じ難易度といわれているからです。

また中小企業診断士よりも難しく知名度の高い資格がほとんどありません。司法書士や弁護士、公認会計士など国内最難関の資格しか無いからです。

中小企業診断士は独学で合格できるのか?

結論からいいますと、独学で中小企業診断士に合格するのは非常に難しくおすすめしません。

理由は合格率5%台には、予備校や通信講座の受験生も含まれているため、独学者の合格率は1%台と考えられます。

独学者向けに参考書や教科書が数多く出版されていますが、基本的には効果がなく予備校や通信講座受験生が独占しています。

たとえば合格者全体の13%が、大手資格予備校のTACの講座を受けました。資格の大原やLEC東京リーガルマインドなども多くの合格者を輩出しています。

以上から全体の合格者の10%未満が独学で合格したと考えられます。そのため独学での合格率は0.5〜1%のため、独学での受験はおすすめしません。

通信講座などのサービスを検討する場合は、当サイトでも比較・検証を行ったデータをまとめているので、役立ててみてください。

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