【2022年】予備試験は独学で合格できる?難しい理由を勉強法などから解説

予備試験に合格できる人は毎年約4%です。難易度は司法試験並みに難しく、合格するためには予備試験専用の塾に通うことがおすすめです。

独学で合格する人は、それ以下のため国内でも最も難しい試験の一つとされています。

“4%”という数値は独学に限らず、通信講座で学んだ受験者も含まれているため、独学のみで考えると合格率は”1%”以下になることが想定できます。

予備試験の合格者の大多数は通信講座や予備校を利用しています。学歴も東京大学や慶應義塾大学など国内でも難関大学のため、高卒や社会人で独学で学ぶ人はほとんどいません。

そこで、そんな予備試験の独学での合格を目指すにあたって、必要な情報を調査してまとめました。

【当ページの内容をざっくりまとめると…】
・そもそも予備試験とはなにか
・予備試験の合格率から見る難易度
・予備試験を受験するために必要なもの
・独学のメリット・デメリット
・予備試験を独学で受験するときアドバイス

今回は、上記の内容をそれぞれ詳しく解説していきます。(5分ほどでサックリ理解できるようまとめました。)

目次

そもそも予備試験とは?どんな仕事内容?

予備試験とは「法科大学院修了者と同等の学識及びその応用能力並びに法律に関する実務の基礎的素養を有するかどうかを判定する」(司法試験法5条)ための試験です。

つまり法科大学院卒業資格と同等の資格を得られます。予備試験には学歴は関係ないため、高卒や社会人なども受験可能です。

また法科大学院を卒業するためには、時間的または経済的コストを避けたい人は予備試験が効率的といえます。

予備試験の合格が難しい理由

予備試験が難しい理由は以下の通りです。

  • 複数段階の試験
  • 試験範囲が広い
  • 法律の内容自体が難しい

それぞれ詳しく見ていきましょう。

難しい理由①複数段階の試験

予備試験では同じ年に短答式試験、論文式試験、口述試験が開催されています。

3つの試験、すべてに合格しないと、予備試験合格の資格を手にすることは出来ません。試験はそれぞれ7、9、11月に開催され、合格者のみが次の試験に進めます。

それぞれの試験で出題される科目や求められる能力が異なり、学習計画を立てなければいけません。

難しい理由②試験範囲が広い

予備試験の難易度が高い2つ目の理由として、試験範囲が膨大なことが挙げられます。担当試験では以下の科目を学ばなければなりません。 

  • 憲法
  • 民法
  • 刑法
  • 商法
  • 民事訴訟法
  • 刑事訴訟法
  • 行政法
  • 一般教養

また論文では以下の科目を学ぶ必要があります。

  • 憲法
  • 民法
  • 刑法
  • 商法
  • 民事訴訟法
  • 刑事訴訟法
  • 行政法
  • 選択科目【倒産法・ 租税法・ 経済法・ 知的財産法・ 労働法・ 環境法・ 国際関係法(公法系)・ 国際関係法(私法系)】※いずれか1科目を選択
  • 実務基礎科目(民事実務基礎、刑事実務基礎)

司法試験の短答式試験は刑法、民法、憲法の3科目のみのため、司法試験のほうが簡単ともいえます。

法科大学院で数年かけて学ぶ内容を一度に試されるため、試験対策は難しいです。

難しい理由③法律の内容自体が難しい

予備試験の難しさは、法律関係の学習にあります。大学受験では、知識を積み上げて正確に答えるだけの試験でした。

司法試験や予備試験では、正確に答えるのはもちろん論理展開や解答の抜けや漏れを補う必要があります。

学習方法が大きく違うため、今までの勉強法が通用しないことが試験の難易度を上げています。

【結論】予備試験に独学で合格することは可能か?

“独学”で予備試験の合格を目指すうえで「勉強はどのくらい必要なのか?難しいのか?」など、多くの方が不安に感じる要素はいくつか存在します。

しかし、まずは勉強量を度外視して「そもそも予備試験は、大学や講座に通わなくても合格する可能性は1%でもあるのか…?」について、調査結果をまとめました。

いくら独学で勉強しても「受験資格」などが必要だった場合は、学校や講座に通う必要が出てくるものです。

ここでは大きく以下2つの観点から、調査結果をまとめています。

  • 「合格率から分析する試験の難易度」の観点
  • 「受験資格」の観点

①合格率から導く!予備試験の一般的な難易度レベル

予備試験の一般的な難易度は以下の通りです。

年度受験者数合格者数合格率
令和3年11,7174673.99%
令和2年10,6084424.17%
平成31年11,7804764.04%
平成30年11,1364333.89%
平成29年10,7434444.13%
平成28年10,4424294.11%
平成27年10,3343943.81%
平成26年10,3473563.44%
平成25年9,2243513.81%
平成24年7,1832193.05%
引用:法務省

予備試験は一般的に司法試験と同様の難易度といわれています。予備試験の合格ラインは最低でも全体の6割必要です。(162/270点)

直近のデータから独学で合格は可能ですが、実際の合格率は1%未満です。

数百人しか合格せず、大手の予備校が軒並み合格者を出していることから、合格者の10%と考えられます。

②クリアすべき受験資格は無いのか?

クリアするべき受験資格は、ありません。

学歴や職歴、国籍に関係なく、誰もが短答式試験から受験できます。

【おさえるべき】合格の可能性を左右する3つの要素

独学で予備試験の合格を目指すうえでは、一人で勉強するとなると、それなりの苦労も。

さっそくですが、一番気になるであろう「独学で予備試験の勉強をする上で、重要になるであろう要素」について答えをまとめておきました。

【No.1】過去問をどれだけ研究したか

予備試験は過去問の研究が最も重要になります。過去問を研究することで、今後どのような問題が出題されるかどうかがわかるからです。

過去の問題から出題傾向を調べたり、適切な解答方法がわかったりします。他にも本番の試験でしかわからない、時間配分や試験環境を事前に知ることも可能です。

【No.2】予備校が得ている情報を入手できるかどうか

予備校が得ている情報を入手することも試験に合格するためには大事なことです。予備校が何年も研究や対策を考えて指導をするため、効率よく合格する方法を学べます。

たとえば、短答試験で難しい問題や分野が出されても、簡単に解く方法やわかりやすい講義を見れます。他にも法案改正によって出題傾向が変更される場合は、予備校ならすぐに対策法を指導するでしょう。

最新の情報や受験のテクニックを学べるため、予備校の情報は合格に重要です。

【No.3】独学で予備試験に合格した人が周りにいるかどうか

3つ目のポイントは、自分の周りに独学で合格した人がいるかどうかです。

自分の近くに合格した人がいれば、合格するために必要な知識や試験対策を知れるからです。過去問の活用法や試験本番で気をつけるべき点を知れるかもしれません。

試験勉強のために必要なテクニックや独自の情報を入手できれば合格に大きく近づきます。万が一近くに独学で合格した人がいなければ、SNSで募集をかけてみましょう。

予備試験の勉強を独学で進めるメリット・デメリット

独学で予備試験に挑むことは、かなり苦労することはわかりますが、もちろん良いこともあります…!

もちろん「苦労する」などのデメリットがあることも事実ですので、その両面から予備試験の独学について分析しました。

【分析】独学がメリットの理由

メリット①予備校の高額な学費を払わなくて済む

独学に比べて通信講座や専門学校は費用が高額です。独学なら30万円ほどで安く済むのに対して、通信講座や専門学校は80万円から150万円です。

税理士合格の予備校で有名なアガルートアカデミーは、70万円から90万円ほどかかります。

また市販の優秀な教科書や参考書は、予備校や通信講座で講義した講師が書いた本も多く出版されています。メルカリやオークションで予備校のテキストが販売されているので、独学でも予備校と同じような質の高い内容の学習が可能。

そのため勉強に費用をかけられない方は独学がおすすめです。

メリット②自分の苦手な部分を好きなときに勉強できる

2つ目のメリットは、効率よく公認会計士試験を勉強できる点です。独学で学ぶと、自分が今必要な勉強科目を自分で選択できます。試験勉強で最も効率よく点数を上げる方法は弱点の補強です。

しかし予備校のようにスケジュールが組まれていて、勉強時間の配分が自由にできないと、苦手な分野を置き去りにしてしまうでしょう。

得意科目の授業を受けても、点数が上がりにくく、勉強時間が無駄になります。自分の好きな教科書や参考書を選べるため、苦手な部分への適切な学習が可能です。そのため独学の方が自分に合った勉強時間の配分が可能。

メリット③自分で教材を選べる

独学なら自分で自由に好きなテキストや教材を選べるため、内容が理解しやすいです。予備校や通信講座のテキストは向こうが決めて授業を行うため、自分に合わない可能性も。

教科書の内容で理解が遅れると、講義についていくのは難しいです。独学なら自分で理解しやすい内容を選ぶため、内容の理解に時間がかからず、余計な時間をかけずに効率よく勉強が可能です。

ただし参考書をたくさん購入しても、成績は上がらないため、一度購入したテキストを最後まで使いましょう。

【分析】独学のデメリットと対策法

デメリット①効率的な学習ができない

独学が難しい理由は効率的な学習ができないためです。予備試験の試験範囲は広く、テキストをすべて読みこんで理解するには時間がかかり、非効率です。

また理解するべきポイントと後回しもしくは覚えなくて良い部分の区別が難しく、余計な知識だけ学習して満足してしまう危険があります。

予備試験に独学で合格するには4,000時間の学習時間が必要です。2年間で合格を考えると、1日約6時間勉強しなければなりません。限られた時間で合格するには、効率的に勉強することが不可欠です。

※対策法※

効率よく学習する方法は、試験から逆算して勉強する方法です。試験に出題された内容や似た内容から理解すれば、テキストのすべての内容を理解する必要はありません。

過去の試験問題や予備校の予想模試を集めて、出題頻度の多い部分から勉強すれば勉強効率が上がるでしょう。注意点は古すぎる試験問題は、法令が改正されて試験範囲外の知識になっているかもしれません。

デメリット②モチベーションの維持が難しい

独学のデメリットは、モチベーションの維持が難しい点です。独学では、誰からの支援や応援、叱責を受けることがないため、自分で管理しなければなりません。

毎日同じ時間を自分で自発的に勉強するのは難しく、途中で諦めてしまったり、サボってしまうリスクがあります。予備試験は、1年で合格できる試験ではないため、数年間努力しなければなりません。

勉強する環境がなければ、試験勉強を続けるのは困難です。

※対策法※

対策法としては、友人やSNSで予備試験に合格すると公言することです。誰かに言えば必ず後で誰かに聞かれたり、話題として振られたりします。

SNSで伝えれば、その投稿が誰かに伝わって仲間ができるかもしれません。

TwitterやInstagramで予備試験の内容を検索すれば、必ず誰かが発信しているので自分から相手と仲間になるのもおすすめです。

デメリット③質問をする相手がいない

わからない問題が出てきたときに独学者は、自分で問題を解決しなければなりません。予備校では、講師の方に質問をすれば丁寧な解答が得られます。

独学では、テキストやYouTubeの動画解説のみが頼りなため、理解が難しいです。予備試験のための受験テクニックや簡単に問題を解く方法を知らないため、効率よく勉強ができません。

※対策法※

SNSやブログに顔を出して似ている問題を解説していないか確認しましょう。弁護士や裁判官の中には、元予備校講師の方もいます。

ブログやYouTubeで問題の解説や予備校で伝えてきた受験テクニックを学べるかもしれません。他にも弁護士や裁判官のリアルな実態をわかるため、モチベーションにもつながります。

【最後に】独学で効率良く勉強する方法とは?

最後に、独学で効率良く合格を目指すために!押さえておくべき、3つのポイントをまとめておきました。

ポイント①教材の選び方

・基礎基本の内容が充実している
・最新版の内容である
・独学で合格した人が使ったことがある

予備試験では、記述問題が出題されるため、知識の暗記だけでなく活用が求められます。正確に内容を把握する必要があるため、基礎基本を疎かにするテキストは使わないようにしましょう。

また法案改正は頻繁に行われているため、最新版のテキストを使わなければ、合格は難しいです。他にも参考書を購入するときは、独学で合格した人が使った本がおすすめです。

すべての参考書ランキングサイトでの記事執筆者が、司法試験を受験しているわけではありません。

ポイント②体調を常によい状態に保つ

予備試験の受験対策期間は長く、常に効率よく勉強しなければなりません。体調管理は効率よく勉強するために必要不可欠です。

万が一体調が悪くなれば、数日もしくはそれ以上勉強に手を付けられなくなるかもしれません。たった数日かもしれませんが、予備試験は合格率が低いため、油断はできません。

定期的に運動や適度な休憩を入れるなど、勉強だけに集中しないようにしましょう。

ポイント③予備試験の受験の目的を考えること

予備試験の勉強をするときは、必ず「なぜ予備試験を勉強しているのか。」を頭に入れて勉強しましょう。

目的なく勉強をしてしまうと、やる気が起きず勉強の効率が落ちるからです。目的や目標があれば、それに向かって簡単に努力します。

モチベーションが上がらなくても、目的があれば最低限のことはするでしょう。

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